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異世界サバイバルゲーマーはMODを駆使して生き残る  作者: 神崎由貴
第1章 ニューワールド
16/48

16.ショップとクエストボード

いつも拙い文章をお読みいただきありがとうございます。

周りが戦闘中なのに、今回は設定上の説明回のような話になります。なかなか戦闘シーンに行けず申し訳ありません。

引き続きこんな物語ですが、読んでいただけると嬉しいです。

 ガレージを村の中心地近くの広場に面した民家内に設営が終わり、広場に監視塔が完成した。

 これにより、弾薬と食料の問題は解決した。

 ただし、補給できるというだけで、使用した分の補充に充てられるゲーム内通貨Jジェムは減る一方だ。


 P90用の50発入りのマガジンが1つ120Jジェム、SCAR-H用の20発入りのマガジンが100Jジェム、416D用の30発入りのマガジンが120Jジェム

「WARS」では、VR下での非合法的な銃火器戦闘訓練が出来ないように、外装や発砲音は本物とそっくりだが、給弾システムや、整備、分解は意図的に簡略化されている。


 給弾についても、同じストレージ内にて、マガジンに対応した弾薬を重ね合わせるだけ(ドラグ&ドロップ)するだけで、弾薬が補充されるようになっている。マガジンに弾薬を手詰めする必要はなく、短期間で弾薬を補充することが出来る。


 1つ気になることがあるので、試してみることにする。


「WARS」では、ゲーム内通貨ジェムは、クエストの報酬や、探索で手に入れたアイテムを売却することで、ゲーム内通貨ジェムを入手することが出来る。


 売却は、ガレージ内の売買端末ショップにて行える。

 売買端末ショップは、名前の通り売却だけでなく、弾薬や銃火器、ドレスや食料等の購入も可能だ。


 建築のための素材等も購入できるが、割高に設定されていて、自分自身で時間を掛けて、採掘や伐採を行った方が安上がりな場合が多い。


 クエスト受注についても同様に、クエストボードと呼ばれる掲示板がガレージに設置されており、ここでクエストを受注する事が出来る。

 クエストには採取納品や、魔物モンスター討伐、緊急クエスト等の種類があり、受注して、モンスター討伐なら、討伐完了後、採取納品ならば、クエストボードに対象物を納品することで、ゲーム内通貨ジェムを得ることが出来る。


 期間限定のクエスト等では、特別報酬として、特殊な素材や、ドレスが報酬として追加されることがある。

 また、クエストの受注には、パーティー、クラン、ギルドという受注単位が存在する。


 パーティーは、「WARS」でのチーム編成である最大6人までのパーティーで受注するクエスト。

 クランは、複数のパーティーが同時参加するもので、大型モンスター討伐や、大規模戦闘レイドなどに参加するための受注クエスト。

 ギルドは、そのワールド内での期間限定イベントやメインシナリオの進行に合わせて進むクエストを受注するものだった。


 まずは、売買端末ショップでこの世界に来てから入手してきたもので、特に不要なものを売却してみる。現在のストレージの中には、【グレーウルフ】の素材と【グレーウルフ】そのモノが入っている。

 素材は初めて遭遇した時に解体したもので、それ以降は、探索を優先したため死体をそのままストレージに入れてあった。


 まずは、素材はほとんどゲーム内通貨ジェムにはならなかった。各素材が1J(ジェムにしかならなかった。P90の弾薬が1発あたり約3J相当なことを考えると完全な赤字である。

 逆に【グレーウルフ】そのものは、30Jで売却できた。

 結論として、魔物はそのまま売却するのが得であると結論づけた。

 マリーダに確認したところ、魔物に肉は臭みが強く、魔素が強いため、人体に悪影響を及ぼすので、食用には適さないとのことだった。


 ショップで、あと一点確認したいことがあったので、アイテムレベル15程度の魔力強化用のネックレスを購入した。

【実績解放:初めての購入】【MP1取得/所持MP8】


「マリーダさん、このネックレスには、魔力強化の効果が付与されています。もしこれを売るとしたら、あなたなら、いくらで買いますか?」


 マリーダに手渡しながら、確認すると、マリーダは恐る恐る手に取ってネックレスを見聞した。魔術に携わる人間にとっては、かなり欲しい一品だろう。


「魔力強化のエンチャントがされているアクセサリーならば、相当高価なものになります。少なく見積もっても、金貨30枚以上でしょう。」


 なるほど、マリーダに事前に確認したこの国の貨幣制度に照らし合わせると、平均的な1回の食事が銀貨1枚程度、宿の素泊まりが銀貨5枚なので、相当な金額のようだ。


「本当は、マリーダさんになら差し上げてもよいのですが、変な貸し借りは作りたくないので、特別に金貨5枚でお売りいたしましょうか?」

「はいっ、買います!!」


 即決である。相当欲しかったようだ。すぐに財布から金貨を取り出してきた。

 即金である。しかし、あえて通貨の種類を分けてもらい受け取った。


 この国の通貨がショップで取引した場合、いったいいくらになるのか。これが試したかったので、本当はあげてもよかったのだが、合法的にこの国の通貨を手に入れるために取引を持ち掛けた。

【実績解放:初めての売却】【MP1取得/所持MP9】

 結果から言うと、金貨1枚1000Jジャム、銀貨1枚が100Jジャムだった。流通に使われる金貨でもあるので、金の含有率も含めてこんなものだろう。

 この国の通貨をジェムに転換することは確認できたので、最悪ショップで需要の高そうなものを買って、それを転売することで、ジャムは稼げそうだが、国家の通貨は有限であり、湯水のように溶かせば、貨幣システムを崩壊させかねないという懸念もある。

 これは本当に最悪の場合の緊急的な策として封印しておきたい。


 次にクエストボードを確認する。

 クエストボードは3枚の大型モニタで構成されている。

 右からパーティー、クラン、ギルドとなっている。

 パーティー用のクエストには、採取クエストのほかにタイムリーな討伐系のクエストが多数並んでいる。


 ・【ゴブリン討伐】          1体につき50J  討伐数無制限

 ・【ホブゴブリン討伐】        1体につき200J 討伐数無制限

 ・【ゴブリン討伐ライダー討伐】    1体につき100J 討伐数無制限

 ・【ゴブリンシャーマン討伐】     1体につき300J 討伐数無制限

 ・【レッサーウルフ討伐】       1体につき50J  討伐数無制限

 ・【ゴブリン上位種討伐】       1体につき1500J 討伐数無制限


 クラン用、ギルド用のクエストボードにも同様の内容が表示されている。



 クラン用、ギルド用には、別途

 ・【ゴブリンの襲撃から開拓村を守り抜け】 

 勝利条件:ゴブリン種の全滅または、ゴブリン種の完全撤退

 成功報酬:5000J MP:5


 ・【暗躍する者たち】

 勝利条件:Unknownの討伐

 成功報酬:15000J MP:10



 ・・・なんか激しいネタバレを見た気分です。


 見なかった事にして、採取クエスト以外を受注する事にした。

 併せて、1つ閃いたことがあるのでティアに相談してみる。


「ティア、パーティーを分けたいと思うんだが、どうだろうか?」


 ティアも弾薬等の補充から戻って、クエストボードを見ていた。


「賛成です。パーティーはアツシ、ヴァルトラ、紅の風の6名と、私とブリュンヒルデ、オルテ、シュバルツの4名のチーム分けでよろしいかと思います。言語については、実地によるデータ収集も順調ですので、意思疎通は可能だと思います。」


 さすがは、ティアだ。こちらが意図するところを理解した上で、懸念事項をクリアしてくる。


「ティアねえ、なんでその組み合わせなんだ?マスターとティアねえ、あと私達でパーティーを組んだ方が効率的に思うんだが?」


 少し不服そうにオルテが質問してきた。組織的な行動を考えるなら確かにそのパーティー構成が正解だ。いつものメンバーで動いた方が効率的だ。

 しかし、この世界でのこれからの事を考えるなら、紅の風、特にマリーダには貸しを作っておきたい。

 そしてそこからパイプを作っていくためにも、彼女達にはもっと強くなってもらわなければならない。

 端的に言えば、パワーレベリングである。


「紅の風の皆さんには、もっと強くなってもらいます。そのために一緒に戦ってもらいます。アツシと紅の風の皆さんで北門を中心に展開してもらい、我々で南門を管理します。ある程度ゴブリンを掃討したら、こちらから攻勢を掛けますので、各自準備を怠らないように。ヴァルトラはアツシのフォローをお願いします。アツシと連携して、弾薬の運用も効果的に行うように。」


 確かに今の俺とヴァルトラは主装備が同じP90で弾薬の互換性もある。

 仮にP90で倒しきれないモンスターが現れたとしても、俺がFN SCAR-Hに換装すれば対応できる。その間のフォローをP90の弾数で補うというわけだ。


 ゴブリン討伐に向けた準備は着実に進められていった。




今回より初期MPモッドポイントの残高の表示をあとがきに入れていきたいと思います。

すでに掲載済みの話にも修正を掛けていきたいと思います。

【所持MP9】

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