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異世界サバイバルゲーマーはMODを駆使して生き残る  作者: 神崎由貴
第1章 ニューワールド
13/48

13.開拓村の防衛戦

4月12日 誤字修正


 村の門を石ブロックで塞いでいる間も、実績解放が視界の隅に入ってくる。

【実績解放:初めての錬成】【実績解放:初めての建造】

【MP2取得MP所持10】


 門で戦っていた兵士や村人やマリーダが唖然とする中、状況を確認する。


「北側の門を塞ぐことで、ゴブリンの攻撃を一時的に食い止めることが出来ると思う。今のうちに体制の立て直しと、状況の確認をしたい。マリーダ、兵士達から状況を確認してくれ。」

「ティア、すまないがゴブリンの様子を監視してくれ。」


 マリーダは、隊長格と思われる壮年の男性と話をして、こちらにやってきた。


 隊長と思われる男性は、こちらへやって来て、一礼をした。

 兵士たちの中で一番大きな怪我している様子だか、何とか話せるようだ。


「先ほどはご助力いただき感謝いたします。私はこの隊の隊長をしているキースと申します。マリーダ様より、この度のご助力について伺っております。兵士を代表してお礼申し上げます。」


 かなり辛そうなので、マリーダに確認を取って、治療することにする。今後の展開を考えると、彼にはもう少し頑張ってもらわなければならない。


「マリーダ、キース隊長の治療をしたい。あいにく俺の言葉は彼には通じないので、通訳をお願い出来ないだろうか?」


 マリーダは、俺が治療できることに驚いたようだが、別に俺が怪我の治療をするわけではなく、事前に準備しておいた回復薬ポーションを使用するだけなんだがな。


 マリーダの説明を受けたキース隊長は、怪我が治るならばと、素直に従ってくれた。

 ストレージから数本の回復薬を取り出して、そのうちの1本をキース隊長の怪我をしている患部に直接振りかけた。


「WARS」の回復手段は、ペンシルタイプの治療薬による無針注射と各種MODモッドに存在する回復薬ポーションを使用するのが、主な回復方法だ。

 注射よりも、試験管に入った液体タイプの回復薬ポーションの方が、抵抗が無いのではないかと考えて、出発前に準備した。


 治療薬が患部に浸み込むと、急速に怪我が塞がり、新たな皮膚が再生していく。

 レベル100のキャラにも有効な回復薬だけあり、キース隊長ぐらいのレベルであれば、瀕死の重傷からでも、全回復させてしまうほどの効果だ。

 キース隊長に使用した濃いめの回復薬ポーションを仮称エクストラポーションとして、その半分の効果のポーションをハイポーションと呼ぶとして、キース隊長にエクストラポーション1本とハイポーションを10本ほど預けて、隊長の任意で、兵士たちに使用してもらうことにした。


 兵士たちの治療も終わったので、本題に入る。


「北側は、現状で一旦小康状態になったと思う。キース隊長には申し訳ないが、しばらくここの門の維持をお願いしたい。我々は、南側の門の応援に向かい、あちらも同じように一旦塞ごうと思っている。其のうえで、ゴブリンを掃討し、この村を解放しようと考えているので、もうしばらくこちらを頼みたい。」


 俺の話した内容はマリーダに通訳してもらい、キース隊長に許可をえた。

 ティアには、万が一に備えて、こちら側に残ってもらい、隊長たちのサポートをしてもらい事になった。


 言葉は通じないので、あくまで防衛を行う後方から、ゴブリンを狙撃していくことになるだろうが、ティアの索敵の能力と、HK416の打撃力があれば、そうそう危なくなることは、無いだろう。ティアには、積極的にホブゴブリンを処理してもらうつもりだ。

 ゴブリンだけなら、キース隊長たちだけでも十分対応可能だと思う。


 マリーダが少しそわそわしてきたので、北門をキース隊長と、ティアに任せて南門へ向かった。


 グリズリー改は一旦、ストレージにしまい、マリーダと南門へ向かった。

 村の中心には、戦えない女性や、けが人が搬送されているようだが、先に南門を目指す。距離にして400mも離れていないので、しばらくすると戦いの音が南門の付近から響いてきた。

 キース隊長の話では、南側はマリーダの仲間の3人と兵士が5名ほど詰めており、北側が攻撃されるとほぼ同時に攻撃を受けたようだ。


 北門と同じく、片側の扉が破壊された南門の周りには、夥しい数のゴブリンの死体と、ホブゴブリン数体の死体が転がっている。

 兵士も数名、大きな怪我を負って、少し離れた場所うに固まっていた。

 門の内側では、マリーダの紅の風のメンバーがし獅子奮迅の戦いをしていた。

 深紅に染め抜かれた、金属鎧を身に着けた騎士がカイトシールドでホブゴブリンの攻撃をいなしながら、カウンターでその肩口を貫いていた。

 周りのゴブリンは、軽装の戦士が素早い身のこなしで次々と行動不能にしている。少し離れた民家の屋根からは、弓兵が2人の死角から近づこうとするゴブリンを狙撃していた。


 マリーダと俺は、3人にこちらの存在をアピールしながら、援護に入った。

 3人の左側から回り込んで、俺が騎士と戦っているホブゴブリンをFN SCAR-Hで

 射殺し、マリーダが、周りのゴブリンをファイアブラストで焼き払っていく。


 すぐに、門の内側に入り込んでいたゴブリン達は排除できたので、北門と同じ要領で塞いでいく。

 これでしばらくは時間が稼げるだろう。


 マリーダは直ぐに仲間の元へ、駆け寄っていった。


 さて、一旦は開拓村への、ゴブリンの侵入は防ぐことが出来た。次は、どう打って出るかだが、現状守るのが精いっぱいで、攻勢に出ることが出来ない。

 どうしたものか考える。

 ちょうどそのタイミングで、ティアから、通信が入った。






【所持MP10】

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