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クロノシタン設定資料とキャラクター紹介一覧

アピールポイント

「主人公が四十年前の時代から時を超えたことをきっかけに、キリシタン大名のもとで潜伏活動を行い、信者たちを救おうと奮闘する。追放令・禁教令期間のキリシタンと幕府との攻防。豊臣秀吉死後のキリシタンと反キリシタンの体制。東西天下分け目の裏側で揺れ動くもう一つの激動の戦国時代」


世界観設定

「時貞が改変した戦国時代の日ノ本の国。西欧諸国では黄金の国ジパングと認識されており、詳細が掴めきれていない謎多き国で宣教師たちを派遣させ、情報を収集している。四十年前の豊臣秀吉の幕府体制で追放令・禁教令の真っ只中。秀吉の死後の東軍の徳川と西軍の石田で天下を分ける戦いが始まる世情が極めて不安定な時代。キリシタンにとっても幕府の圧政で肩身の狭い時代を生きている。豊臣秀吉の死後では幕府体制が一時緩み、三河の徳川家康が政権を奪おうと石田三成と対立する。その間に、時貞たちが「潜伏活動」で密かに宣教師やキリシタンを保護するための移住の手伝いをしたり、マカオまで南蛮交易を繋げるように奔走する。そして運命を別つ関ヶ原の合戦まで表裏の大合戦が待ち受けている」


地理的な情報

「肥後の国・宇土」

 九州肥後の国にある有明海に面している。幕府直下、小西行長キリシタン大名が治める国。宇土城の城主でキリシタンのジュリアおたあと益田好次を仕えさせている。主人公である時貞は近くの林で血塗れに倒れているところを小西行長に拾われ、仕えるようになる。そして、時貞が四十年先の未来から来た人間だと知り、平和を築く泰平の世とキリシタン再建復興の野望のために「潜伏活動」の極秘任務を執り行うことになった。隣国の藩主である加藤清正とは犬猿の仲で牽制しあっている。風光明媚な自然が多く、馬で数里行けば有明海の浜辺も見れ、行長のお気に入りの海が一面に見える丘がある。


「長崎」

幕府管轄勢力・大村喜前が治める国。地元の住民から様々な旅の人が行き交い賑わう。かつてはイエスズ会向けに領地を提供し、宣教師、南蛮人、紅毛人の居住地と教会が建てられていたが、豊臣秀吉が追放令・禁教令を発布したことをきっかけに教会はほとんど取り壊され減っていき、南蛮人も少なくなっていった。長崎湾には大村純忠が開港した南蛮交易や大陸交易が営まれる長崎港、街並みが眺められる南山手の丘、二十六聖人が処刑された西坂、ルイス=フロイスが住まう長崎のコレジオ、隠れて過ごしている郊外のキリシタンの巣窟浦上がある。キリシタンである新納康久の捜索の極秘任務遂行のために確かな情報を掴むために幕府の目をくらませながら潜伏活動をしていた。周りは切り立った山に囲まれており、坂が多いことで有名。


「横瀬浦」

日ノ本初のキリシタン大名、大村純忠が治めていた領地跡。日ノ本で初めて南蛮人や宣教師向けに開港された場所でもあり、喜前とそのが生まれ育った故郷でもある。教会も建てられていたが隣国の佐賀の龍造寺の圧政と身内であった後藤貴明の強襲によって港町は焼き討ちにあい、今では跡形もない。


「平戸松浦」

そのの夫、松浦隆信が治める領地。九州本島と離れた島に平戸城が建立されており、渡るには船が必要不可欠。潮流が速いことで有名な平戸湾。「潜伏活動」の拠点や、南蛮物資の貿易を密かに行う場所として多いに活用する。名物はヒラメの刺身に平戸城身内でしか食べれない桃カステラとカスドースは銘菓で庶民は絶対食べれない。時貞の大好物。その近くには美しい田平の浜辺があり、松浦一族が所有する避暑地の屋敷などがある。


「島原」

大村純忠によって結束された天正使節団の隠れ拠点がある。代表として有馬晴信、中浦ジュリアン、千々石ミゲルを筆頭に逃げ延びてきた南蛮人やキリシタンたちを匿っていた。生活に欠かせない地下水に恵まれた場所で戦などで水不足に悩む時代にとっては貴重な場所でもあり、幕府の体制で長崎へ安易に行けない時貞たちの拠点の一つとして活動することになる場所。ロルテスも料理をするときは大いに利用し、絶賛していた。


「五島列島」

平戸から更に最西端にある船でしか行けない離れ島。追放令・禁教令から逃れるために新納康久がひっそりと隠れ住んでいた場所。幕府の圧政手から逃れるために、キリシタンたちを一時的に避難させるために松浦一族の力を借りて教会を建築し、移住地となった。それと共に秀吉の死後、時貞たちの「潜伏活動」の拠点として、長崎の海域を通らないようにして平戸へ向かうルートとしても活用し、マカオから密かに南蛮物資の貿易輸入にも利用している。周囲は広がる美しい外海で自然も多く、断崖絶壁の海辺も数多く存在する。


「壱岐・対馬」

九州の最北端にある離れ島。キリシタン大名である宗義智そうよしとしが治める国。時貞たちの「潜伏活動」の拠点と共に、主に大陸から入って来る物資を中心に輸入する。


「天草」

島原から南の方面にある外海に面した地方。宇土の国からも程近く、益田好次が仕えていた大矢野城も存在する。天正使節団と結託後、崎津や湯ノ島に逃げ延びた宣教師や南蛮人を匿う場所として隠れコレジオやセミナリヨを行長が建築する。


「薩摩・大隅」

肥後の宇土から更に南下にある第十六代当主、島津義弘が治める国。伊集院城を拠点に構えている。文禄の役の朝鮮出兵を機に、共戦仲間になっている。謁見で行長の内に秘める野望を聞いて、条件を元に裏で協定を組み、協力することになった。火縄銃種子島、大砲の量産や開発改造を手掛け、薩摩湾付近では南蛮船を造船したりと大いに提供してくれている。伊集院城からは桜島が臨める。初めて南蛮船を完成させた進水式には、種子島まで往復して外海でも無事に船出が出来ることを立証させた。


「大分」

長崎から東に位置する現当主大友義統大名が治める国。かつては大友宗麟が占めていた場所で西欧建築の名残が残っている場所もある。宗麟の居住地に使用していた臼杵城に南蛮大砲の「国崩し」が発見された。有数の温泉地区で周りを豊後岳が臨める。薩摩から日向を経由して大分まで向かうか、南蛮船を利用するしか大分へ向かう方法はない。大分湾では四国から物資を輸入にしている。


「四国瀬戸内」

大分から東に位置する長曾我部元親が治める国。瀬戸内も縄張りとして占めている。水軍の長でもあり、海に関する知識は長けている。中部の安芸にいる毛利一族との因縁はあるものの、徳川家康との戦いで一時結託する。


「加賀」

日本海側の関西より東に位置する前田利家が治める国。秀吉の圧政から逃れた高山右近もこの地に身を置いている。オルティノの教えで生存していることを知り、仲間となってもらうために向かった。


「安土近江」

尾張の織田信長が拠点にしていた安土城と都の跡地。信長によって滞在の許可を得られたことによって焼き払われる前にオルティノを先導に高山右近やパウロ三木が通っていたセミナリヨがあった。信長が没し、セミナリヨも都事焼き払われたために当時の建設は跡形も残っていない。


「会津若松」

東北のほぼ中心に位置するキリシタン大名の蒲生氏郷が治めていた国。隣国では奥州の伊達政宗が居城を構えている。


「大阪」

幕府の本拠点、大阪城があり豊臣秀吉が治める国。秀吉の死後、城主の跡継ぎがいなかったために石田三成が大阪城を兼任していた。秀吉の死をきっかけに三成にキリシタンの再建復興の話を持ち掛けることになった。幕府の中心として発展しているだけに城下町も多く、出店などおおいに賑わい食も充実している。


「京」

帝がおわす中心地。行長の産まれ故郷。石田三成が五奉行として管轄下にある。


「丹後大江山」

大阪や京ではキリシタンの拠点が作れないことで京から日本海側に位置する場所で密かに拠点を作ることになった。鬼の伝説が残る大江山と天橋立がある。


「三河」

徳川家康が拠点の一つとして治める国。ジュリアおたあが捕縛され、監禁される場所として救出するために登場する。


「関ケ原」

東西を分ける日ノ本最大の合戦が始まる重要地点。


歴史

戦国、豊臣政権追放令・禁教令真っ只中。秀吉死後、東の徳川家康と西の石田三成の政権争い、日ノ本最大の合戦関ケ原の戦いが始まろうとする。その裏ではキリシタン派と反キリシタン派との戦いが繰り広げられる。


宗教

仏教、日蓮宗、キリスト教


勢力

時貞の本拠点となる九州肥後の国、小西行長キリシタン大名が治める肥後宇土城


九州最南端にある第十六代当主島津義弘が治める薩摩・大隅


日ノ本初のキリシタン大名大村純忠、現大名大村喜前が治める長崎


松東院メンシアの夫、松浦隆信当主が治める平戸松浦・五島列島


宗義智が治める壱岐・対馬


大友宗麟、現当主大友義統が治める大分


長曾我部元親一族が治める四国・瀬戸内


前田利家と高山右近が治める加賀


天下の豊臣秀吉の本拠地・大阪


徳川家康の本拠地・三河


作品固有の特殊設定

キリシタンである時貞ときさだが主人公。彼は形見である「時の十字架クルス・クロノス」を手にしているため、様々な「時」に関する異能力を使うことが出来る。しかし使用する際に長く力を使えば使うほど体力の消耗が激しく、軽くて眩暈、重いと体がもたず倒れてしまう。またこの影響で続けて使うことは限られており、いつでも使えるというわけではない。


人や物の道筋や理を変える「事象操作」

人物の道筋をやり直すことが出来る。対象物が人とは限らず、キリシタンに関する物などにも事象操作をすることで人生が変わることがある。


未来や過去を往来出来る「時渡ときわたり

主人公が初期の頃、四十年前から時を超えてやってきたのと同様、過去の時代に行き来することで前に起こったことをなかったことにしたり、時貞しか知り得ない事実を知ったりできる。


時を止める「しじま

時の流れを一時的に停止させ、危機を回避したり敵の隙をついたりすることが出来る。


指定したものの速さと遅さを変えられる「転対てんたい

例えとして刀を振り下ろす速さを遅くしたり、物を瞬間移動させるように早く移動させたりと、物理や自然の速さの強弱を変化させられる。


謎の怪奇現象「ひずみ

時貞が持つ「時の十字架クルス・クロノス」を使い異能力を使って戦う。どこから出てきて何故起こっているのか出現しているのかは未だに不明。時貞だけでなく「時の十字架」に影響を受けたキリシタンの仲間と共に異能力を使い、共闘する。現実と異空間との行き来のなか翻弄されるキリシタンたちを助け、仲間たちと知識を駆使して困難を切り抜けていきます。関ヶ原のその先に、どんな未来が待ち受けているのか――。


怪奇現象「ひずみ」の敵の種類一覧

 謎の異空間「ひずみ」の中に現れ、襲ってくる化け物。多種多様の形をしており、小型のものから大型、獣型に人型などに扮して体中が歪んで表現されており、強くなるほど螺旋を描いて歪んでいく。最初はどのような現象で起きるか定かではなかったが、徐々にその現象の秘密は残酷なまでに明らかになっていく――。


「イビツ」


「カラマリ」


「モツレ」


「マガツ」


「クルワ」


「ムシバミ」


「ヒネリ」


「ネジレ」


「ワンキョク」


「ネジ」


「ラセン」


「ハグルマラセン」


「カイザンラセン」


「サバクジュウジラセン」


キリシタン用語

宇留岸うるがん

オルティノがかつて下町の人たちから親しみを込めて呼ばれた大和名。自身の本名を隠すために使われる。


「追放令・禁教令」

豊臣秀吉が宣教師と南蛮人の動向を疑ったことをきっかけに恐れをなして発布された法令のこと。南蛮人や宣教師などの関係者は二十二日以内に国内から出なければ処罰の対象になっていた。怪しいと疑われた宣教師やキリシタンには名簿帳で管理されていた。この圧政で南蛮人、宣教師、キリシタンは厳しい状態に追いやられ、幕府の監視から隠れながらデウスやマリアに祈りを捧げていた。キリシタン大名も棄教を命ぜられ、肩身の狭い思いをしながらも、権力を持っていたがために見逃されていた節はあった。


「二十六聖人」

宣教師管理名簿帳によって幕府に捕らえられた二十六人の聖人たち。宣教師やキリシタンが如月の五日、長崎の西坂の丘で十字架にかけられた。パウロ三木もそのうちの一人として処刑された。キリシタンの間では聖人として祀られている。オルティノの仲間でもあり、パウロ三木は近江のセミナリヨでの教え子だった。


「殉教」

信仰のために自ら命を絶つものとみなされること。二十六聖人の処刑は殉教とみなされるが、その裏ではキリシタンへのみせしめとして行われたとロルテスは憶測する。


「棄教」

キリシタンたちを強制改宗するために幕府の意向によって尋問を強要させる行いのこと。これを拒否したものには厳しい仕打ちと最悪の場合は処刑される。


「表棄教」

幕府の罰から避けるために表向きはキリシタンを棄てるが、心の内は信仰し、隠れて祈ること。例として仏教徒の祈りを捧げている裏では隠れて十字架に祈るという行いなどをする。


「宣教師」

オルティノやルイスなど、神の教えを他国に広めるために派遣された神の使い。九州をはじめ、大阪・京・近江などで広めたりと各地を渡り歩いて伝え教える人のこと。パウロ三木も憧れて宣教師になることを夢見て目指していた。


「宣教師の墓場」

「何故日ノ本にキリシタンの文化が広まらないのか?神の教示をものともせずに、覆す言論を説いていたことに日ノ本の人間の秘める知性には誰もが驚いたという。そして何よりも、他国よりも性格は気難しい。思ったことはすぐに口にしない。発する言葉は謙遜である。しかし、それが権力者ならまだしも学をまともに受けてない庶民でさえ我々の放つ言論を悉く上回る。その印象的な一説を語ろう。【デウス様を信じなきゃ、おらたちゃ地獄に堕ちんべか?】【私たちと共に祈るのであれば、貴方は地獄に堕ちずにすみます】【じゃが、おらのおとうとおかあはデウス様を知らなかったべ。じゃったら今頃地獄に堕ちてるんじゃ】【貴方の親は我が神の恩恵は受けられずとも、祈れば貴方だけは救われます】【わしだけ地獄に堕ちなんだ? んな親不孝なこと、おらにはできなんだ! おらを産んでくれたご先祖様たちを蔑ろになどしてわしだけ助かることなどするくらいならば、わしも祈ることなく共にある。ちゅーことで、すまなんだ。わしはやめる】これには驚いた、庶民という身分にも関わらず侮れない言論を発し、仲間も驚きを隠せない。それどころか、神の教示に疑問を感じて混乱に陥る者が続出している。これが墓場と云われる所以なのか……どうにかして手を打たなければならない」


「南蛮人」

海の外から来た人、主にポルトガル人を指す。ロルテスは羅馬出身ではあるが南蛮人として扱われている。


「南蛮船」

長い航路を乗り越えるために強化された西欧式の船。より大きく強固で、木材だけでなく鉄も使用している。当時は船でしか行く手段がなかったために物資を乗せる運搬にも使われ、宣教師や護衛人などを乗せ、日ノ本へと派遣されていた。大船で大砲も乗せられる。本編ではロルテスが設計を作成し、島津義弘によって薩摩の船職人に造らせた。


「南蛮貿易」

西欧から輸入される物資。主に鉄砲、大砲、船、衣服、食、装飾など様々で当時の戦国大名たちに多くの影響を与えることも多い。時貞たちは秀吉の死後、幕府体制が緩んでいる間に貿易を密かに進行させ、マカオ経由で輸入することに成功する。輸入場所として天草の崎津、湯ノ島、五島列島、平戸松浦、生月、壱岐・対馬、薩摩、種子島など幕府や徳川家康から簡単に嗅ぎ付けられない場所を利用して貿易を確立した。


「南蛮寺」

京や大阪に存在していた日本家屋の寺。庶民にも開放され、聖書を学び、祈ることが出来る寺だったが追放令・禁教令を機に幕府の命令によって総て取り壊され、跡形もない。行長がキリシタンの再興をさせるために建築するのを夢みている。


「南蛮学」

南蛮用語「ラテン語・ポルトガル語・オランダ語・ローマ語の総称」、数式論、南蛮物資、医療学、美術、西洋建築などの学問の総称。主にコレジオで教えてくれるもので新納康久はルイス=フロイスの下、コレジオで多く学び最も強く影響を受け、コレジオから去っても五島列島に移住し独学で南蛮学を通じて研究や実験に勤しんでいた。ロルテスの得意分野でもある。


「南蛮料理」

 南蛮から輸入されてきた材料や食材を使った料理のこと。ロルテスは料理上手で和食とともにオリジナル南蛮料理を提供してくれる。


「南蛮菓子」

 南蛮から渡来されたものを和菓子として用いた茶菓子。カステラ、カスドース、カルメ焼き、ペスティーニョなど、追放令・禁教令が発布されても茶菓子だけは大名をはじめ、多くの人から大変な人気で絶えることなくそのまま残されて提供されている。時貞の大好物。


「紅毛人」

 赤い髪をしている人たちのことを指す。主にオランダ人に指していた言葉。特徴としてオランダ帽子とカパを着こなしていた。


「御使い様」

 キリシタンが宣教師を敬って呼ぶ言葉。


耶蘇教やそきょう

 キリシタンという言葉を隠すために使われるキリシタンの間で使われる言葉。デウスが死んだ三日目で復活したことから漢字を当ててつけられたとされている。


「洗礼名」

 洗礼を受けた者に与えられる名。神に通じた名を授けられることが多い。「バルトロメオ」、「フランシスコ」、「アウグスティヌス」など本名と分けて使うものもいれば、「松東院メンシア」、「中浦ジュリアン」、「パウロ三木」など苗字と洗礼名を混同して使用する人もいる。ミドルネームとして使用しない。


「天正使節団」

 大村純忠の結束で西欧の視察として結成された団体。有馬晴信、中浦ジュリアン、千々石ミゲルなどがその団体として加入しており、ポルトガルまで往来した経験がある。


「潜伏活動」

 幕府の捕縛を避けるために極秘で活動することの総称。主にキリシタンの捜索や保護、南蛮人や宣教師の匿い、祈りを捧げるための教主など目を盗んですることを目的としている。時貞たちの場合は幕府から虐げられるのを阻止するために大名や有力者の協力を仰ぐことも反キリシタンからの制圧で戦っていることも指す。行長の覚悟と決心でこの活動は始まった。


「天主堂」

「天の主」という言葉を込めた教会、お堂のこと。日ノ本のみで呼ばれている。本編ではレンガが輸入していない頃は、日ノ本建築で西欧建築風に建てたり、石積みや瓦を使って建立したものが多い。追放令・禁教令が布かれている間は建築出来なかったが、秀吉の死後に密かに康久とロルテスで設計を作成し、五島列島、天草・崎津で行長やそのたちが財産を投資し建築された。


「イエズス会」

 羅馬の国を中心とした宣教師育成のために設立された。元羅馬騎士団長が発足したとされている。宣教師を育成し、神の教えを伝え広めて行くのが目的とされているために、日ノ本では会員になって入会を許可されたものが語学力や聖書などを教え伝える。知識や力量によって宣教師になったり神父になる許可が得られ、使節団として加えてもらい、ローマ王と謁見することを許される立場になるのだという。


「イエズス居住地」

 大阪や京や長崎など、権力者の許可があった上で建設された南蛮人や宣教師たちが住まう土地や地区のこと。追放令・禁教令をきっかけに大半が減っている。


「オラショ」

 デウスへの祈祷や祈りを指す。


「カパ」

 南蛮渡来の外套。合羽の語源になったもの。外へ行くときなどにキリシタン大名などが信仰の象徴と共に好んで羽織っていた。本編ではそれが進化して上半身までのものやひだつきなどのカパも国流にアレンジして着用するなど工夫を凝らしてオシャレを楽しんだ。


「カルサン」

 南蛮渡来の履物。戦装束の袴にも似ていたため、キリシタンの間で愛用されていた。時貞も行長も愛用。


「ゴルジェイラ」

 南蛮渡来の首の襟巻。キリシタンの象徴とおしゃれの目的で着用することが多く、戦に用いるのは不向きのため、城の中などで寛ぐときや外出するときに着用される。


「キリシタン」

 ポルトガル語の「Chrictao」からもじって呼ばれ、宣教師の影響を受け、信者になった者の総称。この場合は庶民も含む。当て字は「吉利支丹」。徳川禁教令時代は忌み語を含め「切死丹」「鬼理死丹」と呼ばれていた。時貞の場合は大名などの権力者の身分ではないために普通のキリシタンとして過ごしている。


「キリシタン大名」

 権力者・有力者・大名など、国を治める人が宣教師に影響されて信仰を受けた総称。金銭に恵まれているために南蛮の貿易や物資などの交易に強く、特に武器などの輸入は容易で鉄砲や大砲、必要な材料である鉄、弾を発射させる硝石、南蛮渡来の食料、遠征するための船など、他よりも先取り出来るいわば大名の中では最先端の力を得られる。代表人物として大村純忠、大友宗麟、蒲生氏郷、小西行長など。


「キリシタン窟」

 追放令・禁教令の発布の影響で教会が存在せず、幕府の警戒と破壊から逃れ、隠れ祈るために作られた聖なる場所。別名「ルルドの窟」ともキリシタンの間では言われている。浦上や五島列島などに存在している。


「クルス」

 ポルトガル語で十字架と呼ぶ。


「コレジオ」

 南蛮学を学ぶことが出来る門下のこと。南蛮学に通じ、宣教師であるルイス=フロイスが長崎のコレジオの教主を営んでいた。


「ジパング」

 南蛮人、西欧諸国で東の国、日ノ本を指す。


「セミナリヨ」

 イエズス会関係者、オルティノなどの宣教師や神父たちが主催した門下。大名から武家から庶民まで身分問わず幅広い人たちが聖書を学び、洗礼を受け、信者を作る教会の役割を果たす学問の場所。オルティノも主催者として聖書を読み聞かせ、高山右近、パウロ三木、小西行長、石田三成などの学徒を受け持った。


「デウス」

 ポルトガル語の全知全能の神「ゼウス」がキリシタンの間でもじって広まった言葉。他の呼び方として「天の主」「父様」とも呼ぶ。


「ビブリオ」

 ポルトガル語で「聖書」を指す。


「マリア観音」

 聖母マリアに模して菩薩の彫刻で作られた像のこと。そのも父の純忠の遺志を継ぐために貰い受けて平戸城のお堂に祀っている。


「ルルド」

 宣教師によって伝えられたことに基づいている伝説の泉。ある少女が洞窟で聖母マリアの姿を見て崇められたことによって湧き出てきた泉がどんな万病にも効く聖なる泉が長崎に伝わり、地下水や湧き水が豊富であることも伴い、聖なる言い伝えとして教会建設と共にルルドの窟というのを作り、湧き水が出るところに設置しているなど忠実に受け継がれている。


「パライソ」

 ポルトガル語で「楽園」を示す。洗礼を受けた者は楽園へと還ると信じられる。


♰ クロノシタン ♰ 登場人物紹介


名前

時貞ときさだ


キャッチフレーズ

「この身を削っても、悲劇を変えるためなら改変することも厭わない!」

一人称

「私」

 

二人称

「貴方」


出身

「天草」


所属・身分

「小西行長に仕える小姓兼重臣キリシタン」


呼称

「トキ、トキ君、時貞殿など」


喋り方

「優しさ溢れ、人を気遣うような丁寧で教養溢れる言葉を使い、温和で落ち着いたように語り掛ける。好奇心が多感なときは子どものように興奮し張り上げる。切羽詰まった状況では若干不安げに消極的になるなど、さまざまな感情で口調が変わる」


例1「さぞ、お辛かったでしょう。明るく日差しのある中で祈れる世の中にしていくために、この国を安寧にしていきます」

例2「皆さんは素晴らしい素質と権限をお持ちになって、本当に凄いです……何もない私は、一体何が出来るのか」

例3「それはなんなのですか! もっと知りたいです!」


容姿

「白肌に鬼灯色の橙色の髪を有する異人体質。長かった髪は悪夢の狂乱で自分自身でばっさりと切ってしまい、左は耳上に短く右に沿っていくうちに耳下にかけて長いという不揃いの髪形になった。顔立ちは整っており、絶世の美男子ともてはやされていた過去もあり現在進行形。体格はやや細身で行長やロルテスの逞しい体格が羨ましく思う」


性格

「庄屋浪人の庶民出身の生まれながらにしてカリスマ性があり、幼少期から学問に親しみ、優れた教養がある。過去の忌まわしき記憶によって自分に自信がなく消極的なときもあるが、その分人の痛みや悲しみを知り、寄り添える協調の包容力と無意識に人の心を掴む才能がある。しかし当初は世間知らずなところもあり、世情に疎かったり喜怒哀楽がはっきりしており、多少天然で子どものように素直で信じ込みやすく、周囲からすると困惑させられたり魅了させられたりする」


服装

「追放令・禁教令期間は行長の着物を借りて羽織り、色は暖かみのある橙色を中心としたものがお気に入り。外で行動するときは外套で全身を覆う。秀吉の死後、南蛮交易を可能にしたときは南蛮衣服と和服を着合わせする服装に変化」


人物を表現するエピソード

「林の中で倒れていたところを一国の城主行長と侍女のおたあに助けられる。偶然か必然かの中で付き従い、やがてキリシタンの手助けをして幾多の難を乗り越えていく「救世主」のきっかけとなる。父の形見「時の十字架クルス・クロノス」を使うことであらゆる時の事象を操作する力を授けられた。そのため天草・島原の乱の死に際から関ヶ原の合戦が始まる四年前まで時を超えてしまう。父から教え伝えられたキリシタン精神を誇りに思うと同時に過去の惨劇から戦いを恐れ、争い合う世情と苦しめられるキリシタンたちに心を傷めながらも克服しながら成長していく」


所有武器

「※時の十字架クルス・クロノス「※現実、ひずみの空間でも使用可能」、改・十連式「十炎・櫻羅紅緋とつえん・さくらべにひ、※片手剣ジュワユーズ※「※南蛮交易が可能になったときに所有」」


イメージカラー

「鬼灯に近い橙色」


得意なこと

「射撃、馬術」


好きな物

「通常のカステラ、桃カステラ、カスドース、カルメ焼きなどの南蛮菓子、島原具雑煮」


苦手な物

「血、争い、刀術、肉類」

――――――――――――――――――

名前

小西行長こにしゆきなが


一人称

「俺」

 

二人称

「お前」


キャッチフレーズ

「俺はこの国を、身分関係なく平和で平等に暮らせる泰平の世を築いていきたいんだ」


出身

「京」


所属・身分

「肥後宇土城主武将兼舟奉行キリシタン大名」


呼称

「行長様、※あるじ「※おたあ呼称」」


喋り方

「大雑把な性格で多少荒々しいが、気風のいい竹を割ったようにさっぱりきっぱりと決断力のある発言が多い。大名の威厳を見せるためにも低く聡明さを感じさせる口調をすることも。怒るときはいつも以上のトーンで声を張り上げる」


例1:「んなこと気にすんなって! どんな出生身分だろうと何者であろうと、お前はお前だ!」

例2:「俺が決めたことだ! 決めたからにはちゃんと働いてもらおうか!」

例3:「俺としてはこの海域を行った方が潮流にのって早く進めるんじゃねぇのか?」


容姿

「薄栗色の癖っ毛のある長髪に、左下よりに結止めをしている。細長い目は綺麗な黄金色の強い瞳を宿し、細長の整った顔。百戦錬磨で鍛え抜かれた大柄な体で男らしさ引き立つ引き締まった肉体」


性格

「単刀直入で単純明快。大雑把で細かいことは気にせず、筋が通らないことで怒らせると手が付けられず鉄拳制裁。それでも庶民ならではの懐の厚さと器が広く、人情味と仲間を思う仁義が溢れる。直観力に優れ、野戦、城攻め、征伐戦、大陸遠征など数々の歴戦と苦難を乗り越えてきた百戦錬磨の持ち主。元々薬師商人の庶民出身だっただけに時貞ときさだやおたあなど、出生身分問わずに優しく気楽に接し振舞う」


服装

「追放令・禁教令期間は戦袴を羽織り、通常ではラフで着崩しな着物を羽織っている。色は褐色系の黄土色を中心に。秀吉の死後、南蛮交易が可能になったときはキリシタン大名という象徴で宣教師風の戦袴、帽子は改変したつばの広い海賊の帽子という着合わせをする」


人物を表現するエピソード

「宇土一国を統一しているキリシタン大名武士。鋭い直感と洞察力で様々で数々の戦を乗り越えてきただけあって、人を見る目がある【偶然も含めて】南蛮物資に興味があり、触れたり使ったりすることが趣味の一環となっている。祖父の代から受け継いでいるキリシタンの身分を守り、誇りに思っている。理想実現のために大名として国のため人のために奔走する洗礼名「アウグスティヌス」。本人は気に入らないため極力避けて「ティヌス」と呼ばれている」


所有武器

「※曲銃・蛇牙の鞭「※南蛮交易が可能になったときに所有」」


イメージカラー

「薄栗色」


得意なこと

「操舵術、交易術、薬作り」


好きな物

「南蛮物資、甘い物」


苦手なもの

「ウジウジしてるやつ、女々しいやつ、生意気なやつ「特にロルテス」」

――――――――――――――――――

名前

「ジュリアおたあ」


一人称

「私」


二人称

「貴方」


キャッチフレーズ

「どうぞ、気兼ねなく私にお命じください」


出身

「大陸・朝鮮」


所属・身分

「肥後宇土城のキリシタン侍女」


呼称

「おたあ殿、※ジュリア「※キリシタンの仲間同士のみ」※おたあちゃん「※ロルテス呼称」」


喋り方

「しっとりとして落ち着いた口調ではあるが、他人を避ける傾向があるために滅多なことでもない限りは声を張って発言することはない。気心知れた相手には自分の意思をはっきり告げ、ときにはとんでもない毒舌が飛ぶことも……!」


例1:「……気安く私に話しかけないでください」

例2:「いたらない態度を致しましたら、どうぞこの場で処罰をお命じください」

例3:「全くあるじはいつも大雑把で単純で、気の休まることを知らない大うつけなもので御座いますから」


容姿

「腰まである長い髪に三つに巻かれた団子状の髪が両方のてっぺんに結び、他人の顔を合わせたくない彼女の顔には目だけが複数の穴が開いている鉄の仮面が覆っている」


性格

「過去の人質騒動の影響で幼い頃から口数が少なく、他人に対して警戒心が強いため控えめで大人しい印象を持たれる。親しみ持った人にしか心を開かず、心を開けばその人のためならどんなことでも従おうとする健気さと芯の強さを持つ」


服装

「追放令・禁教令期間と秀吉の死後と変わらず、服装はどちらかというと和装が強いが、肩に巻かれた焦げ茶色の帯に中央に十字のレリーフを模した鎧を胸に装着している。そしてその下は大胆にも臍を出しピアスをはめ、男物の袴を着こなし、ひだのヒラヒラしたものを周りに纏う異様な服装。上半身は朝鮮風の着物にへそを出してピアスらしいものをつけ、下半身は戦袴を履いている」


人物を表現するエピソード

「小西行長の侍女にして猶子として付き従う。大陸出身で侵略してきた豊臣軍から人質として連れてこられ、そこで行長に匿われ大事に育てられた。しかし、その影響から他人に対する極度の警戒心を持ち合わせ、行長以外の人間に心を開こうとしない、が唯一時貞にだけは親密に接することができる。薬も作ることができ、日ごろから行長に教えられた薬学にも富み、数少ない医療人として活躍するジュリアは洗礼名でおたあは日本名として与えられた。行長の夢であるキリシタン再復興に尽力を尽くし、時貞の右腕として支えることになった」


所有武器

飛来双刀ひらいそうとう龍鱗りゅうりん


イメージカラー

「薄桜色」


得意なもの

「薬作り」


好きな物

「薬草摘み、馬で遠出、聖書」


苦手な物

「他人、漢字」

――――――――――――――――――

名前「ジョバンニ=ロルテス」 

大和名「山科勝成やましなかつなり

    

一人称

「俺(気心しれた相手のみ)」「私(公で謙遜するときのみ)」 


二人称

「君」


キャッチフレーズ

「焦らずとも、地道に自分の出来ることをやっていけば自ずとやるべきことが分かって来るはずだよ」


出身

「羅馬マルタ島」


所属・身分

「南蛮人・会津若松蒲生氏郷あいづわかまつがもううじさとの従属武士」


呼称

「ロルテス、ロルテス殿「※気心しれた相手のみ」※勝成殿「※追放令期間、公の場合のみ」」


喋り方

「聡明さと賢明さを兼ね備えている余裕のあるくだけた物言い。女性に対しては紳士的な口調を交える。心に怒りがあるときは一端押し黙って溜めこみ、低めに籠もったような口調発する」


例1:「トキ君なら大丈夫だよ。きっとこの困難を解決できる道が見つかるはずさ」

例2:「麗しのマ・ドンナ。どうぞ、このロルテスにお任せください」

例3:「……っそんなの、ただのみせしめじゃないか!」


容姿

「赤髪蒼眼、顔立ちも彫が深く背丈も高く、服に覆われて見えないが体は逞しく引き締まっている。故郷の羅馬マルタ島にいた頃は女性にモテていた」


性格

「南蛮人に対して追放令を発布されてから世情が厳しく、肩身の狭い環境にも関わらず飄々と持ち前の明るさで器用に生きる世渡り上手。聡明で武力もある。気心知れた仲間には気兼ねなく接し、女性の扱いには慣れておりエスコートも率先してやる。自身の掲げる正義感も強く、それに逸れる相手を目にすると憂い虚無で冷たい一面も垣間見せる」


服装

「追放令・禁教令期間は戦装束を羽織り、外では外見を見られないように外套を羽織っている。秀吉の死後は騎士道らしいマントとカルサンを羽織り、それを外套で隠す」


人物を表現するエピソード

「奥州、会津若松一帯を占める蒲生がもう一族の従属武士。大和名、山科勝成やましなかつなりとして仕えていた。その容姿から「赤鬼」と敵に恐れられるほどの百戦錬磨で勝利を納めてきた戦手練れ人。長崎の検問に追われていたところを助けられ、匿われる形で時貞ときさだたちと行動を共にすることになる。元マルタ騎士団として活躍しており、宣教師の護衛と共に日本へ渡来。赤髪蒼眼から「赤鬼の侍」と畏怖を込められ呼ばれている。南蛮武器に詳しく、地理にも強く、開発から船の航海士まで並々ならぬ才能があふれる。時貞ときさだのことは気に入っているが行長ゆきながに対しては苦手な上に妙な対抗力を見せる」


所有武器

「改・軽式紅蓮バルカン砲、※オートクレール「※南蛮交易が可能になってから所有」」


イメージカラー

「紅蓮」


得意なもの

「地図測量設計作り、武器開発改造」


好きな物

「肉類、手料理を振舞う」


苦手な物

「生もの(刺身など)、小西行長、野蛮に振舞う人」

――――――――――――――――――

名前

松東院しょうとういんメンシア」 本名:その


一人称

わたくし」 


二人称

「貴方、貴方様」


キャッチフレーズ

「私にも何か出来ることがあれば、なんなりと御申しくださいませ」


出身

「長崎・横瀬浦」


所属・身分

「平戸城松浦藩主の奥方」


呼称

「その殿、姫様「※公の場合のみ」※メンシア殿「キリシタンの相手のみ」」


喋り方

「涼やかで品のある丁寧な物言いと武家の姫君らしい口調。純粋な面もある。頑なな性格が出てくる場合は一片通しで譲らない強情で芯の通った強さが現れる」


例1:「まあ、それはよろしゅうございました」

例2:「聖書というものは真に素晴らしいものを賜りもので御座います」

例3:「どんなことがありましょうとも、私が棄教することなどありえないことですわ!」


容姿

「聖女のような風格で佇まいに品が良く気位の高さを感じさせる。顔立ちは若干童顔で可愛らしさがありつつ聡明さを感じさせ落ち着いた雰囲気を持つ」


性格

「武家の奥方として品格漂う聡明高き教養の持ち主で神父たちから聖書を学んだ際に才女と謳われた。一度決めたら一途で、裏を返せばどんなことがあっても意志を変えない頑なさがある」


服装

「追放令・禁教令期間と秀吉の死後と変わらず、天竺風の頭巾を被り、巫女と修道女をかけ合わせた着物と長袴を着こなす」


人物を表現するエピソード

「元々家柄が仏教徒であったが当主であった父親の影響で改宗してキリシタンの家系となる。時貞の「時の十字架クルス・クロノス」の力に当てられ、タロットカードを駆使した南蛮術を扱えるようになった。日本初代キリシタン大名、大村純忠の五女息で病で亡くなった父の誇りを守り通す頑なさと健気さを持つ。同士として時貞たちと共に匿われながら行動を共にする。キリシタンの証とされる洗礼名を隠す際には「その」という名を用いる。大村一族の家督を継いだ現大村当主大名の大村喜前おおむらよしあきという兄がおり、険悪不仲で家柄と身分で対立して頭を悩ませている」


所有武器

「南蛮術タロットカード「※ひずみの空間のときのみ使用可能」」


イメージカラー

「菫色」


得意なこと

「暗記、タロットカード占い」


好きな物

「南蛮料理、聖書」


苦手な物

「兄・大村喜前おおむらよしあき

――――――――――――――――――

名前

益田好次ますだよしつぐ


一人称

「私」 


二人称

「貴方」


キャッチフレーズ

「しっかりなさい、貴方は使命もって生きることを天の主に望まれているのだから」

 

出身

「大矢野」


所属・身分

「元大矢野城城主従属、現小西行長城主従属」


呼称

「好次殿」


喋り方

「知性を思わせる思いやりのある優しさの中に、親が子に教えるような物言いで諭したりする」


例1:「大矢野城から参りました益田好次と申します、以後お見知りおきを」

例2:「それは困ったものですな。どうにかして解決方法を考えなければなりません」

例3:「迷っていてどうするのですか! 出来るのは貴方しかいないでしょう!」


容姿

「四十年前の父親の若い頃の姿のため、時貞と面影が似ている。凛とした面立ちで髪の色は黒色に髷を結っている」


性格

「時貞と基本性格は似ているが、やはり若い頃でも父親の面影はかわらずしっかりとして何事にもブレない精神と威厳を感じさせる。どんなに辛いことがあっても落ち込むことはせず出来る限りやれるだけのことを成し遂げる根気は持ち合わせている。祐筆もやっているだけに文学に通じ、行長から交易術や操舵術を教えてもらってからは上達する能力を持ち合わせるようになるほどの賢さはある」


服装

「追放令・禁教令以前も以後も変わらず武将服を着用している」


人物を表現するエピソード

「大矢野に産まれ、大矢野一帯を治めていた城主の従属として仕えていた。行長が気に入り、城主との交渉の末小西一族へ配属される。文学に通じており、行長の祐筆・武士として仕えていく。四十年先の未来から来た時貞の証言で父親であることが判明したが、若い頃の好次はもちろん、時貞が実の息子だということを知らない。その事実を知っているのは相談した行長とおたあだけ。忠誠心は厚く、キリシタンとして洗礼を受け守り抜く決意をする」

――――――――――――――――――

名前

「グネッキ=ソルディ=オルガンティーノ」


一人称

「私」 


二人称

「貴方」


キャッチフレーズ

「神のお導きによって、この巡り合わせは奇跡とも呼べることなのでしょう」

 

出身

「羅馬カスト」


所属・身分

「イエズス会の宣教師兼神父」


呼称

「※オルティノ殿「※キリシタンの相手のみ」※うるがん「※公のときのみ」」


喋り方

「宣教師として各国を渡り歩いていたために身に着けた語彙力。性格に伴った聞いた者が安心させるようなほどよい優しさと穏やかで丸みのある問いかけかた。無理に強要させるのではなく、相手の意志を尊重し決定させるだけの説得力のある話し方をする。状況に合わせて、多少突っぱねるような言い方もあるが嫌味を感じさせない」


例1:「私たち信者がいずれ、日の当たる中で平穏な祈りを捧げならんことを」

例2:「これも天の主の試練なのだと思えば、その先にある光をきっと照らしてくださいますでしょう」

例3:「いいのですよ、あの方がそう仰っているのであれば私は尊重致すまで」


容姿

「黄金色の瞳に黄土色に近い癖のある長髪を後ろで一つに結っている。背丈も顔立ちも大和人よりではあるが肌白。着物で隠れているために宣教師である身分は周囲にばれない」


性格

「穏やかで争いを好まず、人を説得と納得させるだけの語彙力を持ち合わせているが上から目線で発言するのではなく、相手を思いやり尊重した柔らかい物言いで人の心を掴む才能がある」


服装

「追放令・禁教令以前も以後も格好は変わらず、現在に至るまで尼僧の恰好で宣教師を活動していた」


人物を表現するエピソード

「羅馬の国で成人になってからイエズス会の会員になり、祖国で神の教えを説くために各国を練り歩き、護衛人であったロルテスと共に宣教師として日ノ本へ派遣され、神父として活動していた。日ノ本についてからすぐに大阪入りを果たし、織田信長が支配する近江の都でセミナリヨを開き、高山右近とパウロ三木を最初のセミナリヨの学徒として迎え入れる。織田信長の没後、近江の都が焼き払われ、セミナリヨがなくなってしまうと京や大阪で南蛮寺とセミナリヨを開き、多くの人を教え信者を増やした。そのときに小西行長と石田三成をセミナリヨの学徒として招き、恩師として深い仲になる。ロルテスとは会津若松で神の教えを説いたときに蒲生氏郷との出会いによって双方は別々の道を歩むことになる。秀吉が追放令・禁教令を発布されてからは捕縛されてしまう危機的状況に陥り、一時期在住宣教師やキリシタンたちが混乱状態に陥り、オルティノもその一人として巻き込まれるが、行長の計らいによって難を逃れることが出来た。その後、大阪に戻り待ち受けていたのが二十六聖人の処刑。宣教師の仲間や教え子たちが秀吉の命令によって処刑され、事実を聞かされ悲しみに暮れていたところに謎の青年の導きによって長崎の田平まで向かい、丁度浜辺に居合わせた時貞と出会い、ロルテスと驚きの再会を果たすのである」

――――――――――――――――――

名前

「ルイス=フロイス」


一人称

「ワタシ」 


二人称

「アナタ」


キャッチフレーズ

「アナタならバ、この悲しき世の中を、かえられるカモしれませんネ」

 

出身

「羅馬」


所属・身分

「イエズス会の宣教師兼南蛮学コレジオ教主」


呼称

「ルイス殿、ルイス様、御使い様「キリシタンの相手のみ」」


喋り方

「カタコトの日本語発音。南蛮用語を交えて話す。病気がちであるためにしゃがれてくぐもった声色。宣教師として活動していた元気な面影はないが培ってきた根気は衰えておらず、必死に生涯を全うしようとする気力を感じさせる」


例1:「無事だったようデ、それだけが気がかりダッタのデス」

例2:「この国に理解ヲ示してもらわなケレバ、ワタシたちは苦しい思いをしいられてしまイマス」

例3:「コノ国を変えてくれるアナタの決意ヲ、ワタシは信じてイマス」


容姿

「過労によってしわがれた顔立ちで体も猫背気味。杖をついていないとあまり立っていられないほどによぼよぼとしている。宣教師であることを隠すために着物を着用している」


性格「基本は温和で学問も教えられるほどの知性を持ち合わせている。宣教師として活躍していたときは、ハツラツで快活だったが病気がちになっている今ではだいぶ落ち着いて、追放令・禁教令も相まってなりを潜めるようにおとなしくなった」


服装

「追放令・禁教令発布以前は宣教師の恰好をしていたが、発布期間は宣教師と悟られないように着物を着用している」


人物を表現するエピソード

「祖国羅馬で宣教師仲間としてオルティノと共に南蛮船に乗って日ノ本へ来訪。オルティノと共に京・大阪入りしてから畿内で宣教師活動を行い、追放令・禁教令が発布されてからは畿内を追われて長崎や薩摩へと向かう。薩摩で島津義弘の従属であった新納康久と出会い、キリシタンとして導き、長崎のコレジオで様々な南蛮学を教え伝える。キリシタンの境遇が厳しくなるにつれ、仲間である中浦ジュリアンや千々石ミゲルたちと移住に移住を重ね、秀吉の没後、長崎へ戻り再び落ち着いたが既に過労が祟って病に侵されながらも自身が辿り、目で見てきた日ノ本の史実を記述し、処刑された二十六聖人の記録を残し、浦上でも出来る限りの宣教師活動を時貞たちが長崎へ来るまでに行っていた」


※登場していないキャラクターの自己紹介は投稿と共に随時更新していきます。

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