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53.無差別級試合開始と意外な結果

 アインとドライそれにツヴァイにも手伝って貰った特訓の成果を発揮して花子はなこは破竹の勢いで勝ち進み気がついたら決勝戦になっていた。

 決勝戦の相手は今行われている試合の勝者が対戦相手だ。


「キャーッがんばってぇー。」

 さすが大学構内で開かれる試合のせいか見物席から黄色の声援や聞きなれない野太い声での応援がそこかしこから聞こえていた。

花子はなこはどちらを応援するつもりだい。」

 花子はなこの決勝戦は午後からなので今は久し振りに彼女のことを応援に来てくれた異母兄ブラウンと並んで応援席に座っていた。

「一応、元パートナーのフレッドさんを応援していますがお異母兄ブラウン様はどちらを応援されるのですか。」

「私もフレッドの長兄あにとは同級なので彼を応援するつもりだよ。」

「えっお異母兄ブラウン様はフレッドさんのお長兄あに様をご存知なんですか。」

「ああ、結構仲良しだったよ。」

  異母兄ブラウン花子はなこに説明しながらも昔のことを思い出していた。

 確かにあの時流を読むというか空気を読むというものに関してはあの一族はすごい。

 あまり爵位が高くないのでそのせいかもしれないがいつの間にか変わった流れを読んで気が付くと強者の側いるのが物凄く上手い男だった。


 ワワワ~うわー!

 ドッワーン。


 異母兄ブラウンがフレッドの長兄あにとの思い出話をしているうちに準決勝は彼らが応援していたフレッドではなく、魔道具を駆使しした戦いを終始展開したカイトが勝ちをおさめていた。


 うーん、フレッドくん。

 花子はなこの伴侶候補に残るなら今の敗戦は痛いね。

 まだ花子はなこの伴侶候補を推薦していない異母兄ブラウンは折れた長剣を手にその場に呆然と突っ立っているフレッドを憐れみを込めたまなざしで見ていた。


 逆に見事魔道具を要所要所で使って勝利を納めたカイトは満足そうな顔でまだ試合会場で棒立ちになっているフレッドに近づくと強引に握手をしてから己の両手を高々と上げて勝利者宣言をした。


 やれやれ。

 午後は我が家の大敵 カイト=南条とわが愛しの異母妹 花子はなことの決勝戦になるとは思わなかったな。

 これはある意味なかなかの見ものかな。


「ブラウン様はお食事はどうされますか。」

 両手を握りしめてフレッドに殴りかかるのを我慢しているムツキの代わりにキサラギが二人の背後から声をかけた。


「そうだね。戻るのも面倒だから久しぶりに学食ででも食べようかな。もちろん花子はなこもつきあってくれるんだろ。」

「はい。」

 異母兄ブラウン花子はなこは連れ立って学食に向かった。

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