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エヴァンズと聞いてニヤリとする。

 英国グラナダテレビ制作のドラマ『シャーロック・ホームズの冒険』を眺めていたときのこと。それは『ショスコム荘(※1)』だった。若き日のジュード・ロウも出演している。とはいえ、人の顔と名前を覚えるのがさっぱりな私にはひどくどうでもいいことだが。


 耳に入ってきたセリフに「エヴァンズが……」というものがあった。エヴァンズと言えば、失礼な話かもしれないが、まず真っ先に「使用人」という言葉が浮かんでくる。「ショスコム荘」でもエヴァンズは使用人だったので嬉しかった。英語圏には多い苗字らしい(wiki情報)。


 なぜ嬉しかったのか? それは私がもっとも敬愛する女流作家のアガサ・クリスティ女史の作品に、そのままずばり『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?(※2)』があるからだ。「執事だったらセバスチャン」という連想のように、私にとって「エヴァンズといえば使用人」なのである。偉大なる作家が二人とも使っているのだから、私も英国を舞台にした作品ではきっとエヴァンズを出すことだろう。もちろん、彼が出演してしかるべきシーンがあれば、だが。






※1……『ショスコム荘』イギリスの小説家アーサー・コナン・ドイルが執筆したシャーロック・ホームズのシリーズのひとつ。彼が手がけた最後のホームズがこの作品である。1927年発行の短編集第五『シャーロック・ホームズの事件簿』に収録された。スパニエル犬が可愛いので見るべし。ドイルは犬好きという印象がある。


※2……『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』イギリスの小説家アガサ・クリスティが執筆した長編小説。ノンシリーズ。1934年発表。ドラマではミス・マープルものとして再編集されている。ドラマにはトミーとタペンスもミス・マープルものとして組み込まれた噴飯ものの脚本もあるが、まあ、置いておこう。

 


 

 ところで、アガサ・クリスティ女史は結婚する前の名をアガサ・メアリ・クラリッサ・ミラーという。作家としての名はクリスティ大尉と結婚したときのものであり、後に年下の考古学者マックス・マローワンと再婚している。アガサ・クリスティという名があまりにも有名になりすぎた。メアリ・ウェストマコット名義での作品も残っている。


 それらとさらに詩集『ベツレヘムの星』やマローワンとの旅行記などをあらたに加え、2003年から刊行が開始されたのが早川書房 クリスティー文庫(全102巻)である。ぜひご一読を。

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