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健と真一が強過ぎる件#21

翌朝、岩についた塩でひと騒ぎし結構な割合で砂とかが混じっていた。しかし、諸事情によりピンク色でない部分を削って保管した。


ただ、海水が蒸発したくらいで磯に岩塩の塊が付着するものだろうか?

もしかしたら、数万年前に海の底の砂だった岩と言う可能性もある。硬い地層が海の波に削られ元々岩を構造していた岩塩のような地層が露出した可能性もある。


もしくは、こちらの塩には岩に付着し固まったする性質とかあって、その厚い塩の層に牡蠣みたいな貝が付着し表面が岩に見えていただけ、謎の衝撃波により貝が剥がれ落ちて塩の層が露出した。


はたまた、岩海苔のような岩に付着する海藻の中にマングローブの葉(マングローブの葉には木が吸い上げた塩が集められていて塩辛いらしい)みたいに

塩を一部に集める性質があって海苔が枯れた後で塩が残ると塩のそうが残ったのかもしれない。

カモタラレバ、ファンタジーだし地球ではないから、そんな植物や藻類が存在する可能性もあるかもしれない。


実際、硫化水素火山の硫化水素を食べて生きる深海の甲殻類や海の何十倍もの塩分濃度で煮えたぎる温泉の中にすらバクテリアが存在するって言うんだから、お偉いさんが学会で~~でなく、突拍子もない話でも素人が想像するだけならアリだよね。


つまり、ろくな根拠もない素人探偵がむやみやたらに犯人を予想して真相は闇の中、迷宮入りは必死だ。


年単位でやり過ごせば(ェ)偶には真犯人を言い当てるだろう。

だが、狼少年にヨロシコ!最早その時、誰も彼の意見に耳を貸さないのであた…。



むしろ、おまわりさんこいつでふ?信用第一、後の祭りって奴だだだっ!!


昼間の海はどぎついピンク色で、その波間波間に特徴的な背鰭が見え隠れしていた。

なぜか興奮しフゎァンタジーだーっ!と叫び声をあげながら海へ突撃する裸族の長。それをみた若い裸族が撒き餌でさらなる群れを引き寄せた。


―みてるオレだけ気が気じゃない。


サメがいる海は入るのは勿論近付いてはアカン。

ジョ〇ズみたいなのがきたらかみ殺されるから絶対やばい。

海に飽きたらしき、二人が砂遊びを始めたと思ってたら、塩田を作るつもりだったらしく、夕方近くに完成した棚田に夜通し海水を運ばされた。


砂浜に塩を撒いて塩を作るにも一朝一夕で行くはずないので、せめて夜が明けてからやらまいか?


夕刻、昨夜に引き続き砂浜にパチパチと焚き火が音をたる。

やや偏りがちに配置されたたくさんの枝に巨大魚の身が火に炙られ香ばしい匂いを放つ。


まぁ、ここまではいい。


で、満月と焚き火がに照らされた砂浜はただ赤く、波打ち際は黒とも紫とも見て取れる異様な波渋きをあげていた。


かの有名な画家ラッ〇ンの絵の世界に入り込んだらきっとこんな風景が広がっているのだろうけど、想像してみてくれるだろうか。

紺と紫に輝く幻想的な海は、リアルではこの世のものとは思えないほど不気味な様をっ!!


昨夜は昨夜で、波打ち際に部品が色々混じってるしひたすら赤しかなかった。

夜は月の光に誘われて肉に群がるカニやヤドカリが寝耳に音を立てる。ワサワサワカリカリサワサワサワサ和パキン盛ワサカリワサパキンワサワサ和唆ワサカリワサ和挫ぐちゃワサワサ…と、気味が悪くて昨夜はトイレも行けなかったよ。

けど、朝になっても海は赤く改善しなかったから意味なかった。


一晩くらいできれいになるような量ではなかったって事だね。

唯一の救いは見た目がほぼ魚であった事だけ。


散らばっているヒレがもう少し腕や足に似せられていたらと思うと気が遠くなるわ。


しかも、移動したくても二人が日に焼けてどす黒く変色した浜から全く動こうとしないから、正直泣きたかった。


息するだけ一苦労な生ぐささに港町も足はやして逃げだすわ。

三日目、塩田は無理だと判断した裸族達は、焚き火のそばで眠るオレに何もいわずに新天地を目指したらしい。


因みに昼間で寝てた。

見張りもいない砂浜でよく無事だったなとしきりに感心されたけど、ただただ二人が薄情すぎるだけだと思いませんかね。


いや、魔物云々の話しじゃなくても見知らぬ土地で仲間が居るからと安心して熟睡してる人間を放置するかな?いや、熟睡した方が悪いとか考えた人、ファンタジー小説に染まりすぎておかしいハズよ。


でもね?


「幼なじみだよ?クマとか居るかもわかんないような場所に“寝かせた奴”を放置してよそへ行ったり普通しないでしょ!?」


「おれ達は冒険者だから、寝て起きないのは自己責任になるだろ」


「いや、実際寝不足みたいだから寝てろって健いったし、真一も聞いたでしょ!?」


「まぁ、影丞は寝てても無事だと思ったし、実際にそうだったら?」


「そうだら?なんでおれ達が責められなきゃなんねーの。」


堂々と二人が反論してくるのなんで?


「「せーの『あの日か?』


うん、オレには悪意しか感じられないこの言葉だけど、この時二人に悪気はなくてあくまで言ってみたかった冗談のつもりだったって話ね。


相手側が女なら尚更な話しだけど、女顔だったとしてもこの言葉は使っては行けない。

“男として外道で卑怯”だ。なんで?でもなく、オレは影丞で、木ノ下影丞だから此処に居るのハズだから。


心臓とか胸の奥が“キュウ”と辛く崩れ落ちそうな…。


でも、人の尻をみたり度々チビらされたりする幼なじみ達は許さん。


―撃滅すべし。



某初心者グループがギルドに数頭のサハギンを買い取らせてから数週間後の話になるが、Aランクと呼ばれる屈強な冒険者だけで構成されたグループが、亜人や魔物に準ずる危険生物の生息地域の調査を依頼され某海岸を訪れた。


だが、毎年産卵期に数百は集まるはずのサハギンの群れはその年からウロコ一つ確認されることがなくなり特殊なダンジョンモンスターサハギン以外はのサハギンは世界から根絶されたのではないかとされている。


その根拠一例に、冬の間だけバラバラに各地に散らばり毎年春から秋まで一カ所で過ごすサハギンの楽園が地形ごと変わっていたという。

世界有数の危険地帯として有名だった海岸は、いつのまにか無数の入江が出来ていてその環境にサハギンが適応出来ず、産卵地が確保できないサハギンはそのまま静かに世界から消え淘汰されていったのではないかと数年後に当時に組まれた調査団が報告した。


生物資源の突然の消失に、良くも悪くもサハギンに縁のある世界各地ギルドが一時騒然としたのだが、素材屋さん達はまるで興味がなかったので、具体的な話を聞く機会はなかったという。

さて、この辺りで素材屋さんシーズン0は終わりでしょうかね。


書き漏らしはたぶんないと思いますが、もし気がついた方がいたら、コッソリ教えて下さると助かります。


あ~、season1の足湯付近の文章にチョロQしてますが、“女の子の影丞”の話は敢えて外していますので除外させていただきます。


まぁ、アリだとは 思いますが 引き続き 十薬☆どくだみ を、皆様がお楽しみいただけるよう頑張ります。


この作品は、クスリと笑っていただくのが目的で、TSそのものはネタですからいつかseason0に追加したいと思います。


シリアスな男女関係は影丞が影丞である限り…ないっ!

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