千葉 三葉(3)
何がどうしてこうなった、約2年半ぶりに更新です。
色々とお待たせしました…なのですが、またちょっと更新したら間が空くかもです…本当すみません…
廃藩置県ドリームランド。
ジェットコースターや観覧車等のアトラクションは勿論。売店やレストラン、案内所、トイレ等も充実。
至る所に案内看板もあり、屋根のある休憩所もある。
バラエティーに富んだマスコットキャラクターも多々おり、
老若男女問わず非常に人気のあるテーマパークである。
ここに、1人の男子高校生がいる。
名前は日野 本太郎。
顔、身体共に冴えない箇所は多々あるも、どこか誠実そうな雰囲気を持つ、所謂平凡、平均的な男子高校生のイメージを持った、そんな風貌である。
彼は今、在学している高校の春の遠足で、同じく高校に在学している同級生と共に、ここ廃藩置県ドリームランドへとやって来ていた。
春の遠足。
それは新しくクラスメイトとなった仲間たちとの親睦を深めるべくワイワイきゃっきゃする、青春を彩る1ページとも言えるだろう学校行事。
彼はその春の遠足を謳歌すべく、期待と喜びを胸に、今しがたこの地へと降り立ったのだ。
春の遠足を楽しむべく。
仲間たちとの親睦を深めるべく。
青春の思い出を刻むべく…
理想と現実。
それは近くも遠い。
想えば叶うと誰かは言う。
しかし、想えど叶ぬ事もある。
俺は手で口元を押さえ、胃から湧き上がってくる熱く不快なモノを押さえ込みながら、目の前を悠々と闊歩するワクワクフェイスなツーテール少女を必死に追いかけていた。
「さぁ! 次は最高傾斜角が70度の絶叫コースター『黒船』に乗りに行くわよ!」
そう言うツーテール少女…千葉ちゃんの顔は無邪気そのもの。
心底遠足を、遊園地を、
絶叫モノ(ばっかり)を楽しむ、幸せそうな満面の笑みを浮かべていた。
春の遠足にて訪れた遊園地。
ケヤキや宙たちがアレやコレや回りたいと意見を述べる中、自称遊園地マスターたる千葉ちゃんが皆々を一喝。
遊園地を最高に楽しむ回り方を伝授、実行するとかでみんなして引きずり回される事、早2時間。
彼女は、絶叫系のアトラクションばかりをチョイスし、みんなの自律神経と平衡感覚に多大なるダメージを与えていた。
「おーっ! 良いね良いね、乗っちゃおーっ!」
千葉ちゃんプレゼンツ、絶叫マシーンで平衡感覚爆破ツアーに喜んで参加してるのは桃子のみ。
イキイキとした顔で千葉ちゃんの横を歩く。
「マジか…また絶叫か…」
ついつい溢れる小言。
千葉ちゃんに聞かれたら多分蹴られるな。
「……はぁ」
俺は溜め息を吐きながら振り返る。
そこには。
「も、もう…ダメかも…しれない」
青白い顔でギリギリついて来てる宙と、
「……ぅっ」
道路脇の芝生の上で大の字で寝ている伊吹(同じく顔面蒼白)と、
「あっ無理、無理無理っ!!」
口元を押さえトイレへとダッシュするも、その足はフラつき、トイレ前の街路樹へ頭から突っ込み、色々と限界を迎えてしまったケヤキがいた。
「……コレは…想像していた遠足じゃない」
俺は千葉ちゃんの満面の笑みを眺めながら、思った。




