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魔境に自分好みの家をDIYで建てたら、居心地が良すぎて「絶対不可侵の神殿」と拝まれていた件  作者: dapon


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第74話:最深部の湿気魔獣と、超大型業務用除湿機の絶対乾燥

第74話をお読みいただきありがとうございます!

HEPAフィルター空気清浄機とエアシャワーで中層のカビ胞子嵐を完封したタクミ一行。

今回は、いよいよ『霧の迷宮』最深部へ! 開拓都市全体をカビと泥沼に陥れていた湿気の元凶「大古の湿気魔獣」に対し、タクミの『超大型業務用ハイブリッド除湿機&浴室換気乾燥機コンボ』で圧倒的乾燥攻撃(バリューDIY)を叩き込むクライマックス回をお届けします!

ダンジョン最深部――そこは、地下だというのに水滴が土降りのように降り注ぎ、見渡す限り重苦しい水煙とカビの瘴気が渦巻く巨大な大広間だった。


広間の足元は完全な深沼と化しており、その中央からドバッと蠢き現れたのは、巨大な城郭ほどもある超弩級の粘体魔獣――『大古の湿気魔獣(ラグナ・ハイドロ・スライム)』だった。


『ゴルルルルル……ッ!!』


魔獣が雄叫びを上げると、大広間全体の湿度が100%を超え、周囲の壁や床から凄まじい勢いでカビと水蒸気が噴き出していく。


「ヒッ……! なんという過酷な多湿環境! まさに『絶対湿気領域』……! ここに数分留まるだけで、全身の皮膚からカビが生え、肺が水で満たされて窒息してしまいますぞ……!」


アルヴィスがメガネを曇らせながら悲鳴を上げた。


「ふん、水を司る巨大スライムか。我が魔導で蒸発させてくれよう!」


作業着姿のバアルが両手を掲げ、超高熱の火炎魔法を叩き込もうとする。


だが――。


シュワァァッ……!


凄まじい湿気と水蒸気によって火炎は直前でジュッと鎮火され、逆に膨大な不快水蒸気となって室内を満たしてしまった。


「ぬ……っ!? 蒸発させたそばから湿気が魔力に還元され、より頑丈に復元しておるだと……!?」


バアルが苦渋の表情を浮かべる。


「物理的な攻撃も、この不快な粘液で滑って威力が殺されちまう! くそっ、どうすりゃいいんだ!?」


ガルドが大斧を構え直すが、あまりの多湿に決め手を欠いていた。


「なるほどね……」


仲間たちが攻めあぐねる中、タクミは広間全体の空気の流れと湿度計を観察し、静かに頷いた。


「水分を熱で蒸発させようとするから、湿度が上がって蒸し風呂状態になっちゃうんだよ。こういう超・多湿な環境の時はね、熱をかけるんじゃなくて『一気に冷やして水分を強制結露・凝集させて、湿気を根こそぎかき集める』のが一番なんだ」


タクミは【万能資材目録】を全開で起動! 【極限加工】を極限まで発動させた。


ポケットから取り出したのは、建築現場や大型工場で使われる『超大型業務用ハイブリッド式除湿機』4台と、超高出力の『浴室換気乾燥暖房システム(強力乾燥モード)』だった!


ズドトンッ……!


広間の四隅に超大型業務用除湿機が設置され、天井中央には強力換気乾燥システムがガッチリと固定された。


「よし! ハイブリッド除湿&急速乾燥モード、スイッチオン!」


タクミがリモコンのボタンを押し込んだ瞬間――。


ゴーッ……!! ブワァァァァッ!!


四隅の超大型除湿機が唸りを上げ、広間を満たしていた膨大な水分と水蒸気を、猛烈なサイクロン吸引で一気に吸い上げ始めた!


『ゴル……!? ゴルァァァァッ!?』


湿気魔獣ラグナ・スライムが悲鳴を上げた。

体組成の99%以上が「水分と湿気」で構成されていた魔獣の体から、強力な除湿・結露作用によって水分が容赦なく吸い尽くされていく!


除湿機のドレンホースからは、濁った水分がザーザーと排水タンクへ溜まっていき、代わりに天井の乾燥システムから『カラッと乾いた超・極上乾燥エア』が猛烈な勢いで吹き降ろされた!


「な……なんということだ……!? 広間全体の湿度が、100%から一気に15%(超乾燥)まで暴落していく……!?」


アルヴィスが叫ぶ。


『ゴ……ゴ……グチャチャチャッ……!?』


体内の水分を根こそぎ吸い上げられたラグナ・スライムは、プルプルと震えながら一瞬で干からび、ただの「カラカラに乾いた小さなおせんべい状の乾物」へと成り果て、床にカラリン……と転がった。


「「「乾いたぁぁぁぁぁぁッ!!!???」」」


「ふぅ、これでしっかり除湿完了だね。カビの元になる湿気もキレイサッパリなくなったよ!」


タクミが爽やかに汗を拭うと、さっきまで重苦しい泥沼と水煙に包まれていた最深部の大広間は、まるで「高級ホテル調湿サウナ」のような、最高にサラサラで心地よいドライ空間へと劇的に生まれ変わっていた。


「まあ……っ! あれほどお肌にまとわりついていた不快な湿気が、まるで嘘のように消えて……サラサラですわ……!」


フィオナが自分の肌を触りながら、うっとりと頬を染めて感嘆する。


「凄すぎる……! 街全体を苦しめていた超大物魔獣を、剣も魔法も使わず『純粋な除湿家電の性能』だけで干からびさせて完封してしまうとは……! 我が師匠の施工、もはや神話ですな!」


バアルが感涙してひざまずき、ガルドも「ガハハ! カラッとしてて最高に気持ちいいぜ!」と豪快に笑い飛ばした。


湿気の元凶であった魔獣が倒されたことで、迷宮都市フォグヴェイルを長年覆っていた深い霧とジメジメした空気は一瞬にして雲散霧消。


開拓都市に、何年ぶりかとなる清々しい快晴の太陽の光が降り注ぐのだった――!

第74話をお読みいただきありがとうございました!

最深部の湿気魔獣ラグナ・スライムを、タクミの「超大型業務用ハイブリッド除湿機&浴室換気乾燥機」で一瞬にしてカラカラに干からびさせて劇的撃破いたしました!


次回第75話は『迷宮街(開拓都市)編』エピローグ!

湿気とカビから解放され、カラッと爽やかになった開拓都市の劇的アフターと、名産の『極上ドライフルーツ&乾燥きのこ』を味わう祝勝会をお届けします! 引き続き応援よろしくお願いいたします!

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