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9.見えない敵

前回までのあらすじ

ーーーーーーーーー

太一と二郎はSNSにて動画を投稿するように言われるが、それは思ったものと違かった。しかし、短期間で有名になる、ということの本質を知った2人は、動画を撮影する覚悟を決める。

後日、僕ら2人は動画を撮った。

坂田さんに言われた「ネタ動画」と「ダンス動画」。

そして坂田さんに渡した。

「ンンン〜いいねェ!仕事が早いッ!」

そう言われたが、僕らは本当にあの動画でよかったのか不安だった。

****

数日後、僕らは坂田さんに呼び出された。

「おはようmen!」

「お、おはようって...もう昼の1時ですけど」

「おはようmen!」

こいつはこっちの声が聞こえてないのかコノヤロー!

「お、おはようございます...」

引き気味で僕たちはそう返した。

「それで!先日の動画のことだけど」

「はっ、はい!」

「ダンス動画の方はあんまり伸びなかったんだ」

「そ、そうですか...」

「それで、ネタ動画についてだけど...結構バズっちゃってねェ!まぁめちゃくちゃバズったって訳では無いんだけどさ」

おいおいこいつは何を言ってるんだ!?

結構バズった、の後に、めちゃくちゃバズった訳では無いって!日本語おかしいやろがい!

「それでねェ、初投稿にしては結構いい数字をたたき出したわけェ。いやァ、ごめんね!俺の大誤算だったよ!君たちがこんなにネタ動画でバズれるとは思ってなくてね!ダンス動画なんか撮らせてすまなかった!」

「い、いえ...つまり、これからはネタ動画だけでいいってことですか?」

「そういうことさ、men!」

や、やった!僕たちは芸人でいいんだ!

「それでね、men...ひとつ話さなければならないことがあるんだよ」

()()()()()()()()()()()()()

「そう...実はね、動画のコメント欄に...いくつか、アンチコメントっぽいものがあってね」

「アンチコメントってなんだ?」

二郎が不思議そうに言った。ホントに何も知らないんだな...

「二郎チャン、僕が説明してあげるよォ。アンチコメントっていうのは、その動画に対して否定的な意見だ。例えば、『面白くない』とかね」

「なるほど」

「でも彼らはコチラからは見えない...見えない敵だよ」

「...あの、敵っていう言い方は違ぇんじゃねぇか?」

二郎が言った。

「面白くないって言ってるんだから敵だろォ?」

「いや、自分たちのネタを見て感想を言ってくれてるんだ。その時点でありがたいよ」

「そうか...君たちはそういう考え方をできる人間でよかったよ。本当はね、コメント欄を閉鎖しないか、って話を持ちかけようと思ってたんだよ」

「それは大丈夫です!僕たちはそういうの屈しないんで」

「良かったよォ!そういえばさ、話は変わるんだけど、君たちにこの前言ったお笑いライブの話あるだろ?あれが来週末あるんだ。君たちにはそこでネタを披露して欲しい」

「わっ、分かりました!」

これが僕たちのプロとしての初めての大仕事だ!

次回『ベテランの若手芸人』

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