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6.般若と龍

前回までのあらすじ

---------

ついにネタを披露することになった太一と二郎。

果たしてどうなるのか!?

司会が言った。

「エントリーナンバー8!コンビ名は!グッバイワークです!」

****

数時間前

「いいコンビ名あるぜ」

二郎は太一に自慢げ...というか、ドヤ顔でそう言った。

太一はなにか怪しいものが来るんじゃないかと身構えた。

「俺らが出会ったのはハローワークだろ?だからそれを文字って、グッバイワークはどうだ!?」

「...」

「なんだ!そのビミョーですねみたいな顔は!なんだ!?俺、鼻毛でも出てるのか!?そう感じさせる顔だぞ!」

「...たしかにそれでいいかもね...あはは」

「なんだその反応は!」

****

ついに僕らはステージに立ったのだ。

目の前には観客がいる。

文化祭とかとはわけがちがう。

TFC準決勝進出コンビなんかもいるんだ。

やらなきゃ、全力で。


「はい、どうも〜よろしくお願いします」

「どうもよろしくお願いします」

「こっちの若い僕が太一で、そっちの無職が二郎です」

「おい!無職ってなんだ無職って!お前もだろ」

「はははー、黙れクソジ○イ」

「サラッと暴言吐くなよ!」

「まぁそれはどうでもいいとしてね」

「おいどうでもよくねーぞ!」

「僕ちょっと体にタトゥーいれたくて」

「あんまり入れない方がいいんじゃないの?」

「どこに入れるべきですかねぇ」

「おい、お前さっきからずっと俺を無視して、俺の声は聞こえないんですか!?大声で喋ってやろうか!」

「うるさーーーい!!」

「なんだお前!」

「まぁそれは置いておいて、やっぱりタトゥー入れるならここに入れたいって場所があるんですよ」

「はぁ、そうなの?」

「足の裏に入れたいんですよね」

「まぁ、確かに足の裏なら見えないからいいかもね。ちなみにどんな模様入れたいの?」

「ハローキティです!」

「性格と合わなすぎだろ!あんまタトゥーでそんな可愛いキャラ入れないよ!?それになんでそんな堂々と言ってんだお前!!」

「他にも入れたい模様があって」

「はぁ」

「般若のお面」

「可愛いのはどこに行ったんだよ、おい!もはや天国と地獄だよ!ハローキティと般若は!」

「そうですか?」

「そうだよ!もっとさ、タトゥーって龍とか入れるもんなんじゃないの?」

「あぁ、そう!龍も入れようと思ってるんですよ!リューク」

「リューク!?たしかに名前にリュー入ってるけど、それ悪魔じゃねーか!」

「逆に二郎は入れるとしたら何入れるの?」

「入れるつもりは無いけど、強いて言えばくまモンかな」

「お前の方があってねーじゃねーか!」

『どうもありがとうございましたー』

****

僕たちは、数分間の漫才を終え、ステージ裏に行った。

満足のいくものでは無かったかもしれないけど、今僕らが出せる最高のパフォーマンスができた。

観客全員が笑っていた訳では無いけれど、八割以上の人達が笑ってくれた。

****

数分後


ネタを終え、帰ろうとしていたところ、ある男性に声を掛けられた。

「ちょっといいかい?」

「はい...」

誰だろう...この怪しいおっさんは...

「実は僕、一応芸能事務所の社長してるんだけどさ、うちに来ないかい?」

次回『怪しい芸能プロダクション』

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