朝から動物に囲まれていた
あれから翌日になった。僕が目を覚ますと、周りには4匹の子犬の他に数匹の子猫と、白衣を着た子チーターが居た。
「ガウ、ガウガウ」
子チーターは、僕の服を器用に捲ってお腹に聴診器を当てると、何を言ってるのか分からないけど、満足そうに頷いて服を元に戻した。
「ニャ、ニャニャ」
「ニャウニャ」
2匹の子猫が僕の着替えとオムツ交換を手早くする。
……何となくだけど、子猫は侍女で子チーターは医者?かな?
「ワン!!ワン!!」
「ギャル!!」
金色の子犬と、銀色の子犬が子チーターに詰め寄っていた。
「ガウ?ガウウ、ガウガ」
子チーターは困った顔をして首を横に振っている。
「くうん」
「きゅう」
その様子を赤い子犬と黒い子犬が見ていた。
「ニャ、ニャニニ」
子猫が数匹でカトラリーを押して部屋に入って来る。
「ニ!!ニャニャ!!」
大きな子猫がカトラリーの上に乗っているお皿の蓋を開けると、出てきたのは哺乳瓶だった。
「ニ!!ニャ!!」
大きな子猫は肉球で哺乳瓶の温度を確かめると、ベッドによじ登って僕にミルクを飲ませる。
……うん……甘くて美味しい。……もしかして……母乳?
僕は目を丸くしつつも、勿体無いので最後まで飲んだ。
「ニャ、ニャニャ……」
僕は大きな子猫に優しく背中をトントンされた後、ちゃんとゲップをした。
精神は大人でも、赤ちゃんの身体に引っ張られるのかもしれない。
そのまま僕は眠くなって瞼を閉じてしまう。