……如何なる理由があろうとも、許すことは出来ない
メイビストから報告を受けた途端、僕よりレミオ兄さんや、クレイ兄さん、以外にもシリウス兄さんが衝撃を受けていた。
まぁ、信じがたいけどさ、あのエリクレアは自分の兄と組んでゲームの世界?に似ている他国で禁術を使った挙げ句に今の今まで何喰わぬ顔をしていたからね。
ハウザーと父上だけは僕と同じように落ち着いていたよ。
「……ハウザーと父上は驚かないの?」
気になって僕は2人に聞いてみる。
「あの日、私とエリクレアだけが姿も変わらなかったので……ずっと疑問に感じていました。疑いたくは有りませんが、何らかの形で関係しているのではと思ってはいたんです」
悲しそうに弱々しくハウザーは苦笑して答えると下に俯いた。
「10年前のあの瞬間、エリクレアを中心に魔力の大きな発動を感じた。感じたのは僅かだが、あれだけでも充分エリクレアが怪しいと分かる。メイビストからの報告で納得出来た。如何なる理由があろうとも、許すことは出来ない」
玉座に座る父上は、僕にそう答えると何かを考えているのか、難しい顔をして黙り込んだ。
その時、慌ただしく扉を開け放ち、息を切らせながら近衛騎士が駆け込んでくる。
「……何事だ?」
目を細めて父上は近衛騎士に問い掛けた。
「突然の無礼御許し下さい!!つい先程、グランベルム卿より先代国王陛下へ会いにエリクシード陛下がお一人で玉座の間へ向かって居るとの報告を受けました!!」
即座に片膝を付き、頭を下げて近衛騎士は報告をした。
「……エリクシードが一人でか」
報告を受けた父上は目を細める。
「……皆、下がってくれ。エリクシードに会うのは私一人で充分だ。……ハウザー」
こめかみを押さえつつ父上は僕達に命じるとハウザーを呼ぶ。
「この瞬間、国王としての権威や命令権は一時的に先代国王である私へ戻す。ハウザーはレミオ達と共に防御魔法を展開しろ」
「はいっ!!」
父上はハウザーに命じると、ハウザーは力強く返事をして僕達と共に玉座の間から出て行った。




