決別までの準備
メイビストの気配が消えて安心していると、シャルラが姿を現しました。
「……シャルラ……?」
不安そうにエリクレア様が名を呼んでも、シャルラは下に俯いたまま答えない。
……きっと何かあったんだわ……。
私はシャルラを見て確信した。
「エリクレア様、パトラ。申し訳ありません」
顔を上げてシャルラが私達に謝った途端、シャルラを中心に魔法陣が出現した。
急激に眠くなり、エリクレア様が先に眠ってしまわれテーブルに突っ伏す。
「……シャルラ、どうし……て?」
眠さに耐えながら、私は何とか彼に言ったのを境に、意識を失うように眠りに落ちた。
眠る直前、彼が泣いているように見えた。
眠った2人を見て、私は自分が涙を流していることに気付く。
……情けないですね。……ですが……此処から先は2人を巻き込めません。
乱暴に手の甲で涙を拭うと、私はエリクレア様とパトラに幾つもの防御魔法を重ね掛した後に部屋全体にも防御結界を張る。
……此処までやって置けば後は何とか大丈夫ですね。此処から先は王同士の闘い。
私がやれる事は二人を守る事です。
私は直ぐに表情を切り替えると、エリクレア様の部屋から我が王の部屋へと向かう。
「そうか……。ではヴィクセルの元へ向かうとしよう」
私から全ての報告を聞いた後、エリクシード国王陛下はマントを翻し、私も他の同僚仲間と共に我が王に付き従って部屋を後にした。




