私が……私のせいで全て変わってしまった
私が顔合わせの時、禁術を発動させなければ……ハウザーが王になれなかったとしても、ハーランド一族が……メイゼストが苦しむことは無かった。
ちゃんとこの世界がゲームではなく、現実の世界だと理解していれば……義兄の人生もおかしくなることなんてなかったのに。
今も連絡が取れない兄が……私やお父様を邪魔だと思って……国に帰れないように謀っていたとしたら?
私はまんまと……騙されてしまった事になる。
何が……ハウザーを守るって?近くに居る私が大切なハウザーを一番苦しめているわ。
頭で理解した途端、自分の罪の大きさに気付いて青ざめた。
せっかくエリオットを産んだのに。
ハウザーの妻になって10年。
支えようとこれからなのに。
身体が震えだし、私は自分の身体を抱き締める。
私が……私のせいで全て変わってしまった。
平和な国を私がおかしくしてしまったのよ……。
「……エリクレア?どうした?顔色が悪いぞ?」
私の様子に気付いてハウザーが声を掛ける。
「……ごめんなさい。出産してまだ日も経ってないから体調も悪いみたい。私は貴方の処分に賛成よ。……悪いけど、先に部屋へ戻ってるわね」
「……分かった。ゆっくり休め」
「えぇ、そうするわ」
私はハウザーに言うと、ハウザーも心配そうに気に掛けてくれた。
侍女のパトラもいつの間にか私の後ろに控えてくれていたので、パトラを伴って私は地下を足早に去っていく。




