帰宅
朝、皆は船に乗り込み、港まで向かった。船旅は何事も無く進み、気付いた時には港に着いていた。
それから、短い会話を済ますと各々帰路についた。
「あぁ~、つかれた~」
千春は我が家に着くと荷物を放り投げ、ソファーに倒れ込んだ。
「ちょっと、千春姉さん。休むのはいいですが、せめて自分の荷物を片付けてからにしましょう」
美冬利がそう言うと千春は頬を膨らませ子供みたいに駄々をこねた。
「えー、ちょっとぐらいいいじゃんかよ」
「ダメです。皆も同じぐらい疲れているんですよ。自分だけというのは許されません」
美冬利は千春にそう言って無言の圧を掛ける。その圧に負けた千春は渋々立ち上がった。
「分かったよ。そんな怒らなくてもいいだろ。
あ、話変わるけど飯食ったら調べ物しにちょっと出かけてくるわ」
千春がそう言うと秋穂は首を傾げて「何を調べにどこに行くの?」と尋ねた。
「まぁ、ちょっとな。別に大したものじゃない」
「そう言われると詳細を聞かないと気になりすぎて夜も眠れなくなっちゃうよ~ 夜更かしはお肌の天敵なのに~」
秋穂がそう言うと千春は呆れた表情を浮かべた。
「嘘つけ。今日に限ってはぐっすり眠れるだろ」
「あはは、バレたかー
まぁ、それは置いといて本当にどこに行くの? それすらも言えないのはちょっと秋穂ちゃんとしては見逃せないかな~」
「うーん、調べ物というよりはちょっと駒走さんのところに行くだけだよ。可愛についてと四鬼についてちょっと聞いときたいことがあるというか…」
千春は少し歯切れが悪いようにそう言った。
「可愛さんについて何か引っかかることでもあるのか?」
夏樹は歯切れの悪い千春に少し懐疑の念を抱いている様子でそう尋ねた。
「可愛自体っていうより、本当に駒走さんが適当に可愛を選んだのか気になってな。だって、この前まで何も知らない一般人だぞ? 駒さん自体は警察だけど回収屋をしていて、その従業員も少し訳ありな奴らばかりだというのに、同じ警察とは言え、事情を知らん奴を部下にするかってのが気になってな。四鬼についてはいつも通りだ。どこに居て、何をしているのかそれが、少しでも分かればいいと思って。
…とりあえず、風呂入ってくるわ」
千春はそう言うと無人島に持って行った荷物を持って風呂場へと向かっていった。他の姉妹達もそれに続くようにして風呂場へ向かった。一人残された楓はソファーに腰掛け、一息つくと睡魔に襲われ、それをそのまま受け入れると眠りについた。




