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「おとこまさり」の可能性について


 以前、武闘家は初期メンバーとして適していないといった旨のことを述べました。

 でも、ファミコン時代の思い出補正などもありますから、できるなら武闘家ちゃんにだって活躍してもらいたいという気持ちはあったわけです。

 そしてある日、性格リストの数値をよくよく見比べたところ、「おとこまさり」ならイケるんじゃあないか? と思い至りまして、いろいろ試してみました。



【前提情報】


 性格「おとこまさり」の成長倍率は、

 

・力:約1.3倍(166/128)

・早:約0.9倍(115/128)

・体:1.0の等倍(128/128)

・賢:約0.8倍(102/128)

・運:約0.8倍(102/128)


 となっているようです。

(参考1:https://www.d-navi.info/dq3/chara/seikaku)

(参考2:https://kyokugen.info/dq3/dq3_chara1.html)


 「ごうけつ」と比べると、「ちから」の成長率が少し低い代わりに、素早さへのデメリットがさほど重くない、というのが特徴となります。

 

 なお、女性専用性格であり、あとから性格変化するための本や装飾品は存在していないので、仲間キャラは初期性格としてキャラメイク時に選ぶしかありません。

 逆に勇者は初期性格として選ぶことができず、「海賊のおかしら」とのイベントを利用してこの性格へ変化することは可能ですがそれはバラモス討伐後となってしまうため、わざわざこの性格に変化することのメリットは特には見いだせない形となります。



【適性職業】


 性格「おとこまさり」は、力と素早さが同時に高く成長する(成長してほしい)タイプの職業に適しています。

 すなわち、第一に武闘家であり、次点で盗賊であり、びっみょ〜ぅ(微妙)なラインとしては商人、となります。


 なお、戦士に関しては、素早さの成長力が1を割り込んでいるので「ごうけつ」のほうが適しています。(デメリットとなる倍率が重かろうが軽かろうが、いずれにせよ「0か1か」という成長判定にしかならないため。)



【武闘家】


 キャラメイク時に「たね」投入のボーナスを「ちから」に一極集中し、その増加量が11以上のときに1/4の確率(5/20の確率)で候補として挙がります。

(参考:https://www.d-navi.info/dq3/chara/seikakuCondition/4)


 武闘家は、カザーブ到達して「てつのつめ」を購入できるまでは、装備武器がなく、素手で戦うしかありません。

 すなわち、ちから値=攻撃力、となります。


 この関係上、初期ボーナスを「ちから」に一極集中しないと、打撃役として役に立つことができず、何のためにパーティに加わっているのか分からないといった状態に陥ります。

 かといって、「ごうけつ」にすると、素早さが育ち難すぎて、後手に回って被ダメージが無駄に増えるわ、守備力も低いままで打たれ弱いわ。

 かといって、「タフガイ」にすると、肝心の「ちから」がLv10になるくらいまでは育ってこないので、序盤の非力さが際立ってしまう。これなら魔法使いのほうがいいとなる。


 しかし!

 それらの悩みは解決可能だったのです。――そう、「おとこまさり」ならね。


 武闘家は、Lv15〜22にかけて「ちから」の大きな成長期があるので、少なくともこの成長期が終わるところまではずっと「おとこまさり」のままの育成でいいと思います。

 武闘家という職業は、何よりもまず打撃役であるというところに存在意義がありますから、攻撃力の高さを優先して確保するべき、となります。


 そしてLv23以降に関しては、対ボス戦を見据えてHP量を確保すべく、パワーベルト装備にして「タフガイ」で育ててゆくといいと思います。

 ただしこれは、転職ルートの取り方で分岐してきます。


 武闘家をバラモス戦におけるメイン打撃役として立ち回らせたい場合は、上述のようにLv23以降をタフガイ育成しつつ挑戦、見事バラモス突破し下の世界に移行したら、ラダトーム配置のメダル回収で「ドラゴンクロウ」を入手。するわけですが活躍期間は短く、最速でマイラを目指して「みずのはごろも」を購入可能とします。この時点で、装備事情が大きくひっくり返ることになるので(この段階以降は耐性装備ゲームとすら評せます)、武闘家ちゃんは「さとりの書」を用いて賢者に転職しちゃったほうがいいんじゃないかと思います。高いフィジカルステータスを持ち込むことで「強い賢者」を実現できます。

 逆に、バラモス戦で後衛職(というか呪文使い)が少なすぎてしんどい、といったことであれば、武闘家はLv22時点で賢者へ転職しちゃってもいいかなと思います。転職タイミングが他の仲間と比べて遅くなるかもしれませんが、最低限ベホイミが使えるレベルまで育てれば(つまりはスクルトもルカニも使える)、活躍どころは十分にあるはずです。


 武闘家は、「ちから」を重視した性格にすると、どうしても打たれ弱さが懸念となります。

 この点に関しては、武闘家を前衛職として思わない、とすれば解決可能かもしません。

 つまり、魔法使いと互換されうる物理ヌーカー(砲撃役)、あるいはダメージディーラー(削り役)であり、タンク(壁役/盾役)的な性質はないのだと、割り切って、隊列の最後尾にまわしてしまえばよい……と。いかがでしょうか。



【盗賊】


 キャラメイク時の「たね」投入のボーナスにおいて、「ちから」の増加量が一番大きく、かつその増加量が10以下で、二番目に「たいりょく」の増加量が大きいときに、2/5の確率(6/15の確率)で候補として挙がります。


 つまり、種ボーナスを「ちから」に3つ〜4つ、「たいりょく」に1つ〜2つ、それぞれ投入するとよいです。

 うまく高数値を引ければ、最初からかなり高性能な盗賊ちゃんが出来上がってくれます。


 序盤では、大きく活躍してくれます。

 特に「とげのむち」入手以降の、先手を取って物理範囲攻撃をブチかましてくれるスタイルが、頼りになります。


 ただ……Lv20以降で転職ルートを考える段階になると、微妙です。

 盗賊自体は対ボス戦に適していません。たとえ「ちから」重視の性格・育成にしたところでそれは変わらず、武闘家や戦士と比べればフィジカル面の成長力は知れた範囲にとどまりますし、また「おとこまさり」などの性格で育った盗賊のステータスは結果として特化して高いもののない形となりますので、転職で他職に持ち込むほどの価値も生じてきません。


 それだったらいっそ、盗賊は「でんこうせっか」で素早さ特化で作成・育成し、Lv21以降で素早さ160を超えたら戦士に転職、戦士になったら「ごうけつのうでわ」装備……としたほうが、全体通しての活躍どころは大きいように思えます。

 なお、この戦士はゾーマ突破後、「はかいのてっきゅう」を入手したら「さとりの書」の二冊目を用いて賢者へ転職し、対しんりゅう戦15ターン以内撃破に備えるものとします。


 また、盗賊から戦士への転職がLv21以降であるのは、成長制限値との絡みと経験値効率、そしてレミラーマの修得がLv20ピッタリとは限らないからです。

 Lv20になったらすぐ転職、のつもりで急いだ考えでいると、実はレミラーマ修得できていないのに見逃したまま転職してしまい、セーブもしてしまい、しばらくあとになっていざ使おうとした際にコマンドのなかに見当たらず「あれ? あれぇ……?」「――ハッ!」「見逃しグワアアァァー!」「お、おっさんダイーン!」となることが稀によくある(^ω^)おっおっ

 

 なお、盗賊は転職前提の場合、あまりレベルを高くまで引っ張らないほうがいいです。

 累積経験値の数値を比べてみますと、


・Lv20: 32,202 Exp

・Lv25: 82,974 Exp

・Lv30:174,454 Exp

(参考:https://www.d-navi.info/dq3/chara/8)


 となっており、Lv25まで引っ張っただけでもLv20時点と比べて約2.6倍も経験値を稼いでいることになります。

 かといって、その経験値量にふさわしいほど成長するか? というと、盗賊の場合はそれほどでもなく、唯一爆発的に成長しうる素早さにも成長制限値による引っ掛かりがあるので、たとえ吟味(セーブ&リセット)を入念に取り組んで高数値を引き続けたところで、レベル二十台の範囲では大差が生じてきません。

 転職時にはステータス値は半減化されるという点も大きいです。

 戦士に転職するなら、そりゃ欲をいえば素早さ100以上を持ち込みたいです。そうすれば大抵の敵に対して先手が望めますからね。でも、盗賊時の成長でそれを補おうとすると元値が200以上となり、盗賊レベルを27〜28まで上げる必要があります。経験値で表すと113,272〜131,317Expとなります。

 一方で、Lv21時点から素早さ160以上の半減で80程度を持ち込むなら、必要経験値は40,116Exp程度で済みます。


 この「割の合わなさ感」、分かっていただけますでしょうか……。

 いちおう、戦士になってからもLv30強まで育てるとしてまあ10ちょいくらいは素早さも上がりますし、素早さ80〜90あればおおむねの敵に対して後手に回ることは少なくなります。

 一部の素早い敵(ソードイドやメイジキメラ、はぐれメタルなど)はどうしようもありませんが、盗賊時にレベル上げをやたら引っ張るくらいなら同じ手間で素早さの種を「あなほり」で量産してきて、余剰分を戦士ちゃんに飲ませてあげる、てなほうがたぶん効果的です。

 狩り場の効率の問題もありますからね。(バラモス突破前、ならまだいいほうで、下手するとボストロール突破前でメタスラ狩りを頑張ってる段階だったりして、それだと効率つらすぎでしょうから……。)



【商人】


 キャラメイク時の「たね」投入のボーナスにおいて、「ちから」の増加量が一番大きく、かつその増加量が10以下で、二番目に「たいりょく」の増加量が大きいときに、2/5の確率(6/15の確率)で候補として挙がります。

(※盗賊の場合と変わりません。コピペミスじゃないよっ!)


 商人は、成長力の適性を考えると、初期性格を「おとこまさり」とすることはかなり微妙……なのですが、切り捨てきれない利点面もあるので、ここで書き出しておこうと思います。


 前提として、商人はレベル一桁台において「ちから」の成長力はほとんどなく、まともに育つのは体力くらいです。

 商人の「ちから」値がまともに育ってくるのはレベル二桁台に乗ってからで、そしてその頃には「ごうけつのうでわ」の入手も視野に入ってきていることでしょう。

(参考:https://www.d-navi.info/dq3/chara/6)

※なお、参考先サイト様のデータはSFC版に基づいているもののようで、スマホ版を実プレイしていると細かい数値部分で少しずつの差異を覚えます。大まかには(傾向としては)違いはないのですが、極めて特定的に数値を扱おうとするとズレが生じてきます。つまり、多少は大ざっぱに捉えて勘案するのがコツとなります。


 素の成長力が低いところに性格で倍率を乗っけたところで、成果には目に見えるほどの差異を生じてくれません。

 なのですが……。レベル一桁台で「ちから」値が育たないということは、せめて初期ボーナスの種投入を「ちから」に当ててあげないと、序盤がほんとうに非力すぎて、お前なんのために隊列にくっついてきてるんだよ状態になっちゃうんですね。特に、カザーブの村で「チェーンクロス」を購入できるまでが、つらい。

 まあそれでも遊び人よりはマシっちゃマシなんですが……。


 商人を初期メンバーとして連れ立つ利点と目的は、「あなほり」でしょう。

 同じように遊び人の場合は「くちぶえ」です。

 どちらもなるたけ早期に修得できると捗って助かるんですが、序盤の身動きの自由度を考えると……まあ、商人⇨遊び人⇨賢者(⇨盗賊)で転がすルート取りのほうが楽じゃないかなぁと。


 というわけで、商人の序盤における非力さを(種ボーナスで半ば無理やり)補うスタイルでいく場合、「おとこまさり」も選択肢としてアリっちゃアリかなと。

 いきなり「ごうけつ」にしないのは、種ボーナスを「体力」にも1つか2つは投じて底上げしておかないと、初期値次第でもありますが打たれ弱さがしんどいことになるからです。

 キャラメイク時の「おとこまさり」は、こうした調整の余地がある点もベターかなと。(職業にもよりますが……。)


 なお、Lv10以降で「ごうけつのうでわ」を入手したら、これを装備させます。

 性格の切り替えというよりは、装備品として固定値で上がる攻撃力15点が目的です。

 商人は、武器がチェーンクロス以降「せいぎのそろばん」入手まで更新が大きく開くので(「はがねのむち」が装備できないのが残念無念……)、代わりに「ごうけつのうでわ」さまで補うわけです。補うというより誤魔化しの形かもしれませんが……。


 以上より「おとこまさり」を選択肢とする視点を述べましたが、ただし総体的に成長性や転職ルート取りまで考えますと、商人はタフガイでキャラメイクした上で途中から「ごうけつのうでわ」装備、としたほうが有用である場面は多くなります。

 しかし初期タフガイだと序盤の非力さがどうにもならないので(HPだけは阿呆みたいに多いんですが)、そこを嫌う場合の回避用、といった位置付けでしょうか。



【パーティ編成】


 性格「おとこまさり」の利点を組み込めたことにより、パーティ編成の考え方も変遷しました。

 以前までの投稿で述べていた編成ですと、そりゃ攻略上強いは強いんですが、いまいち面白みに欠ける点があったり(同じ性格ばっかりとか)、転職ルート取りに重複性があって(魔法使い経由で呪文をバイキルトまで覚えた戦士が、最終的にまた賢者になる、など)多少なり二度手間感があるなぁ、とか。


 そのあたりをずばっと切り込んで、再整理した結果、現状の最適解は下記のようになりました。


・勇者/おんな/セクシーギャル

・武闘家/おんな/おとこまさり

・盗賊/おんな/でんこうせっか

・商人/おんな/タフガイ


 このメンバーだと、装備品の入手と行き渡り具合も、序盤からけっこういい具合に噛み合ってくれます。

 転職ルートの考え方に関しては、上述済みの内容(と、以前までの投稿)から把握していただけるものかと存じます。

 また、より踏み入った冒険の進行と立ち回りについては、次稿として書き出してみたいと思います。「あなほり」とも深く関わってきますので……。


 なお、このメンバーだと隊列は固定的ではなく、そのときどきのHP量と守備力、耐性装備などを鑑みて、けっこう頻繁に並び替えます。

(たとえば最序盤は商人がHP量はあれどスポンジすぎるので最後尾にまわし、イシスあたりで鉄装備が充実してくると序列が逆転するので武闘家が最後尾に、など。)

(なお、ホイミ修得前だと回復代わりに隊列を並び替える、なんてことも有効です。)



 今回は以上となります。

 ご参考になるところありましたら幸いです。


【あとがき】


 なお、仲間キャラのメイク時における性格決定の、より厳密な仕組みに関しては下記サイト様が詳しく述べられています。


「ルイーダの酒場2階の法則」

http://riverport.s27.xrea.com/data/20051221


「セクシーギャルを作ろう」

http://riverport.s27.xrea.com/data/sexygal


 ただし、それぞれSFC版のデータによるもの(かつ、おそらく15年前の考察と記事)です。

 スマホ版は実プレイしていると細かい数値部分が微調整されているような「ズレ感」が散見されますので、数値よりも仕組みの参考として見ると有意義かなと存じます。


 いつも様々な参考先サイト様に助けられています。

 こちらからの一方的なものかもしれませんが、改めまして感謝を申し上げます。


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