4話 世界の崩壊を防ぐ物語らしい『デュエルストーリー ~世界一ピュアな2人~ 』の概要を読んでみた
5つの異世界の崩壊を防ぐため、その5つの異世界じゃない全く関係ない異世界から連れてこられた理由。これを読めば分かる……らしい。
それがこの、『デュエルストーリー ~世界一ピュアな2人~ 』
……ところで今まで全然気にならなかったんだけど、思いっきり日本語で書いてあるんだよねこれ。
それに気が付いてから、そういえば普通に会話のやり取りをしていたことにも気が付いた。
日本にいる感覚で日本語で普通に話している。
なんか、異世界っていうからには言語とか違うもんじゃないのかな。私のいる世界でも国が違えば言葉も違うのに、こっち来てから全然言葉に違和感ない。
自動翻訳機能でもついてるのかな?
まあ、分からないよりましか。
よし、とりあえず見てみよう。
この、『デュエルストーリー ~世界一ピュアな2人~ 』を!
【概要】
主要国10国の内、6国の間で不穏な動きあり。恐らく10年~20年後には世界規模で争いが起きる可能性が高いため、勇者の育成、およびストーリーを開始。
【勇者側の初期~最終決戦までの重要人物の配役】
・勇者:リュシアン
・幼馴染の親友1:ランドリク(役)
・幼馴染の親友2:ガイ(役)
・幼馴染の女の子:エミリア
【古の勇者】
・古の勇者:伝承のみで出番なし
・古の聖女(初期は声のみ。名前なし):はーちゃん(役)
【その他】
各国に呪師配置。元から潜入している者や手が空いている者にやらせる(外見人間の者に限る)
他、各イベントごとに配役を指示。
【魔王側設定】
・異世界人よりは圧倒的な力あり(力を示すとき地形壊さない様に注意!!)
・じわじわ侵略(破壊活動に及びそうな国々から侵略)
・魔物を操れる。人間に近い外見の魔族もいるが角や尻尾がある(配役は外見それっぽい人を配置)
・魔王倒せば魔族も撤退。ただし魔王は聖剣でのみ攻撃可(聖剣当たったらダメージ受けるの忘れずに)
・大昔も侵略してきたが、その時も聖剣を装備した勇者に倒されている(辛うじて残った欠片で長い時間かけて復活した設定)
※今回の配役では魔王は本人がやる。最後マジ死か偽装かはお好みで。
【聖剣の設定】
・選ばれし者(勇者)が、心身ともに清らかでなければ扱うことが出来ない。
・各国にある聖なる玉をすべてそろえ、勇者と聖女の祈りによって聖剣はその力を発揮できるようになる(それまではそんなに強くない剣)
・聖なる玉は全部で10個。それぞれ大昔から守り続けている賢者の一族(全員こちらの配役)が保有(玉のありかのヒントは各国で事前に仕掛けておく)
・祈る場所は大体世界の中心部辺りにある祭壇(前々々々回のストーリーの祭壇の使いまわし。目隠しの術は解除済み)
※聖女の条件は『勇者の想い人』であることが必須。
【大まかな予定】
・勇者リュシアンの生まれた村は比較的辺境の地であり、尚且つ少人数の為、滅ぼす方向で進める。仕掛け人としてリュシアンと同年齢であるランドリクとガイを配置。両方とも親友としての地位を確立させること(聖剣を使える条件を満たせるようにリュシアンに働きかける為)
・滅ぼされた村の生存者はリュシアン、ランドリク、ガイ、聖女予定のエミリアの4名のみ(全員10歳)中立国のプロディナの孤児院で同じように魔物に親を殺された子供たちと過ごす(経営者及び従業員の一部配役)
・大体この辺りで、各国にいる王宮直属の呪師に古の聖女よりお告げ(勇者が世界を救う的な内容)を伝え始める。
・リュシアン15歳くらいになった時に孤児院のある街に魔物を仕掛ける。街はずれにある封印の洞窟に逃げ込むように促し、奥にある聖剣を持たせる。この時、古の聖女がリュシアンに語り掛け、戦い方指南。同時に、各国の呪師に勇者が現れたことを伝える。
・王宮にリュシアン達を呼び、世界にある聖なる玉を集め聖剣に真の力を蘇らせて魔王を倒させるように王に言わせる(王に言わせるのが無理そうなら呪師でも可)
・リュシアン達各国を旅する。ここで出来る限り各国で力を合わせる為のイベントを発生させる(別紙参照)
・旅の仲間も増え、リュシアン達は玉を集め終わりようやく聖剣は真の力を取り戻し、異空間にあるという魔王を倒すため、長年閉ざされた地であった最果ての島より魔王城へ突入。 ←いまココ!
「聖剣とっくに手に入れてるじゃん!!」
思わず書類を机にたたきつけた。
色々思うところはあるよ。ちょっと読むの面倒な設定だし。何この中学生ぐらいで考えそうな『私の考える感動ストーリー』的な設定とかさ。机の引き出しの奥にあるノートに封印されていそうだなとか思ったけどさ!
それよりもあれだよ!聖剣とっくに手に入れているところが問題だよ!
むしろ聖剣手に入れてから冒険スタートしてるよね!ゲームならオープニング始まって直ぐぐらいのイベントだよねこれ!
「私のやることなくない?というか、惚れさせる意味が全くさっぱり無いんですけど!」
「あら?これ、先週までの話ですねぇ。今はもう少し進んでるんですよ。時間が無くてもやっぱり私がまとめたほうが良かったですね。ところどころ適当になってますし」
「先週までの話だとしても、聖剣勇者持ってるじゃないですか!私の役割なくないですか?!」
「まだ続きがあるんですよ。その2枚後を見れば、よーくわかります」
確かにまだ続きがあるけど。
そもそも聖剣勇者に渡しちゃってる時点で、私が呼ばれた理由っぽい『聖剣を渡す巫女』はやることないんじゃん。
「……エミリアの男性遍歴……?」
言われた通り2枚後のページを見ると、真っ先にその題名が目に入った。
ん?エミリアって確か……
ページを戻って確認してみる。
エミリアエミリア……あ!
「聖女予定のエミリア……って」
「ええ。聖女予定のエミリアです」
「えーっと……」
聖女予定のエミリアの男性遍歴。
何この混ぜちゃいけない単語が混ざってる文は。
「みっちゃんはまだ18歳未満ので、直接的な表現は載せてないはずですが、見てください」
え、これ見なきゃダメなのかな。