8話 ゴブリンをテイム
ダンジョン、ゴブリンの洞窟に到着した。
テイムするのは当然ゴブリンだ。
ゴブリンは弱いモンスターで戦闘にはあまり役には立たないが、農業に手伝いは頑張ってくれる。
それにモンスターはそれぞれ条件を満たす事で、上位のモンスターに進化させることができる。
上位のモンスターとは、ゴブリンだとホブゴブリンとかだ。
条件とはレベルを上げたり、好感度を上げたりが基本だ。中には特殊な条件が必要なモンスターもいるが、ゴブリンは普通の条件で良かった。
ゴブリンがホブゴブリンになると、だいぶ強くなる。少なくともハンマーで殴れば即倒せるなんていう、強さではなくなる。
確かレベルを15にして好感度を20以上にすれば進化するって感じだったはずだ。
とりあえず、ゴブリンをテイムしよう。
ゴブリンのテイムは一番簡単だ。
牧草を3つくらいくれてやれば、すぐテイムできる好感度に上がる。
2体テイムしたら、だいぶ楽になるだろうから、まずは2体テイムしよう。
ダンジョンの中に入り、ゴブリンを探す。
さっそく発見。
刺激しないようにそー……と近づいて、牧草を渡そう。
俺は少しかがめ身を足音を立てないように、ゴブリンに近づく。
グシャ!
しまった近づく前に何か踏んづけてしまった。
ゴブリンがこちらを向く。
こちらを向いた瞬間、距離を詰めてきて、棍棒で殴りかかってきた。
若干パニくっていた俺は、避けることができず頭に攻撃をもろに食らってしまった。
痛ぇえ!
痛い!痛いけど、あれ?
うん、痛いは痛いんだけど、棍棒で頭を殴られたって感じの痛さじゃない。
デコピン食らったぐらいの痛さだ。
ゴブリンって攻撃力低いから、棍棒もって殴られても大して痛くねーのか。
確か2ダメージくらいしか減らないから、そんなもんなのかな。
俺のHPは150だから、75回殴られたら、死んでしまうかもしれんだな。
ビビる必要はなかったな。
俺は冷静に距離をとり、ポーチから牧草を取り出して、ゴブリンの前に落とす。
ゴブリンは「ゴブ?」と不思議そうな声を上げながら、牧草を拾い、むしゃむしゃと食べた。
ゲームだったらハートマークが頭の上に浮かぶのだが、現実ではないようだ。
続けて牧草を2本やる。
2本とも食べ終わると、攻撃してこなくなった。
俺はゴブリンの目をしっかりと見ながら、
「テイム」
と魔法を使った。
ゴブリンが薄い光に包まれる。
そして、
『ゴブリンのテイムに成功しました。名前を決めてください』
と頭の中に直接、声が聞こえてきた。
名前か考えてなかったな。
適当でいいか。
「ゴブ太郎で」
俺は適当に名付けた。
『ゴブ太郎に決まりました』
決まったようだ。
1回確認があるかと思ったが、即決まった。
これからは確認なしだと思って、やらないといけないな。
「ゴブゴブ」
テイムしたゴブリンがすり寄ってくる。
ゴブリンは全体的に丸っこくて目がつぶら。耳が垂れてて肌の色は黄色っぽい。
小さな角が額から1本生えている。
背丈は人間の子供くらいの大きさ。指は5本でなく3本だけ。
先端に丸い球体がついている尻尾がついている。
見た目は結構かわいいのだが、すり寄られて気付いたが割と臭い。
まあこんな洞窟にずっといたら臭くもなるだろう。
帰ったら水浴びをさせようか。
もう1匹、テイムしよう。
俺はゴブリンを探して、もう1匹テイムに成功した。
名前はゴブ男にした。
メスだったらどうしようかは考えていない。
後二匹目のテイムに成功した瞬間のスキルが2に上がった。
このスキルが上がると、モンスターの好感度が上がりやすくなったり、テイムが成功しやすくなったりする。
さて、一度家に帰るか。
俺は「リターン」と言い、リターンの魔法を発動。 リターンはテイムしたモンスターも一緒に家に転送できる。
光が辺りを包み込み、光が消えたら自宅の前にいた。
こいつらをモンスター小屋に入れる前に、1度水浴びをさせようか。
面白い。
続きが気になる。
更新頑張れ。
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