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どうやら異世界から来たようです  作者: るろうず
第一章 プロローグ
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憂異 The story of sister


汚しちゃった布団は、にぃにがキレイにしてくれました。洗たく機でだっ水して、外に干します。

きのうの夜に干した服を中に入れて、布団はフェリおじさんに、はこんでもらいました。


フェンスはどうやら、フェリおじさんがこわしちゃったみたいです。いつも外見てうーんってしてます。


「魔法でなおせないの?」って聞いてみたけど、できないみたいです。ざんねん。


にぃにの話によると、さ来週 しゅうりしてくれるみたいです。







今日はにぃにとフェリおじさんとわたしで、図書館に行きました。


フェリおじさんは映画を見るみたいです。わたしもついていって、リモコンの使い方を教えました。

ヘッドホンは一つしかなかったので、わたしはそばで本を読んでます。


にぃには2かいで勉強してました。資格をとれば、しゅうしょくする可のう性が高くなるって言ってました。…………わたしも、資格とりたいな。




帰りに、犬がおそってきました。やせてたから、おなか空いてたのかもしれません。…………ちょっとこわかったです。けど、フェリおじさんが助けてくれました。

にぃにが、明るい声で「抱っこ」って言ってきました。こういうときは、決まって変なこと言ってくるんです。…………バカにぃに。


アイス買ってもいいって。やった、ありがと にぃに。







フェリおじさんに、相談されました。


どうやら物を売りたいみたいです。

けど、電話持ってないし、身分証もないみたいです。だから、「にぃにに、たのんだら?」って言いました。

けど、あまりたよらずにしたいみたいで。

……もぅ、めんどくさいなぁ。

そんなにこわしちゃったこと気にしてるなら、家事のお手伝いとかをせっきょく的にすればいいじゃない。その方が、にぃにも助かるって言ってたんだよ。











「ロリ。何も言わないでいいからね」


お兄ちゃんが、こっそりと、そう言いました。

だから、わたしはうなずきました。





「アイハと、ナオトを知っているか……」


お話し中、フェリおじさんが言いました。


ナオト。

前に、にぃにが言ってた、お父さんの名前。

声はどうだったかも今は思い出せない、亡くなったはずの、わたしたちのお父さん。


にぃにが、フェリおじさんを住まわせてた意味が分かりました。

フェリおじさんは、わたしたちを見つけるためにきたようです。



にぃにが、苦しんでます。

めずらしく、ちょっと怒ってもいます。



フェリおじさんをのこしちゃって悪いけど、今はにぃにのそばにいなきゃ。







お買い物が終わって帰ったら、晩ご飯を食べました。………なんか、しずかでした。


フェリおじさんには「機嫌直しだ」ーって、にぃには新しいマンガを1冊プレゼントしました。この巻で終わるやつみたいです。………… 買ってよかったの?



にぃにがお風呂に入ってる間、フェリおじさんから、わたしに聞いてきました。

「本当に、いいのか……?」って。

たぶん、さっきのお話のことかな。


うん、にぃにが言うならいいよ。ホントはよくないんだろうけどさ。

…………でも、フェリおじさんたちだって、知らないでしょ?

にぃにがどれだけ苦労してきたかさ。



「……そんな急に言われたって、困ると思うんだ。……だから、今はそっとするといいよ。あっちって、ここよりおそいらしいし、だいじょうぶじゃないかな」


わたしはそう、言いました。





なんか、漢字の小テストの点数が上がった気がします。

フェリおじさんが熱心に勉強するから、その影響かも。


わたしが学校にいる間、フェリおじさんは図書館で勉強して、帰りはいつも校門で待っててくれます。




今は、嫌な感じになってるから、いっしょに帰れるかな?って思ったけど、フェリおじさんは来てくれました。



「……ロリよ」

「ロリじゃない!………ぁ……」


しまった。


昨日のお話しで フェリおじさん、名前知ってるの分かったから、気が抜けたのかな?

にぃに呼び方変えなくていいって言っちゃってたっけ……。

もぅ、ロリじゃないよ! 1文字しかあってないじゃない!




「……ああ__……リノ……?」

フェリおじさんは、オズオズと、わたしの名前で呼んでくれました。


「うん、リノ。会沢理乃。これからそう呼んで?」



「分かった」と、フェリおじさんはうなずきました。

それから、カバンを持ってくれました。


ありがとう、フェリおじさん。

優しいね。………優しいけど、ちょっと心配かなぁ。





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