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ビターチョコとストロベリー  作者: 須谷
琴音久瑠実からのお話
2/40

映子ちゃんが学校に来る日

ほのぼの短めです。

この前、映子ちゃんと出会った時の話をしたので、今回は映子ちゃんが学校に来る日のことを話そうと思います。


映子ちゃんは多忙な人なので、あんまりというかほとんど学校にきません。

1か月に1,2回。それぐらいの頻度です。

(だから私はほとんど毎日、映子ちゃんが来ない悲しい学校生活を送っているわけですがその話はまた今度いたしましょう。あんまり私的に面白くないので。)

 私にとって映子ちゃん学校に来ているときの学校は、楽園そのものです。

映子ちゃんは学校に来たとき、私のところに真っ先に来ておはようと言ってくれるのです。

何もしなくても可愛いけれど、慣れないように言われる可愛らしい挨拶はもっとかわいいのです。

そして、その時の笑顔ときたら、もう超絶プリティーで、抱きしめたいぐらいキュートです。

 でも、たいてい疲れた顔をしているので私は心配でたまりません。

仕事がない日くらい、お家でゆっくりしてほしいと思うのですが、自分が来たいから来ているらしいのであんまり口出しはできません。 

一回だけ、心配だといったことがあるんです。

そうしたら、映子ちゃんは仕事の時なんて疲れた顔さえできないからと笑ってくれました。

リラックスできていると。だから、

なるべく来られるときは学校に来たいのだと言っていたんです。

 だから、映子ちゃんの意思を尊重して、あんまり口出しはしないようにしているんです。

 

 映子ちゃんが学校に来るのは突然です。

意図的にそれについての連絡は断っているからです。楽しみが減ってしまいますからね。

 だから朝、映子ちゃんが学校に来た時の喜びと言えばもう計り知れません。

 

 これは映子ちゃんが来たときしょっちゅうある話ですかね。

映子ちゃんは、あんまり自分から話し出す方ではありません。意外と恥ずかしがり屋の人見知りで、私にすらまだ少し慣れない部分もあるようで、話しかけるときはちょっと恥ずかしそうです。

「久瑠実…、コンパス持ってないんだけど…。」

「2つありますから貸しますよ~。」

 こうやって、忘れ物を訴えに来る映子ちゃんの姿はよく見られる光景です。

だいたい仕事が終わるのが夕方以降だそうで、すぐ寝てしまうらしい映子ちゃん。

次の日の予定など、確認する余裕などないのです。

 だから来た日の朝は、私に持ち物や教科を確認してきます。携帯メールとかで確認すればいいのに、面倒臭いらしく絶対しないのです。

来る前に確認する方法は、現在考え中です。

だれかいい案考えてくれませんかね?


 これまた映子ちゃんが学校にいるときの話。

映子ちゃんは人見知りだけど、弱みは見せたくない人です。

私はそれを誰よりもよく分かっているので、対応しなければなりません。

たとえば、映子ちゃんが話しかけられたとき。 

「おい、森崎…。」

映子ちゃんはこういう時どう対応したらいいかわからないみたいで。

仕事の時以外はどうもうまく対人できないらしいです。

私はこういう時は、私に振るように言い聞かせています。

「ああ、あたしに何か用があるなら、そいつに言って。」

これです。映子ちゃんに伝授した必殺技。映子ちゃんはちゃんと実行してくれます。

「はい、何かご用でしょうか。あ、告白は認めません。私が。」

「すみませんでした。」

この繰り返しです。

そしてたとえば、映子ちゃんが誰かに話しかけたいとき。

「久瑠実…先生にこの資料のこと聞きたいんだけど…。」

 まず映子ちゃんが私に誰に何を話したいかを言います。

「はい!どこでしょうか?」

 次に私が、詳しく何が気になるのか尋ねます。

「ここ。よくわからないんだ。」

 映子ちゃんが答えます。

「わかりました。私もよくわからなかったので、好都合です。行きましょう。」

 最後に私が、質問に行きます。

 たいてい私が答えるのですが、どうしてもわからないときはこの手段をとらざるを得ません。

このように必ず私を通して、話しかけます。

これもいろいろ考えた上での結論なのです。私以外に話しかけるのが嫌なんだそうです。不良っぽい身なりなのに、人見知り。可愛いですね。


映子ちゃんが学校に来た時の話はこれぐらいにしておきましょう。本当はもっとお話ししたいのですが、それはまたの機会に。

次は映子ちゃんが学校に来ない日の私についてお話しますね。

 


まだまだ続きます。

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