優しさの悪用
なんで?なんで、、、そんなになっちゃったの?ヒナタ。
「ミナ!傘を差せ!渡しただろ!?使い方を教える。だから早くヒナタを倒せ!」
なんで、ヒナタを倒さないとなの?
「お前と仲良くしていたころのヒナタはもういないんだ!よく見てみろ!」
オレンジ色のグラデーションだった黒髪はもう色褪せている。目には光がない。でも、じゃあヒナタは誰なの?なんで、、、あんなこと言ったの?
「ハルト、、、私はどうしたらいいの、、、?」
泣きそうだった。ハルトに迷惑だってことはわかってたけど、でも答えてほしかった。
「簡単だ。その傘で倒してやればいい。痛みじゃない。解放だ。大丈夫。ミナなら出来る。僕が言えるのはここまでだ、、、っ!来たか。」
漆黒の翼をはためかせ「奴」は来た。テオの後輩。こっちに来たのか。暗黒の死神 キリ。
「、、、ハルト。行くぞ。」
あぁ。やってみろよ。俺とは相性悪いぜ?俺の中の
「なにか」が疼いている気がする。この傘開くと人格変わるんだよな。
「こっちこそだぜ。」
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「シオン。その傘はなんですの?戦いには向いていないのではございませんこと?」
挑発が酷いな。前からだが。だが俺もそっちに意識を向けられる余裕は無い。
「だーかーらー!俺の方向いてって。一度で聞いてよ。」
「わかってる、、、っ。」
セツ強いんだよな。動きが読めない。
「貴女こそ挑発しか能が無いのですね。お可哀想に。」
やっぱアイツら相性悪いな。バチバチしてるぜ。
「はぁー。テオのせいだからね?怒らないでよっ!」
途端俺とセツの周りには視界を遮るバリアのようなものが現れた。
「なんだよこれ!?」
「テオが集中してくれないからじゃん!これで本気でやれるでしょ?」
なるほどな。乗ってやるよ。
「じゃあ決まりね。行くよ。」
セツが言った。その途端俺の視界が途切れた。目が回る。気持ち悪い。
「なん、、、だよこれ、、、」
俺は聞いた。
「気づいてくれたの!?いやー、いつも通りじゃつまらないじゃん?だからさ、新技作ってきたんだ。楽しんでくれてる?」
セツ、、、お前そんなの使えたのか。すげーな。そんな言葉を言ったつもりだったが、もう俺の声はセツには届いていないようだった。




