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細胞レベルで同化したい彼女|百合サイコホラー

私の彼女は優しくて美人で。

でもどこかがおかしくて怖い。

私の彼女は少しだけ変わってる。

ふたりで同じものを食べることが好きなんだ。

学食でも、コンビニでも、自動販売機でも。

私と同じものを手にして嬉しそうに笑ってる。


「いやさ、嫌とかではないんだけどなんで?」


私は前々からずっと気になっていた。

お揃いが好きなのかな?とも思ったけど、服やアクセはとくに合わせてこない。


なんか恋人がふたりでご飯とか食べると、別々のを頼んでシェアとかってイメージなんだ。

この子が初めての彼女だから勝手なイメージかもだけど。

私が今朝学校で食べていたのと同じグミをコンビニで買っている彼女を見てふと思う。


「そうだね。なんていうか、君が知っていることは私も知りたいからかな?」


記憶の共有?体験の共有?

そんなこともあるのかな?

よくはわからないけれど。


「迷惑なら言ってね?」


彼女が朗らかに言う。

色素が薄いので髪がちょっと茶色で、血の色さえ透けそうな白い肌。

どこからどう見ても美人、歩けば人が振り返る。

それに優しくて、怒ったりしたところを見たことがない。

なんで私と付き合ってくれるかわからないレベルの女の子。


「それはないから」


ただ不思議だっただけ。

どちらかというと凄いしっかりしている彼女。

そんな少し変わったところがあるのも嫌じゃない。

むしろ私だけが知っている特別なところみたいで嬉しいよ?





「ふふ、止められるかと思ったわ」


家の自室、私は買ったばかりのグミを食べた。

うん、美味しい。

こういう味も好きなのか。


私たちが付き合いはじめて2年近く。

できる限り同じものを食べてきた。

彼女の目の前でも、家で隠れても。


お土産の珍しいお菓子を食べてたときは取り寄せもした。

だって、細胞は食べたもので出来てるじゃない?


「私の体があの娘と同じになるなんて」


体の底から湧き上がる快感に全身が震えて止まらない。

可愛い可愛いあの子。

眠そうな目も、癖のある髪も、小さな耳も。


全部が、そう全てが美しくて私も近づきたい。

ううん、同一になりたい。それが私の夢。


「いつか同棲して全部同じものを食べようね?」


どんなに離れていても……違う。

どうやっても離れられないふたり。

私が彼女であり、彼女が私であり。

ずっと一緒だね。


ああ、あなただけを愛してる。

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