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努力の方向性  作者: 鈴ノ本 正秋
第一章 中学サッカー部編
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【第一章】 第十二話

俺たちが先輩たちを相手にして先制した。それに俺は先輩たちの戦術を看破した。

喜びが溢れ出してしまっていたと思う。プロサッカー選手を目指す俺にとって、大きな一歩だ。


そして、ゴールをした張本人である渡辺が喜びを爆発させて駆け寄ってきた。


「流石は俺のライバルだ!!」


渡辺は俺の両肩に手を置いて跳んで、叫んだ。まるで大会の決勝戦で後半の最後ぎりぎりで点を決めたかのように喜んでしまっていた。もちろんまだ紅白戦は始まったばかりだ。だが、この一点を起点にどんどん点を決めていける。その時、俺たちは本気でそう思っていた。


「透真、渡辺くん、すごいよ!!本当にすごい!!」


「やるじゃんか!!二人とも」


凌太と波多野まで駆け寄ってきていた。他のメンバーまで来ていたが、一人だけ静かにポジションを取る人物がいた。間中だ。

落ち着いた表情で俺たちの方ではなく、先輩たちの方を向いていた。それを追うように先輩の方を見てみると、先制されたのにその表情はどこも焦っていない様子だった。


確かに紅白戦が開始して、たった七分しか経っておらず、紅白戦の時間は前後半合わせて、六十分であるため、まだまだこれからだ。

だが、普通なら後輩に点を取られたら、レギュラーを奪われると思い、焦燥感に襲われるはずだ。

それがないため、どこか不気味だった。


「よっしゃ、喜ぶのはこの辺にして、切り替えますか!!」


「一番喜んでいたくせにー!!」


「わははは。バレたか!!」


爆笑しながら、渡辺はそう言い、ポジションに戻ると、他のメンバーも釣られるように戻って行った。もちろん俺も。

そして、先輩たちは落ち着いた雰囲気で、センターサークルの中心に置かれたボールに触れた。


「来る」


先輩たちと同じ雰囲気があった間中がぼそりと呟いた。


そこからは地獄だった。最初の七分とはまるで違う。体格だけではない、一つ一つのパスの速度とそのパスを止める技術、ポジション取り。全て格が違う。

前半の三十分が終わるころには三点決められていた。


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