再会3
高い。
これはどうやって作った建物なのだろうか。
重厚な色を背景に、細かい装飾が施された白い大理石の柱がいくつも並び、その上にある湾曲になっている天井を眺める。柱一つとっても、彫刻と呼ばれる人や植物を模った彫りが見事で、作る工程を考えるだけで気が遠くなっていく。
無駄にすごい。
朝からフィオン達に連れられ、砦から少し離れた城の豪華な“エントランスホール”という所に俺達はいる。二階建ての家が丸々入りそうなこの空間が玄関だと言うのだから驚きだ。俺は腕を組みつつ、弾力のある長椅子に座りながら、無駄だと思う一方で、砦とは桁違いに素晴らしい城の内装を飽きもせずに首が痛くなるまで眺めていた。
今日は街の見学に行く。
俺のお供にエルディとフィオン、同世代のマルコ、他七名の兵士がつくことになった。
フィオンとマルコは元々同じ村の出身なのだそうだ。気兼ねしない様子の二人を見て、仲が良いなと言ったらそう教えてくれた。フィオンとマルコは何処となく似た雰囲気を持っている。
友人か……。
そういえば、俺には友人がいただろうか。
村にいた時には性別年齢関係無く、村人の殆どが友人のような関係だったので考えもしなかったが、こうやって同年代の集まりを見ると、友人だと呼べる人間がいない事に少し焦りを覚えた。
「キツキ様、お待たせしました。参りましょうか」
用事で少し遅れてきたエルディが、上着の袖口の飾りを留めながら急ぎ足で幅広い階段を降りて来る。
「遅かったじゃないか」
「申し訳ございません。少々準備に手間取りまして」
階段を下り終えたエルディは、いつもどおりの笑顔で答えた。
俺の前方にエルディとフィオンが並び、左右と後ろに残りの護衛がついて歩く。
わかってはいたが目立つ集団だ。
城へ出るとすぐに、俺達の集団は見られていた。着飾った人間と、兵士が数人で固まって歩いているのだから、街行く人から見れば珍しい集団なのだろう。
村でも常々見られていたけれど、ここでの視線はそれとは違う。
先頭を歩くエルディとフィオンは、俺たちを物珍しそうに見る野次馬の間に難なく道を作っていく。流石だ。城主の息子とは、このぐらいの野次馬ではびくともしないものなのだろうか。それどころかエルディ達が歩みを進めると、進行方向に群がっていた人々の壁は、二人に気圧されるのか散り散りになっていく。
迷いの無い歩みを見せるエルディの背中を眺める。彼の背中には一切の動揺はない。鉄壁とも言えるほどの背中に、安心さえする。
次第に何事かと集まる人々を横目に、臆することなくエルディは歩みを進める。
後ろから見えるエルディの表情はピクリとも動かず、周囲を確認する目もいつもとは違い、どこか冷ややかだ。
俺にはいつも笑顔を向けてくるエルディとは違う姿を見ながら、なぜこうもいつもとは違い、そして周りを囲む多くの人達の好奇な視線に対しても平気なのかと少し考えていたのだが。
「そうか」
頭に浮かんできた答えに、一人で納得をする。
彼は“慣れてる”のだ。それも“諦め”に近い慣れだ。
小さい頃から同じような状況が多々あったのだろう。だからこれがエルディの“普通”でもあるのだ。
街の野次馬など、彼には驚くことでも、特別なものでも無いのかもしれない。
慣れ、か。
そういえば、俺にも似たような経験がある。
同世代の女性達からの視線。
視線を感じたからと言って、絶対に振り返ったり二度見してはいけない。無かったものと思わなくてはいけない。そうしないと、余計にひどくなるからだ。
今のエルディはそれに似た状況なのだろう。
そう思うとエルディの姿に納得出来るし、意外と自分にも出来そうな気がしてきたなと、エルディに倣うように前を向いた。
エルディには前日から店が立ち並ぶ場所に行きたいと伝えていた。ナナクサには無いものが見たかったからだ。
エルディはその要望を聞くと嬉しそうにお任せくださいと笑顔で答えていたから、大丈夫なのだとは思っていたが、まさかここまで大丈夫な対応だとは思わなかった。
俺達の行く店行く店の内外には、既に数人の兵士達が待機していた。
その上、人払いまでされている。
「なんだ、もう準備済みか」
「勿論ですよ」
エルディは当然だと言わんばかりの返答と笑顔を返してくる。
「客を人払いまでして、店の迷惑になっていないか?」
「ええ。対策としてその分を賄えるように、城側から商品を買わせますので、気になさらないで下さい」
「買わせる?」
「今朝、父に本日の店を贔屓にしてもらえるように掛け合ってきました。少し頑固なところがありましてね。説得に少々時間がかかり、出発に遅れてしまったわけです。申し訳ございません」
エルディの笑顔から察するに、朝からその戦いに勝ってきたようだ。勝者のエルディは、その頑固者よりも強固ということだろうか。顔は可愛い顔をしているんだがな。
エルディは精肉店、皮革店、武器店を案内してくれた。
店の中では加工する工程から、店頭に商品が並ぶまでの工程を見学させてもらった。品物の大枠が出来上がった段階で店に並べ、後は客と細かい相談をしつつ売り渡すのだという。全部作り上げてしまうと、最終的な調整が出来ないので、その方法なのだとか。例えば精肉店に至っては、肉の塊のまま店先に置いて、薄切りにするのか、粗く潰すのか、客の要望に応じた形にした後に計り売りをしているのだと言う。
だからこの街では完成品はあまり置かれていないのだそうだ。
ナナクサでは完成品を倉庫に入れている。作るサイズや仕様は最初から倉庫から依頼が来るので、最終調整という概念は無い。
ふむ、成程。
思っていた以上に色々と勉強になるな。セウスさんにも見せてあげたいところだ。
店主達にお礼を言うと、気分良く次の店へと向かった。
が。
……ここは。
店を見た俺の顔は青い。
「いや、ここはいい」
怖気づいた俺をに対して、エルディは不思議そうに首を傾げる。
「何故ですか? ここがメインですのに」
何でだよ。
窓から見える店の中の雰囲気だけで既に嫌だ。
「いや、特に見たくはない」
エルディが毎日持ってくる、無駄にひらひらと生地が付いているシャツや、無駄に光る金銀や宝石を取り付けた上着と似たような服が、堂々と店内に飾られているのが窓から見えてしまっていた。
絶対に嫌だ。一歩たりとも入りたくはない。目が潰される。
「ここでキツキ様のお召し物を急ぎ整えてもらっているのです。ついでですので、今作らせている衣装の仮試着をお願いしようとしたのですが」
「尚のこと、嫌だ」
「ですが」
俺は強く拒否をするが、エルディは一向に引こうとはしない。それどころか笑顔を貼り付けた顔でジリジリとゆっくり、かつ確実に距離を縮めてくる。その不気味な動きが魔物よりも怖い。
「急ぎ作らせてますので、寝ずに職人が作っておりますのに。試着はともあれ、一言でも労いのお言葉があれば職人達も喜ぶ筈です」
そう言われると拒否が出来なくなる。
食事にせよ道具にせよ、作った人を蔑ろにする神経は持ち合わせてはいない。おじいさまからも作った人には感謝をしなさいと、教えられて育ってきている。
「……入るだけだからな」
「はい、もちろんです」
俺の承諾を得られたエルディが満足そうに笑う一方、俺は渋々と服屋の敷地をまたぐ。
その後、エルディに良いように言いくるめられて、四着もの仮縫い中の服を、サイズ確認という名目で試着させられた事は言うまでも無い。
広いテーブルに俺は臥せっている。さっきから心が回復をしない。
「お前の笑顔は信じられないな」
「はい?」
「その顔だ、その顔」
チロッと視線を上げると、手本になりそうなほどエルディの笑顔は完璧だ。
俺達は予定していた商店を一通り見た後、昼食の席が設けられている城下町のレストランに来ていて、店で一番大きな席にエルディと向かい合わせで座っている。どうしてもさっき見た衝撃的な光景に一言物申したくて、今にも崩れ落ちそうな体にぐっと力を入れると、目の前の元凶を睨みつけた。
「……あの服から金属や宝石を半分以上減らせ。絶対に減らせ」
「はい?」
「無駄な飾りはいらない」
試着してきた服に取り付ける予定だと言って、机に並んでいたそれらを見て、俺は魂が飛び抜けるかと思った。今も半分出かかっている。
ナナクサでは絶対に採掘出来ないであろう量の宝石や、金銀で出来た装飾が所狭しと並べられていたのだ。無駄に目が痛くなる上、無駄に重くなる。そして、どう考えても俺には必要が無いものだった。
それが普段使いの服に付くと言うのだから、呆れるのを通り越して魂が抜けかけたのだが、あれがここでは普通なのだろうか。あんなものにだけは慣れたくは無い。
「何故ですか?」
「あんな細々としたものが付いていても、剣から身を守れるわけじゃない。なんなら鉄の鎖でも肩に編み込んでおけば防具になる。そっちの方がまだ効率が良いだろ?」
鎖を肩に縫い込んで効率がよくなるかは疑問が残るところだが、そっちのほうがキラキラと光る飾りを縫い付けるよりかは遥かにマシだと伝えたかった。
俺の言葉に、今度はエルディは呆気に取られる。
なんだよ、当然の話だろう。
エルディは顎を親指でなぞりながら、深刻な顔でブツブツ言い始める。
「では、一点ものではなく、鎖状にさせて前肩から背中にかけて金を這わせます」
エルディにしては珍しく真剣な顔で答えた。
だから、何で金なんだよ。
そんな話をしていると、奥からいい匂いがした。それに釣られて目を向けると、アーチ状の下がり壁の奥から、男性の給仕数人が両手に料理を持ってこちらにやってくるのが見えた。
「ここは煮込み料理が絶品ですよ」
「へえ」
並べられた料理は煮込み料理を中心に様々で、城の料理のように形式張っておらず、肉が塊で出てくるなど大層俺好みなのだが、料理の品数と量がだいぶ多い。料理人の気合が入りすぎたのだろうか。
料理がいっぱいになった広いテーブルには、俺とエルディしか座っていない。
美味しそうではあるが、これほどの量の料理を二人だけでなんて到底食べきれない。なんだか勿体無い気がしてきた。
「なあ、エルディ。兵士達にも一緒に昼食を取らせたらどうだ? さすがにこれは食べ切れない」
その言葉に、エルディは驚く。
「ですが、平民の彼らとキツキ様を同じテーブルで食事をさせるわけには……」
なんで俺と同じテーブルはダメなんだよ。
「俺は一向に構わないし、どちらかと言えば食事は賑やかな方が好きだ。それに、一緒に剣の稽古をさせてもらっている仲間でもある。同じテーブルで食事をして、何が悪いんだ?」
ジロジロと不躾な視線を向けてくる席は嫌だけどなと、先日の食事会は否定しておいた。
俺の案に、エルディは相当悩んでいるようで答えがなかなか返ってこない。
「警備が心配なら、交代交代で食事をさせれば良いだろう。二人でこの量は勿体無いし、食べ物を捨てる気は俺はないぞ?」
その言葉に、エルディは渋々といった様子で俺の案を承諾すると、後ろで控えていた兵士達に声をかけた。兵士達の中で誰が先に休憩をするのかとコソコソとすると、武器を置いた数人が席に着いた。
八人掛けの大きなテーブルで一緒に食べる昼食は、久しぶりにナナクサを思い出させるぐらい楽しく、兵士たちの話も面白くて久しぶりに自然と笑顔が出てくる。同世代の集まりも、そう悪く無いなって思った。
「エルディ様は、いまだにポッポ豆がお嫌いなのですよ」
「俺、もらいましょうか?」
「あ、フィオン、マルコ! 余計なことは言うな!」
俺と兵士の同席に難を示していたエルディだったが、意外にも当の本人は時々砦で兵士達と食事をしていると、彼らからの話で分かった。
兵士達が食事を交代する頃、俺とエルディは隣の席で食後のお茶をいただいていた。そのお茶が城で飲んでいたのと同じぐらい美味い。
「ここのお茶も美味いな」
「ええ、最高級の茶葉を依頼しておりますから」
エルディは笑顔で当然のように答える。
「……エルディ。俺に最高級は使わなくて良いよ。お祭りの日などの特別な行事でない限りは、普通の人が飲んでいる普通のお茶にしてくれないか?」
そう言うと、エルディの笑顔は解ける。
「え?」
「俺はいただいたものに対して、大した御礼は返せない。だからこんな贅沢なものは要らないよ。『服』もだ」
“服”の言葉には精一杯の力を込めて伝えさせていただく。
「飾りのないシャツと、寒さ避け程度の上着だけで十分だ」
流石に着替えは必要なので一枚ずつでは困ってしまうが、華美なものは要らないと伝えたつもりだった。そんなことを訴える俺に、始めは驚いた表情を向けていたエルディだったが、すぐにいつもの笑顔に戻る。
「キツキ様は変わっていらっしゃる」
「は? 普通だろ?」
エルディの答えに今度は俺が驚くが、それに対してエルディの笑顔が崩れる事はなく、満足気にお茶を啜り始めていた。
「まったく……」
エルディとの会話は、時々ヒカリとの会話よりも掴みどころがなくなるな。
「……っと」
そうだそうだ。大事なことを思い出したと、手からヒカリの魔素を取り出す。
ここ数日は、剣の稽古やら見学やらで、くたくたになるまで体を使っていることが多くて忘れてしまっていたが、ヒカリを思い出した今のうちに確認しておこうと取り出した。
「おや、なんですか。その魔法」
「いや、これは魔素だ」
「魔素?」
手の上にユラユラと火の魔素が煌めく。
その動く魔素の様子を、エルディは興味深そうに見ている。
「なあ、エルディ。南西はどっちだ?」
「ええっと、こちらですね」
エルディは南西の方角を指差す。
それを目で確認すると、手に視線を戻す。手の上でユラユラと揺れるヒカリの火の魔素が、数日前と同じ南西に………行かない。
「え?」
驚いて少し強めに出す。
ヒカリの魔素は、数日前までには流れていた南西へではなく、西を目指して動いていく。これって思いっきり移動しているよな?
ここから村までの距離が離れていればいるほど、魔素の動く角度がちょっとでも変われば、それは大きく移動していることになる。それが、微妙に動くならまだしも、南西から西へと一気に角度が変わったのだから俺の目は瞠目する。
三日前の朝には若干北に動いていたが、狩りか護衛の仕事で村を離れたのだとばかり思っていた。
慌てて手を握ってヒカリの魔素を止めると、再び手を開いて今度はセウスさんの魔素を取り出す。セウスさんのパチパチと光る雷の魔素は南西へと流れていく。
「ヒカリの奴、なんで動いてんだ?」
あのバカ、もしかして俺を探しに来てるのか? ヒカリも俺の交換した魔素を持っているのだから、やろうと思えば可能だ。
でも、ここがどのくらい遠くなのかもわからないのに。
セウスさんが一緒では無いとなると、もしやシキさんと一緒か? まさか一人で村を出て来てないよな?
不安な考えが頭をよぎり、顔が歪む。
西側。
先程エルディが状況の良くないと言っていたサウンドリア王国の方角か。
「エルディ、俺が西に行くことは出来るか?」
「出来ません」
少しの迷いもなく、速攻で返事をされた。
薄々は感じていたが、もしかしたら他に方法があるのかもしれないと、淡い期待を抱いて聞いてみたのだ。
魔素は緩やかにだが動いているということは、ヒカリが死んでいることはないはずだ。
だけど魔素の動きが停滞したり、止まった場合には、俺がここで大人しくしていられるとは自分でも思えない。
「如何されました?」
エルディが俺の顔を見て不審がっている。
「もし俺がここを離れて西に行った場合、どうなる?」
その質問を聞いたエルディの表情が強張る。
「まず、キツキ様の身を預かっている我々一族全員が断罪され、全てが剥奪されるでしょう。もしサウンドリア王国にキツキ様が囚われてしまった場合、一族だけではなくここにいる家臣全員が処刑されるでしょうね」
「……!」
衝撃的な話だった。
なんで俺一人のためにそんな大きな話になるんだ。
驚きのあまり声が出ずに、そうかとだけ答える。
「何かお困りですか?」
エルディが心配そうにこちらを見る。
「ああ。どっちもこっちもお困りでどうしたら良いかわからない」
どうにも腐った態度で皮肉っぽい話し方になってしまった。
心が落ち着かない。
ヒカリは大事だが、かと言って目の前の人がどうなってもいいとは思っていない。どっちも取れない状況だ。
どうすれば良いだろうか。
「なぁ、その帝城ってところから来るのは誰だ?」
エルディは顎に手を当てて、ふむっという顔で考え込む。
「普通に考えるならば、帝国第二師団か第三師団の隊と、指揮官として師団長でしょうか。ですがそれよりも可能性が高いのは、近衛騎士と上級騎士の編成隊かもしれませんね。それと記録のために帝城から事務方の文官も数人。あとは……、可能性は低いですが将軍閣下自らがお越しになるか……、ですね」
将軍。
昔おじいさまに聞いた話で、軍の最上位で采配を担う総指揮官だったはずだ。ナナクサ村では必要のない知識だったので忘れかけていた。
そんな地位の高い人がわざわざ俺のために六日以上もかかる道のりを来るのだろうか。
あまりにもありえない話ではないか。
「そうか。出来るだけ、エルディ達に害が出ないようには行動する。でも、妹に何かあった時は約束は出来ない。先に謝っておく」
「妹?! まさか、姫もいらっしゃるとは!」
エルディは驚いた顔で立ち上がった。
………姫?
誰がだ………?
ヘラっとしたヒカリの顔と共に、川に落ちたり、池に落ちたり、休耕中の畑に落ちたり、終いには地面から落ちて、魔物の巣窟でセウスさんに面倒をかけていた記憶が蘇る。
思わずエルディの頭はどうなってのかと、穿った目で見てしまった。
そんなことはお構いなしに、エルディは後ろにいた兵士を呼んで耳打ちをすると、その兵士は急ぎ足でこの場を去っていった。
<人物メモ>
【キツキ】
男主人公。ナナクサ村出身。ヒカリの双子の兄。ある夜巨大スライムに飲み込まれて行方不明になる。
【ヒカリ】
女主人公。ナナクサ村出身。太陽の光のような髪に暁色の瞳を持った女の子。スライムに飲み込まれた兄のキツキを探しに、村を飛び出した。
【エルディ(エルディ・ダウタ)】
キツキがたどり着いたダウタ領伯爵の次男坊。
【フィオン】
ダウタ砦の兵士。
【マルコ】
ダウタ砦の兵士。フィオンと同じ村の出身
<更新メモ>
2022/07/29 加筆、人物メモの修正
2021/06/24 誤変換の修正、不必要な文字の削除 など