最終調整2
緑の海原を越えて目に入ってきたのは、青よりも碧がかった海だった。
セウスと私は額の上に手を当てて、小高い森の道からそんな海を眺める。
「へー、あれが海かぁ」
「こっちの海の色は少し碧色だね」
「そんなに違うの?」
「うん! 帝国の東側の海とこっちは色が違う」
「へえ。面白いね」
セウスはクスッと笑う。
手を繋いで歩く私達の後ろには、大きなスライムの箱を乗せた六台の荷車が連なる。
それを運んでいるのが。
「おーい、セウスー。そろそろかぁ?」
「ええ、兄さん達。目的地の海が見えてきましたので、もう少しです」
「ようやく到着かー」
「もう少しだなー」
「セウスー、いちゃつくなよー。羨ましいぞー」
「余計なこと言ってると疲れますよ! パオロ兄さん」
倉庫番のお兄さんの面々がスライム運びに名乗りを上げてくれたのだ。
八人のお兄さん達が海までついてきてくれて、交代交代でスライムの箱が載った荷車を引いている。
さすが倉庫番のお兄さん達だ。大きな箱を二箱ずつ乗せた重い荷車をスイスイと操ってきてくれた。
倉庫はというと、「冬だし入って来るもが少ないから大丈夫ですよね?」とセウスは笑顔で倉庫番のおじさん達に任せてきた。
押し付けてきたの間違えかもしれないが。
それなのにおじさん達は「はいはい、気をつけてな」と動じることもなく、私達を見送ってくれたのだ。
あれからキツキの要望通り中型スライムを12体を揃え、この日のために梱包も済ませた。
意外にも、箱の上にかけるスライムの革布が在庫として十分にあったのは、キツキが帰る前に大きなスライムの皮を獲ってきたからのようだ。
私のいぬ間に、大量にスライムでも獲れたのだろうか。
東の道は途中までしか出来ていなかったはずなのに、その先の木々は消え去り、道が綺麗に出来上がっていた。
突貫工事とは言えど、幅も長さもある荷車が、問題なく通れるぐらいに綺麗な道だった。
途中で出会した大工のおじさん達の話では、作業に向かった時には既に、一直線に木々は全て切り倒されていて、邪魔になりそうな切り株だけを引き抜く作業が主だったそうだ。
従来の東の道の先から、半日以上は歩く海までの長い範囲の木々が、一直線に切り倒される……。
私の頭の中にはカロスの顔がポンと浮かび上がった。
私達が辿り着いた海岸には、既にいくつかの建物が出来ていた。
木材で組まれただけの倉庫のようなものや、並んで建てられている数軒の小屋。
で、特に驚いた建造物が。
「なんだか、海に凄いものが作られてるよね?」
岸から沖に向かって、幅広く、めちゃくちゃ長い桟橋が出来ていたんだけど、東の港街で見た桟橋とは大きく何かが違う。
最初は岸と同じ高さだけれど、それが沖に向かうに従って段差をつけて行き、幅も奥行きもある階段になっている。
海から突き抜けている桟橋を支える柱は、寸分の狂いもなく一定の間隔で揃えられて、全て同じ太さの円柱形の石で出来ていた。
それがどう見ても綺麗に整いすぎていて、人の手で加工されたものには到底見えない。
それを見て、セウスと二人で納得した。
「「キツキだね、きっと」」
二人の声が重なる。
作業をしている人達の中に、遠目からでも黒い制服を着た男性が四人程見える。
どう見てもその服は近衛騎士の制服だから、キツキ専属の近衛なんだろうけど、作業員を宙に浮かせたり、木材を浮かせて運ぶ手伝いをしている様子から考えるに、キツキは主に風使いの人間を残して帰ったのだろう。
私達に気がついたのか、建築中だったけれど一同にこちらを向いて礼をする。その様子を横で見ていたセウスは、本当に大変そうだねとボソッと私に同情してくれた。
「殿下、お待ちしておりました」
近衛の内の一人が駆け寄ってきた。
「スライムを運んで来ました。船はまだですか?」
「はい、もう少しだと思います」
「遅れているんですか?」
「そのようです。着きましたらお知らせしますので、狭いですが小屋でお休みください」
岸から少し離れた場所に建っている小屋に案内される。
フィオンは小屋の中に先に入って安全を確認すると、私達を小屋の中に入れて自分は小屋の奥で待機を始めた。私付きの近衛達は小屋の外で待機を始めた。
セウスとお兄さん達は小屋の中を見回す。
「へえ。結構しっかり造られてるんだね」
セウスは短時間でよく作ったねと感嘆する。
私達は細い丸太を切ったぐらいの椅子に腰をかけると、ガラスのはまっていない窓枠から海を眺める。キラキラしていて、鳥が飛んでいる以外に本当に何も見えない。
窓枠から冷たい風が入ってきてしまうけれど、外よりは遮られている。夜は窓の外に板戸がついていたから、それを閉めるのだろう。
「ナナクサ村から離れた場所に、こんなところがあったとはね」
「この海を越えると違う街があるのか」
「ばあちゃんの故郷にも繋がってるのかな」
お兄さん達も心ここにあらずのような面持ちで、揺れる海の水面を見ながら、各々物思いに耽っていた。
どのくらいみんなで海を眺めていただろうか、海の中にぽつんと小さな影が浮かんだ。
「あれ。あれが船かな?」
セウスが気が付いたように声をかけてくる。
それは次第次第に近付いて大きくなる。
その影を見て確信をした。見えてきたのは私が海賊退治で使った船の形だった。
「あ、多分そう。ね、フィオン?」
フィオンに同意を求めると、フィオンも遠くを眺めてから首肯した。
「ねえ、あれって結構大きいよね?」
「うん、すっごい大きい船だったよ。セウスの家が五つぐらい入るんじゃない?」
「そんなに?」
五つは話を盛りすぎたかもしれないが、そう遠くない表現だとは思う。そんな話をしている間にも、船の影は段々と大きくなって、私達のいる岸に近付いてきた。
「行ってみようか」
セウスがワクワクした顔をしながら、立ち上がると外へ出る。それに釣られるように倉庫のお兄さん達も立ち上がって、セウスを追いかけるように外へ出ていった。
「もう。ほんと、子供みたい」
置いていかれた私はプクッと膨れながら男性陣の背中を見送ると、やれやれと立ち上がる。
小屋に残って私を待っていたフィオンは、何か言いたげな視線を送ってきていた。
「どうしたの、フィオン?」
顔に何かついているのかな。
「失礼しました。ヒカリ様がお元気になられて、本当によろしかったと思いまして」
「元気?」
「はい。故郷の村にお戻りになられたのがよかったのでしょう。ハメルーン城では生気のないお顔をされていましたから」
ハメルーン城………。
「……そんなに酷かった?」
「そのまま疲弊されて儚くなってしまわれるのではないかと、心配しておりました」
確かに北城へ移ってからは、ご飯もあまり食べられず、それに夜は魔素が体から飛び出してしまって一人で寝ることが出来なくなっていた。それに改善するどころか、帝城でシキの婚約者を見てからは、なおさら感情も魔素も制御が出来ずに苦しんだ。
北の視察から帰ってきてからは更に酷くなっていて、シキに似た男のせいもあるけれど、もう何も目に入れたくなくて部屋に籠ってしまっていたな。
だけど、ナナクサ村に帰ってきてからは、セウスと一緒に朝からクタクタになるまでスライムを追いかけ回して、夜になれば花月亭で村のみんなとわいわい賑やかにご飯を食べている。
夜は言わずもがな、セウスと一緒に寝て、ぐっすり眠れている。
その間に魔素が漏れたり暴走したことは、一度もない。
確かにすごい改善だ。
「セウス様のおかげですね。ヒカリ様に誠実ですし、本当に良い方とお付き合いいただいて安心しました」
「あはははは」
しみじみ言われてしまうと、騙しているのが本当申し訳なくなって来る。
だけどそんなことは知らないフィオンは珍しく、顔に表情を浮かべる。
それは柔らかい笑顔だった。
久しぶりに見たな。
「あ、船が岸に着きそうだよ。私達も外に行こう?」
「はい、参りましょうか」
フィオンは私を護るように、後ろについた。
近くで見るとやっぱり大きい。
船を見上げる首が痛いけれど、それは私だけではない。
「こりゃぁ、すげえなぁ」
「ああ。こんなものが他の街では造れるのか」
「子供の頃にばあちゃんから船の話は聞いたが、こんなに大きいとはな」
横並びでお兄さん達は興味深々である。
「こんなのが本当に海に浮くんだね」
セウスもその横で感嘆の息を漏らすが、何だか船を知っている口ぶりでもある。
「格好つけなくてもいいわよ、セウス。船は初めて見るんでしょ?」
「見るのは初めてだけど、僕もおじいさんから船の話を聞いたことはあるよ。だから全く知らないわけじゃない」
私に疑惑を持たれたセウスは口を尖らせる。
セウスのおじいちゃんとは先代の村長の事で、うちのおじいちゃん達を村に入れてくれた人でもある。
「セウスのおじいちゃんってナナクサ村出身じゃなかったの?」
「そもそもうちのおじいさんも漂流して来たんだよ。おじいさんからナナクサ村があるんだ」
「えっ! そうなの?」
意外とナナクサ村の歴史は短いと、今日初めて知る。
「じゃあ、あの森の中で一から村を作ったの? 大変だったんじゃない?」
「そうだね。若い時に知らない間にここに連れてこられて、ボウガンを持って魔物を倒しながらなんとか身を守れる程の小屋を作ったって聞いたよ」
「ボウガン? 何それ」
「弓を少し強くした武器だよ。ちょっと難しい仕組みで、村には一つしかないけど」
「ふーん。………あれ?」
私はもう一つ、気になることを思い出した。
「そういえば、私とキツキに“爵位”があるって聞いた時に“爵位”を知っているような口振りだったけど、それも知ってたの?」
「……おじいさんの昔話を聞いていたからね」
「どんな?」
「ここに来る前に好きな女性がいたけれど、爵位の高い家のお嬢さんだったから、結婚が叶わなかったって」
「へえ。なんだか少し悲しい話ね」
「……ああ」
そんな事を話していると、まだ動いていた船はいつの間にか停泊していて、船の甲板の中央から幅広い板が数枚、桟橋に向けて掛けられる。
船の船首楼からはエルディさんが顔を覗かせ、こちらに気がつくと手を大きく振る。
「エルディさんも乗って来たのね」
「そのようですね」
私の後ろにいたフィオンが同意する。
エルディさんに手に引かれた女の子の姿が見える。
ドレスではないけれど、膝下ぐらいのフリルのついたスカート姿で足元はブーツだった。
「あっ! エレノア!」
桟橋に降り立った女の子は、フィレーネ城でお世話になったエレノアだった。
私は嬉しくなって駆け出そうとしたけれど、笑顔のセウスに首根っこをぐっと掴まれて引き止められる。
何するのよとセウスを睨んだ。
「こら、ヒカリ。降りる人と荷物が先だ。次に荷物の運び入れ。君があっちに行って話し込まれたら、邪魔で荷物の搬入搬出が出来ないじゃないか」
そこはセウスさん。仕事の優先順位を間違えません。
私はもどかしい気持ちを抑えてエレノアが桟橋から岸にたどり着くのを今か今かと待っていた。エルディさんとエレノアの後ろからは同じ年ぐらいの男の子が、重そうなカバンを片手に持ちながら後ろを歩いてくる。
こちらに気が付いたエレノアは片手を胸に当て、もう片方の手でスカートをちょんと摘んで私に向かって礼をする。かわいい。やっぱりエレノアはかわいい。
エレノアが私達の元まで辿り着くのと同時に、私はエレノアに抱きつく。ふわっと甘い良い香りがした。
「久しぶり! エレノア!! 元気だった?」
「ええ、もちろんです。ヒカリ様もお元気そうで良かったですわ」
エレノアがわざわざナナクサまで来てくれたのだ。嬉しいなんてもんじゃない。
エレノアに抱きつくと、エレノアの後ろにいた青年と目が合う。金色の髪と緑色の瞳で、どこかで会った気もするするけれど、思い出せない。
「ねえ、エレノア。後ろにいるのは誰?」
私はコソコソとエレノアに耳打ちする。
「まあ、ヒカリ様。ご存知ありませんでしたか? キツキ様は存じているとおっしゃっていたので、私はついご存知とばかり。彼はヒカリ様付きの従者として、キツキ様から任じられたユーシス・ラングルです。フィレーネ城に立ち寄られる前にラングル城にもお寄りになられたと聞いておりますが」
ラングル?
うーんと彼の顔を眺めるながら腕を組んで思い出していると、ふとある人を思い出す。私に笑いどころのわからない笑い話をした領主の顔だ。
「あっ! あの時の三男?」
私ははっとする。目の前の青年は嬉しそうな顔をすると、手を胸の前に当てて私に礼をした。
「覚えていていただけて光栄です。バシリッサ公爵閣下。ユーシス・ラングルと申します。ユーシスとお呼びください」
思い出した。
おじいちゃんと同じ色の瞳でつい、まじまじと顔を見てしまった人だ。
あの領主さんが帝都に連れて行っても良いって言っていたけれど、本当に領地を離れちゃったのね。
「あ。ここでは公爵ではなく、名前で呼んでください」
「承知しました、ヒカリ様」
様付きも考えものなんだけど、帝国の人間から見たらきっとこれが限界だろう。私は頷いた。
「彼を荷物持ちでも、盾にでも何でもお使いください。キツキ様もそのつもりでユーシスをこちらによこしましたので」
「へえ、キツキが。彼は何でも出来るの?」
何故かセウスが横から入ってくる。
「ええ、大体の事は。ですが不埒な真似をするようでしたら、セウス様の剣で刺していただいて構いませんので」
いや、刺すのはダメでしょう?
エルディさんの朗らかな笑顔と言葉の相違が激しい。
「ああ、そういう感じなんだ? わかった。何かあれば刺しておくよ」
セウスも笑顔で納得する。
いやいや。
「色々とお気をつけください」
「ああ」
私は二人が何でそんな物騒な話をしているのか分からずに、フィオンに助けを求めて振り向くが。
「何かありましたら俺も刺しますので」
「何でよ?!」
フィオンも眉一つ動かさずに物騒な事を言う。やっぱりフィオンもおかしかった。
エレノア達が降り立った後も、船から荷物が運び出される。
それはここに波止場や建物を造るための資材だったり、彼らの食料や日用品だった。
それに作業員も追加したようで、見たことのない男性が十人ほど船から降りてきた。
「なんだかここに街でも出来そうな勢いだね」
「いえ。こちらとあちらを繋ぐための港を作るだけです。終わり次第、必要な人間だけを残して撤退をさせます。この場所を街にするつもりは、キツキ様はまだ考えていません」
「まだ、ね……」
エルディさんからの返事を聞いたセウスは、重い表情で船から出入りする人や物の動きを、目を細めて眺めていた。
私はそんなセウスの横顔をひょこっと覗き込む。
「何か嫌だった?」
「村に影響が出なければいいけど、あまりにもよその人間が入り込むのなら、キツキと話し合わないといけないな」
「影響?」
「………少し難しい話になるから、今はやめよう」
セウスは船を見つめながら、ふうっと息を吐いた。
「何よ。教えてくれても良いじゃない」
「……ヒカリに説明するのは面倒くさいから、また今度ね?」
似非笑顔を私に向けて失礼なことを言うと、セウスはこの話を誤魔化そうとする。
「ここに来る人間には、島やナナクサ村を荒らさないようにと指導しています。キツキ様も今抱えている問題が解決すれば、こちらへ説明に上がるつもりでいらっしゃいます」
「そう。あまり増やさないでよ?」
「承知しました」
いつもとは違い、真顔のエルディさんはセウスに畏まった礼をした。二人の様子から、穏やかな話ではなさそうだ。
そんなエルディさんだけど、私と目が合うといつもの笑顔を向けてきた。
「お元気になられたようですね、ヒカリ様」
「あ、うん。だいぶ落ち着きました」
「それはよろしかった」
エルディさんは私の後ろにいたフィオンに視線を送る。
二人は何か会話をするわけでもなくじっと見つめ合うと、フィオンはコクリと無言で頷いた。
目だけでどんな会話をしていたのか気になるけれど、その内容を知ることは私には出来なかった。
エルディさんは、私に少し大きな魔石を手渡してきて、風魔素を入れてくれるように依頼してきた。その数五つ。
さらに、ここで作業をしている人用のお湯の魔石と火魔素も依頼された。
「なんか、ヒカリがすごい役立ってるね?」
「役立ってておかしいの?」
横からセウスが物珍しそうな顔で、魔石に魔素を入れる私をジロジロと見てくる。
「ヒカリの魔素が悪戯とケンカ意外に役立つんだなって思って」
「もう少し労ってもらえませんかね?」
「ははっ、そうだね。それにしても、あっちの国の人は魔素を持っていないの?」
「うん、その代わりに魔力があるみたい」
「魔力、ねえ………」
セウスは顎に手を置いて考える。
「そういえば、セウスはノクロスおじさんに魔力を譲ってもらったんじゃないの?」
「ああ、そうだったね。だけど、雷の魔素もあるから、特別使うことは少ないかな」
「ふーん」
私も視線を上にして考え込む。
「それなら近衛騎士の人に、魔法壁を教えてもらえば?」
「何それ」
「便利な物」
私の適当な返事にセウスの顔は崩れる。
魔素が入れ終わった魔石を、船に運び込まれる箱を数えていたエルディさんに渡す。
「ありがとうございます、ヒカリ様。これで当面は安心して船を動かせます」
風魔素を何に使っているかと思えば、船の動力だったのか。
エルディさんは船の甲板から手を振ってくる作業員に視線を送ると、問題なさそうだなと呟く。
「セウス様。スライムの入った12箱を確認しました。こちらはお預かりします。お疲れ様でした」
「ええ。お願いします」
セウスに礼をしたエルディさんは最後に船に乗り込む。
船はゆっくりと動き出し、旋回していく。
桟橋が脅威的に長かったのは、大きな船が底をつけない深さのある場所まで伸ばしたからだろう。
手を振ると、少しずつ船は沖へと向かう。
帝国へ戻るのだ。
それを少し寂しく思いながら、船が小さくなるのを見送った。
「じゃあ、僕達もそろそろ村に戻ろうか」
「そうだね」
「で、と。問題は」
「問題は………」
目の前には可愛い姿のエレノア。スカートは若干長く、長めのブーツだけど、踵が少し高くなっていた。
そして通るのは、整えたとはいえ、まだ地面が柔らかい土の道。
私達は小動物のようなエレノアを囲いながら、獲物でも見るような目でじっーと見ると、彼女と荷物を空になった荷車の上に乗せて、ナナクサ村へと帰った。
<人物メモ>
【ヒカリ】
キツキの双子の妹。バシリッサ公爵。セウスと付き合うことになった。のだが?
【セウス】
ナナクサ村村長の息子。ヒカリと表向きは付き合うことになった。
【エルディ(エルディ・ダウタ)】
キツキの側近。辺境伯であるダウタ伯爵の次男。何事も器用にこなす働き者。
【フィオン(フィオン・サラウェス)】
ダウタの元兵士。エルディの小さい頃からの遊び相手。キツキからの依頼でヒカリの護衛役となる。基本、無駄口は叩かないけれど、時々冷静な言葉を発する。
【エレノア(エレノア・フィレーネ)】
フィレーネ侯爵の次女。小動物のような可愛らしい見た目とは違い、中身はしっかり者。キツキからの依頼でヒカリの侍女になった。
【ユーシス(ユーシス・ラングル)】
ダウタ領の隣にある、ラングル領の領主であるラングル伯爵の三男。帰還途中で出会ったヒカリに一目惚れした。よく働く姿がキツキの目に止まって、ヒカリの従者に任命した。
【倉庫番のお兄さん達】
セウスを可愛がり、セウスを助けてくれるムキムキで涙もろいお兄さん達。
※添え名は省略




