漆黒と白銀1
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ー 北城 カロス ー
夕方に秘書官が持って来た書類の束を数枚めくる。秋までの収穫量を元に今年の主だった食料の収穫量を予測した数値なのだが、北部地方の予測収穫量がどうにも低い。
昨年よりもいくぶんか落ちている。
今年一年の北部の天候は安定していたはずだ。それに作物の病気も害獣被害も北部からは報告されていない。だから収穫量を落とした原因が小作人の数が極端に少なくなった訳ではないのならば、少なからずあの忌々しい砂の影響なのだろうと考える。
「あのクラーディ一族でも砂には敵わないか……」
国の北東に位置するオンドラーグ地方を中心に、北の四つの地方はクラーディ公爵の血縁である叔父や兄弟達が治めている。
「……へーリオス侯爵領であるポプリーヌ地方も含めると五つか」
クラーディ公爵の妹であるへーリオス侯爵夫人も加えて考えると、公爵の息がかかった地方は五つだな。それを見越してへーリオス侯爵に妹を嫁がせたかと穿った考えをするものの、よくよく考えればあそこは政略結婚という名の恋愛結婚した夫婦だったなと視線を少し上にして思い出す。
クラーディ公爵は面白いぐらいにへーリオス侯爵夫人には頭が上がらない。
クラーディ公爵は親戚が管理している地方に対しては口を出しているようだが、ポプリーヌ地方だけは口を出せずに大人しく侯爵とリシェルに管理を任せている。
一覧となっている北部地方にある各領地の予想収穫量に目を流していくと、ある領地だけが著しく収穫量が低くなっているのが判る。クラーディ公爵の遠縁に当たる子爵領だった。
嫌な数値だと目を細める。
こんなふうに何の前触れも理由もなく収穫量が落ちた前例はいくつかある。今回もそれに当てはまってしまうのだろう。
問題の無かった土地に何の前触れもなしに、ある日突然、灰色の砂が発生する。それは日を追う毎にじわじわと広がって行き、気がつけばそこを中心に食糧が育たなくなっていく。
それが全国的に引き起こされている砂漠化の始まりとなるパターンだ。
国土の西部と東南部に広がっていた砂がとうとう北部にも進出をしたようだ。
それがどんな条件下で発生しているのかは未だ解明されてはいない。
危険視していなかった北側も砂漠化が始まったのだろうかと、不安が胸に広がる。一度、視察に行ったほうが良いのかもしれない。ここ十年ほどで国力が弱ったのに、これ以上不安定になるとどこかで反乱が起こってもおかしくは無い。それが今までは起こらなかったのは地方統括という直接統治している領主以外にも、問題を解決するための管理者が間に挟まっていたから事が大きくなる前に対応が出来ていた。
だが、それもそろそろ限界に近い。
地方が不作なのだから、中央に集まっている税収も食糧の貯蓄も減ってきている。いつまでもこの方法で難を逃れられるわけではない。
国の思わしくない状況にため息をつく。
それでも、砂しかなかった荒野の中に突如として現れたキツキの創り出した道や緑を見ていると、いつかはこの砂漠化を止める手段も出てくるのではと淡い期待を持っているのも確かなのだ。保証のない期待はただ危険でしかないのはわかってはいる。それでも彼の神とも見紛う手から出てくる万緑を司る力には期待せざるを得ない。
書類に目をやったまま、肘を机の上につくと頭の中で色々な可能性を考え始めてしまう。
その日は集中して考えるにはうってつけの静かな夜だった。季節柄、吹き荒れる強い風も今夜は少ない。
机の上に置かれた燭台の炎がゆらりゆらりと揺れる少しの間だけ感慨に耽ると、再び手に持って来た書類をパラパラとめくる続きに目を通す。
今度はさっきとは動きの違う数字を見て手が止まった。
「またここか……」
国内がこんな状況の中、とある領地だけは毎年のように収穫高が上がっているところがある。この領地の周辺も同様に収穫高が少なからず上がっているのならわかる。だけどそんな領地は一つもなく、周辺の領地はこの反対を行っているのだ。
「エレーミア侯爵領とへロイス伯爵領か……」
フィレーネ城から北東へ少し。
あの当時、彼らに与えられた領地は山の中の貧しい土地のはずだった。
それが今では周囲を追い越して圧倒的に豊かな土地へと変わっていた。
彼らの努力の成果だと言う者もいる。
だけど、ここまで周囲の環境とは真反対に進んでいる彼らの領地をその一言だけで片付けて良いのかと危惧している。
砂の影響が強いフィレーネ地方からそう遠くない場所にある領地で、近隣の領地には砂の影響が少なからず出てきているのに、彼らの土地だけは砂の影響が全く出ていないどころか、むしろ緑化は進み領内は潤っていた。
一昨年の視察でその光景を目の当たりにした私はひんやりとした違和感を抱えたのだ。
砂の発生条件はまだ解明されていない。
けれども、これを怪しく無いなんて思えるだろうか。
砂の発生には少なからず、彼らが関わっているのではないのかと疑っている。
彼らだけではなく、最近の好調な領地はどこもかしこも彼らを支持している家門の領地なのだ。彼らの祖父や父は当時、ノイス国出身のカロリナ妃を擁護して先々帝にこっぴどい仕打ちを受けた。豊かだった領地から荒廃していた領地へ飛ばされ、更には帝城の役は取り消されはしたが、それはまだ軽い処分の家だった。
不遇だったといえ、もし砂の問題に彼らが関わっているのだとしたら、国をここまで貶めたその罪は重い。
だけど彼らの関与を証明する証拠などどこにも無い。
今は未だ一つの疑惑として私の中に留めているだけだ。
「この問題が解明するまでは、父上にはもう少し距離を置いてもらいたいのだがな……」
彼らの親達の不遇に同情するお節介の父上は、そんな話には耳を持たない。
それどころか、ヒカリに彼らを紹介までしてしまった。
その事を考えるとため息が出てしまう。
顰めた顔で書類を睨みつけている時だった。
遠くから誰かが慌ただしく廊下を走っている音が聞こえた。
無作法者がいるなと書類を見ながら苛立つけれど、その足音は次第にこちらへと向かって来る。
……何かあったか。
書類を机に置き、立ち上がって廊下に向かうが、扉に到達する前に閉じたままの扉の向こうから声がする。
「失礼します宰相補佐官、バシリッサ公爵付きの護衛が急ぎの用件で来ております」
目の前の扉を開けると、急いで来たであろう騎士が私の顔を見るなり膝をついた。その騎士にどうしたと問うと、ヒカリの部屋が燃えたと言う。
「バシリッサ公爵様が寝室に入られてしばらく、突如室内から煙が上がりました。扉を開いて部屋の中を改めさせていただいたところ、部屋のあちこちで火が燃え広がっていましたが、幸い水使いがおりましたので、延焼は免れています」
ヒカリを狙った犯行の可能性もあるが、ここは帝城の北にある北城。警備は帝城並みだ。
中からでも外からでも易々と犯行に及ぶことは出来ない。あとはヒカリの周囲にいる人間の犯行という可能性を考えてみるが、彼女につけた護衛やメイドの中には火使いはいない。
と、なると。
「原因は?」
「それが、おそらくですがバシリッサ公爵ご本人ではなかろうかと」
「………」
自分の頭の中によぎったまさかの答えと同じ答えが騎士から返ってきた。私は顰めていた表情をさらに重くすると、ヒカリの部屋に行くと秘書官に伝えて上着を羽織り廊下へ向かった。
ヒカリの部屋の前に到着すると、ヒカリは部屋の前の廊下で毛布に包まりながら椅子に座っていた。彼女の顔は青白く、酷く怯えている。
彼女に話しかける前に報告のあった部屋の中を覗いた。
確かにカーテンやカーペットなどあちこち、まだらに焼き焦げていた。
「……カロス、ごめんなさい。私が燃やしてしまったようなの。昨日のボヤも多分、私だと思う」
「そうか……」
私に気がついたヒカリは今にも倒れそうなほど青白い顔で謝ってくる。
キツキから預かった昨夜にもここまででは無いが小さなボヤがあったと報告があった。
どうやら気持ちが不安定になり、ヒカリの魔素が勝手に体の外へ飛び出てしまっているようだな。
火事のたびに起きていては熟睡なんか出来ないだろう。寝ることもままならないとは、なんと辛いことだろうか。
「ヒカリ、気にしなくて良い。部屋を一つずらそう。すぐに用意をさせる」
私は近くにいたメイドに指示を出して、一つ横の客室をすぐに設えるよう伝える。どうにかしてヒカリを休ませないと、今度は心だけではなく体を悪くさせてしまいそうだ。
弱々しいヒカリを見て、思案を重ねる。
とある方法を思いつくと、ヒカリの手の平に向けて雷の魔力を放ってみる。当然のように魔力は彼女の手に吸われていった。
「カロス? どうしたの?」
彼女は不思議そうな顔で見上げる。
「ヒカリ、この状態で無意識に魔素か魔法は出せるかい?」
「無意識? ……何も出ない」
「意識すると?」
ヒカリは目を閉じてしばらくすると、私の目の前に火の玉が浮かび上がる。
私はそれを一瞥する。
意識をしなければ火が出てこないことを確認すると、これなら問題は生じないだろうとヒカリの顔を見た。
「結構集中しないと出来なさそう」
「そうか。魔力を吸収している間なら魔素が勝手に出てこないようだな。それならば私が朝まで魔力を出し続けよう。そうすればヒカリが寝ていても火事の心配はないだろう?」
その言葉にヒカリは驚いた顔をする。
「え、そんなことをしたらカロスが寝れなくなるじゃない?」
今にも自分が倒れそうな顔をしているにも拘らず、彼女は私の心配をする。その様子に今まで私の地位に群がっていた女性達と思わず見比べてしまう。
そんなことは気にしなくていいと、柔らかい頭を撫でるがヒカリは心配そうな面持ちで尚も私を心配した目で見つめる。
その目だけで私には十分だった。
ちょうどその時に、部屋の準備が終わったとの報告が入って来た。
「では、行こうか」
そう言って彼女を横に抱き上げる。
彼女は慌てて私を止めたが気に留めなかった。歩けるほど元気には見えなかったからだ。
彼女の体が少し軽くなった気がする。
今日の食事は仕事が忙しくて一緒には取れなかった。
「食事はきちんと食べたかい?」
そう聞くが返事は返ってこない。
食べることも、寝ることもままならないのだろうか。
……相当、参っているようだな。
ラシェキスも酷いことをしたものだ。
後先も考えずに彼女に手を出した再従兄弟を恨めしく思い顔を曇らせたが、不安な顔で私を見るヒカリと目が合うと顔をゆるめて彼女の額に軽くキスをした。
部屋の手前で騎士に止められる。
「なんだ?」
「一度、将軍閣下のご判断を仰がれたほうがよろしいのでは?」
「今、聞いた通りだ。手を出す訳ではない。必要なら部屋の中で監視でも、将軍へ報告でも何でもするが良い。私は一向に構わない」
押し黙った騎士を横目に、新しく設えた客室に入った。
ヒカリをダブルサイズのベッドに乗せて布団をかける。彼女の反対側に行って靴を脱ぐと、空いているスペースに横になった。
「え、横に寝るの?」
「ずっと手を掴んでいるんだ。魔力を出し続けるにも、膝をついたりベッドに腰掛けて体を曲げ続けるのも、朝までは流石に大変だからね。それに椅子に座るとヒカリが寝返りを打った時に手が届かなくなるだろ? ベッドを半分使って悪いが、この体勢で失礼させてもらうよ。明日からはもう少し大きいベッドを用意させよう」
このベッドのままで良いとヒカリは恥ずかしそうに布団に顔半分を隠す。
その顔に目を奪われるが、今はそれを我慢するしかなかった。
布団を掴んでいた彼女の手を取り、微量の魔力を放出する。
「具合が悪くなったら言ってくれ。止めるから」
「……本当にカロスは寝なくても大丈夫なの?」
「ヒカリが可愛い寝顔を見せてくれるならね」
彼女は更に顔を赤らめると視線を横に逸らす。
これはなかなか気を張る夜になりそうだ。
「心配せずに寝なさい。寝れていないのだろう?」
「……ありがとう。カロス」
呟く様に言う彼女の顔がとても愛しかった。
彼女の横にどんな男の影も置きたくはない。ラシェキスの影を少しずつでもいいから消していきたい。
自分の中にこんな独占欲なるものを発見し、思わず目を細めて驚くばかりだ。
「ヒカリ。君には私が似合うと思うんだが、どう思う?」
「何それ」
ヒカリはおかしそうに笑う。
「君の人生の横に立つ人間としてだよ。私以上の男はそうそういないよ」
「またそうそんなことばっかり言って」
「少しずつで良い。君の中の私の立ち位置を変化させてみてくれないか」
「もう。これ以上カロスと約束しちゃうとキツキに叱られちゃうもん」
そうは言うけれど強く拒否をするわけではなく、弱々しい顔をこちらに向ける。
「いつでも君を守っていたいんだ。だけど、君が傍にいる事を許してくれなければ助けたくても助けられない」
繋いだ手に軽くキスをする。
ヒカリはそれをおっとりした目で見ていた。
「また…難しいことを……キツキに…………」
体が温まってきたのだろうか、寝不足がたたっていたのだろうか。
彼女の目蓋は次第に不安定に動き出す。開いたり、閉じたり。
そうかと思えば、ゆっくりと落ち始めていく。
何か言いかけていた様だが、とうとう口も動かなくなった。
ヒカリの目蓋は完全に落ちて動かない。
どうやら寝られたようだ。
寝息以外の音が聞こえない。
周囲を見回すが、今のところ部屋にヒカリの魔素が飛び出している様子もない。
ほっと胸を撫で下ろす。このまま朝まで熟睡出来れば良いのだが。
目蓋にかかる彼女の前髪を払う。肌は温かくしっとりとしている。
彼女の近くに居られる幸せを感じていた時だった。
コンコンッ
扉をノックする音が聞こえる。
私が扉を一瞥すると扉の近くでこちらを監視していた騎士が扉を開けた。
扉の前にいたのは父だった。
普段から厳つい顔が更に強張っている。
あの様子では相当怒っているのだろう。
それはそうだ。
婚約者でも夫婦でもない女性の寝室のベッドに寝転がっているのだから仕方の無い事だ。むしろここから引きずり下ろされないだけありがたい。
私は口の前に人差し指を立てて静かにする様に父に合図を送る。
私の意図は伝わった様だ。無言だが、より圧を加えて父上は私を睨む。
やれやれ、仕方ない。
女性騎士を呼び、代わりに魔力を出し続ける様に指示をすると廊下に出る。
父の眉間には皺が寄っている。
「ここではヒカリを起こしてしまいます。場所を変えましょう」
小声でそう言い、父を別の部屋に案内した。
「何をしているのだ」
「護衛の騎士達から聞いていませんか? ヒカリを寝かしつけていたんですよ」
メイドが出してくれた温かいお茶をすする。
ヒカリの部屋から離れた応接一式のある部屋を選んだ。
向いに座った父の顔はまだ赤く膨れている。
「こんな事が外に広まれば、ヒカリ殿の名に傷がつくぞ」
「手は出してはいないのですがね」
「カロス!」
大きい声を出さずとも聞いていますよ。
ったく。父上だって本当はヒカリを嫁に欲しいくせに、こういうことは本当に固い。
「箝口令を敷いてください。父上なら出来るでしょう?」
「それで全てが止まるとは限らん」
「私としては広まってくれても良いんですがね。既成事実として一人歩きしてくれますし。そっちの方が話が早い」
父の顔は見る見る赤くなる。
言いすぎたようだ。
「キツキ殿から預かっている大事な客人の品格に傷をつけるわけにはいかない。早々にやめなさい」
「やめませんよ」
父上を上目でチラッと見ると、お茶のカップをそっと置く。
「何?」
「やめません、と申し上げました」
父上が今にも噴火しそうな顔で閉口する。
「ヒカリの体調が優先です。何を言われようと私は止める気はありません。それで問題が発生するならば、それはそれで別に対応します」
父上と真正面から対立する。
父上に何を言われようとも変える気はない。今はこれしか彼女を助ける方法が見当たらない。これ以上の方法は彼女の体に害を出しかねない。
「……キツキ殿から結婚の許可も貰わずに彼女に手を出すことだけは許さない。それだけは覚えておきなさい」
そう言うと父上は立ち上がり、眉間に皺を寄せた顔のまま部屋を出て行った。
意外と平和に話し合いが終わったなと父上の去った部屋で余韻に浸る。
任せてくれたと思って良いのだろうか。
テーブルに置いたカップを再び持ち上げる。
真っ向から意見が対立したのだから、いつもの騒動も覚悟していたのだが。
周りにいた騎士達もきっとそう思っていることだろう。
父上は意外とヒカリとの事は対応が甘いようだ。
まさか父なりの応援なのだろうか。いや、それよりも父自身もヒカリの身を案じていると考えた方が妥当かもしれないが。
カップに残っていたお茶を全て飲み切ると、立ち上がってヒカリの部屋へ向かって歩き出した。
彼女の寝室に戻った後に女性騎士と交代をする。
すうすうと寝息を立てているヒカリの寝顔を見ると、顔は自然と緩んでいく。
ベッドヘッドに長椅子にあったクッションを適当に重ねて背中を預けると、ヒカリの温かくなった手を取って柔らかい魔力を放つ。
そしてもう片方の手で秘書官に用意させたサイドテーブルの上にある書類を持ち上げるとペラペラと捲っていく。
時々、ヒカリの寝顔を覗き見る。
睫毛が重なった顔が可愛い。
安心しきった垂れ下がった眉、長い睫毛とふっくらした頬、赤みのあるピンク色の唇。可愛い寝顔から静かな寝息だけが聞こえる。
しばらく寝ている彼女の顔を眺めると、手に持っていた書類に再び目を向ける。
今度の北部への視察はヒカリも連れて行こうか。面倒なクラーディ公爵に遭遇しそうになったらヒカリを抱えて逃げれば良いだけだ。
帝都にいると、またラシェキスのよからぬ噂を耳にしてしまうだろう。
ラシェキスの立ち位置がはっきりするまでは、人の多いところは避けたほうが良いだろう。
これ以上は彼女が傷ついた姿は見たくないのだ。
繋いだヒカリの右手にキスをする。
もう一度彼女の寝顔を眺めて眉を下げると、夜が明けるまで文字と数字がひしめき合う書類の束を眺めていた。
<連絡メモ>
12月〜1月中旬まで「きまぐれ投稿」期間になります。
よろしくお願いします。
<人物メモ>
【キツキ】
ヒカリの双子の兄。リトス侯爵。
【ヒカリ】
キツキの双子の妹。バシリッサ公爵。恋愛に対しての謎防御力の強い女の子。キツキと大喧嘩してカロスに北城へ連れてこられた。
【シキ(ラシェキス・へーリオス)】
へーリオス侯爵家の次男。銀髪の帝国騎士。キツキとヒカリの兄妹喧嘩の原因でもある。
【カロス/黒公爵(カロス・クシフォス)】
帝国の宰相補佐官。黒く長い髪に黒い衣装を纏った二十一歳の男性。魔力が異次元すぎて一部から敬遠される。ヒカリに好意を寄せる将軍の愚息。
【ユヴィルおじ様/将軍(ユヴィル・クシフォス)】
現皇帝の弟でカロスの父。将軍職。お節介の専門家と息子に揶揄される。親戚の子供達に甘い。
【エレーミア侯爵家とへロイス伯爵家】
ヒカリ達と曽祖父が同じになる親戚。当時、訳ありで僻地へと飛ばされた一族。
<更新メモ>
2021/12/09 修正(誤変換、他)