嵐の前哨戦5
カロスの誕生日パーティでシキと会うなんて思ってもいなかった。
だって、夏までは会えないのだと思っていたから。
シキの盛装姿は帝城でのお披露目会以来だけど、いつもと雰囲気の違うシキの盛装姿は目のやり場に困ってしまってチラチラと覗くように見てしまう。帝国騎士の黒い制服か、淡い色の私服しか見たことがなかったけれど、私達の夜空色とは違って今日のシキは太陽が輝く夏の日の晴れ渡った空のような真っ青な色のコートだった。
だからだろうか。シキの顔がいつもよりも精悍に見える。
それだけでも私の心は落ち着かない。
シキは一呼吸置いてから歩み寄ってきた。シキの銀色の髪がゆらりと揺れてしなやかな肢体が動いているのを見ると、本当にシキなんだなって思ってしまう。
カロスもシキに近付く。
「今日はへーリオス侯爵夫妻とリシェルは来ているのか?」
「父と母は知り合いに捕まっているよ。兄上は残念ながら領地へ行かれてしまっているから今日は来ていない」
「リシェルはいないのか。まあ、四日前に決めたからな。仕方ないな」
「だいぶ急だったな。今年もやらないかと思っていたが」
「ああ、急遽ヒカリが来てくれる事になってな。どうせなら紹介も兼ねてやる事にしたんだ」
「……そうか。パーティ嫌いのカロスが自ら言い出したと聞いて不思議に思っていたけど、そういう事か」
シキはチラッと私を見るけれど、流れてくる視線に戸惑う。何故だか視線が泳いでしまって目を合わせることが出来ない。
……なんだ、これは。
「ちょうど良かったラシェキス。頼まれてもらえないか?」
「何をだ?」
「ヒカリに休憩を取らせたいんだが、先に挨拶を済ませたい厄介な相手を見つけてしまってね。一人で行ってくるからヒカリを頼めるか? 彼女に食事と休憩を取らせてやってほしい」
「………ああ、わかった」
「変な輩を近付けないでくれ。じゃあ、頼んだぞ」
カロスは少し休んでいてくれと私に言うと足早に会場の中心へと向かって歩いていった。
私とシキは取り残されると沈黙する。
何か話をしたい。けれども今までどうやって会話をしていたのかが思い出せないくらい言葉が頭の中に浮かんでこなかった。
もっと働いて、私の頭。
あんなに会いたかったはずのシキを目の前にして、この場にいることに後味の悪さを感じつつ私はなにも話せずにいた。
そんな二人の間をシキが先に沈黙を破る。
「あー……、ヒカリのお腹がすいたのなら料理を見に行くかい?」
「……うん」
久しぶりにかけられるシキの声に緊張しながら、近くのテーブルから料理を取り分けてもらうと、壁の端にある長椅子に案内される。
私が座ると料理が盛られたお皿を渡してくれる。
「シキは食べないの?」
「俺はコレがあるからいいよ」
立ったままのシキはお酒の入っているグラスを軽く持ち上げて見せる。
手に持ったお皿には一口サイズの美味しそうな料理がいくつか並び、私の目を楽しませる。お腹の燃料は限界に近く、早々にいただきますと一番目を引いた料理を私はパクリと口に運ぶ。
「美味しい〜!」
幸せだ。
お腹を限界まですかせた成果だろうか。食べられるという幸せをひしひしと噛み締める。そして料理も最上だ。これが幸福と言わずなんと言おうか。
「本当、ヒカリは美味しそうに食べるね」
「だって、美味しいよ?」
「そうか」
そういってシキは軽く笑う。
私の手は止まらず、気がつけばお皿に盛られていた料理は私のお腹の中へと姿を消していた。
これはおかわりに行かないとな。
食べ終わったお皿をシキは私から回収すると近くにいた給仕係に渡す。そこら辺にあるサイドテーブルとかにも置いておいてもお皿は回収してくれるらしい。
「あ、ねえ。シキは座らないの? 疲れない?」
私が座っている椅子は三人、四人が座れそうなほど大きい。だいぶ余裕はあるのだが。
「いや、お相手のいる女性の横には座れないよ」
「お相手?」
「カロス」
「カ…………んんっ?!」
思わず大きな声で聞き返してしまったけれど、ハッとする。
ー 国では二十歳の誕生日までには妻か婚約者を横に立たせる慣例があるんだよ。
ー 大方決まっている相手という意味で受け取られているはずだ
そういえば、そんなことを言っていた。
私はそれに気がついて思わず立ち上がる。
「ち、違うの! カロスとはそういうのじゃなくて、パーティを手伝ってと言われたから……」
なんで私はこんなに必死にシキに説明をしているのだろうか。なんだか気恥ずかしくなってしまって視線をシキから逸らしてしまった。
「手伝い?」
「うん……」
「ふーん」
シキはグラスに口をつけながら視線を斜め上に向けてしばし無言でいると、視線を私へ戻す。
「……そうか。ヒカリが北城にいるから驚いたよ。よくキツキが許したね?」
「あ、それはね………」
これまでの経緯である船の移動をカロスに手伝ってもらうための交換条件だと説明すると、シキの顔は渋くなっていく。
「はは。またカロスにしてやられたのか。よりによって誕生日パーティに参加だなんて」
「なんで?」
「………今のは気にしなくていいよ」
シキは視線を下にしてコホンッと咳払いをする。
「今キツキはハメルーン城あたりにいるの?」
「えと、ハメルーン東領地邸ってところにいるよ。明日帰るときにはハメルーン城に移っているって聞いてる」
「そうか、東領地邸だったか……」
ふーんと言いながらシキは視線を上げる。
それにしてもしばらく会っていなかったのに私達の位置がよくわかったな。
「なんでわかったの?」
「ん?」
「ハメルーンってところだって」
シキにそう聞くとやばいっていう表情を一瞬だけ顔に浮かべると視線を逸らせた。シキの珍しい行動に隠し事をしているなと勘が働く。じっとシキを見る。
「何。何を隠してるの? シキ」
「いや、何も………」
じーっと見ても私と目を合わせようとはしない。怪しい。
「白状しなさい」
シキはチラッと私の顔を見ると、まいったなと息を吐いた。
「これは誰にも言わないでくれるか?」
そんな重大な話なのだろうか。とりあえずシキが知っている理由を聞きたかった私は「うん」と答えるけれど、シキはそれでもまだ困り顔だった。
「はやく」
「………絶対に言わないでくれよ? 近衛の中に俺の幼馴染がいるんだ。数日前に会った時にハメルーン領まで移動するって言っていたから、大体その辺りにいるだろうって思っただけだよ」
「シキの幼馴染? え、誰?」
「言えないよ。近衛は警護対象の情報は漏らしてはいけないんだ。俺が話を聞いて二人の大体の位置を勝手に予測しただけだから」
「ん? ということはキツキか私の護衛ってこと?」
「……ああ、そうなる。来ても誰がそうかって詮索しないでくれよ? 相手の立場が悪くなってしまうから」
「うん、わかったよ」
私から約束を取り付けたシキはあからさまに安心する。
そんなに信用がないのか。
それにしても、シキの知り合いや友人が騎士や近衛をしていても特段おかしい話ではないんだと考えると、間抜けな姿を晒さないように気をつけなきゃとぐっと手を握って、変なところに気を使い始めている自分をシキはじっと見てくる。
何やら考え事をしているのか、傾げた頭から銀の髪がサラサラと流れ落ちてくる様子を思わず目で追ってしまうのだけれど、私の目線よりも下を見ているシキとはさっきから視線が絡まない。
どこを見ているのかとシキの視線を追って下を向く。
「今日もつけてくれているの?」
そう言われてシキがどこを見ているのかわかった。
シキからもらった首飾りを指でなぞると私も目でそれを追う。小さい丸いペンダントが優しい光を放っていた。
「うん。カロスにはドレスに似合わないって言われたんだけど、やっぱり変だった?」
「そうだね。ドレスには軽いかな」
「やっぱりそうなんだ」
シキの返事にぐふっと凹むけれど、チラッと見上げたシキの表情は私とは違っていた。目を細めて笑んでいるシキを見ていると、なんだか私も嬉しくなってしまって口が緩んできてしまう。
「ふふ……」
「ん? なに、怖い」
失礼な。
「なんでも………」
「待たせたね、ヒカリ。ラシェキスありがとう。おかげで面倒な挨拶は終えることができたよ」
人混みからすっと姿を現したカロスは当然のように私の肩に手を回してくるので、苦情を申し入れようとカロスを見上げるけれど、カロスの顔は珍しく曇っていた。
挨拶で何か問題があったのだろうか。
「カロス、大丈夫? 何かあったの?」
「……いや。どうやら私も少し疲れてしまったようだ」
私を見るカロスの笑顔が弱々しい。
どうやら本当にお疲れのようだな。
「今日は少し早く切り上げようか」
「え?」
なんだかカロスにしては珍しいことを言うな。こういう節目のことはきっちりやりそうなのに。
シキも驚いたような目でカロスを見ている。
そんな時だった。
「ラシェキス、久しぶりだな!」
「伯父上?」
「クラーディ公爵………」
私達の横から銀髪の年配の男性が声をかけてくるとシキとカロスの表情が変わる。
「お久しぶりです、伯父上。帝都にいらっしゃるとは存じ上げませんでした」
「はは。色々と用事が終わらなくてな。今年の冬は領地に戻る暇はなさそうだ。珍しく帝都にいたらクシフォス公爵から招待状が届いていたので参加したのさ。ソフィアは息災か?」
「はい。本日はこの会場に来ています」
「そうか、今来たばかりでな。後で探してみるか」
シキが伯父上と呼んだので、親戚だろうか。
男性は見た目は銀の髪と瞳でシキのお兄さんと特徴が一緒だ。そしてこれまたお兄さんをそのまま歳を取らせたかのように整えられた良い体格をしていた。そして美形。
カロスは私にこそっと離れないようにと耳打ちをしてくる。刺々しい表情のカロスは私を背中に隠す。
「カロス殿には先程ご挨拶させていただきましたな。で……」
カロスがクラーディ公爵と呼んだおじさんは私をチラッと見る。
「彼女を私にも紹介いただけないだろうか? カロス殿」
カロスの背中がピリピリしているのがわかる。しばらく動かなかったけれど、カロスは私にこちらへと肩に手を回して横に立たせる。
「ヒカリ、こちらはクラーディ公爵だ。帝国北にあるオンドラーグ地方の地方統括をなされている。聞いていてわかったかもしれないが、ラシェキスの伯父でもある」
「初めましてバシリッサ公爵。イオニア・クラーディと申します。以後お見知りおきを。それと………」
クラーディ公爵は後ろを向くと誰かを手招きした。
彼の後ろからはクラーディ公爵と同じような特徴の若い男性が近づいてきた。シキと年齢は同じぐらいだろうか。シキに少しだけ似ていて髪は短髪だ。少し中性的でもあるシキと比べると断然に精悍な顔つきをしている。そして目つきも鋭くて、私の経験から考えるにきっと無愛想な類いの男性だ。自警団員にこんな感じのタイプがいたな。
「これは息子のランドルフ・クラーディです。うちのクラーディ騎士団の副団長をしている。二十一歳なのでバシリッサ公爵とお似合いだと思いましてね。リトス侯爵には何度かお手紙をお送りさせていただいていますが一向に色良いお返事をいただけない。まさか本日ここでお会い出来る幸運があるとは思ってもいませんでしたよ」
「クラーディ公爵、彼女は私の……」
「まだ正式なご婚約には辿り着けていらっしゃらないのでしょう? ならば息子を紹介しても何ら問題はない」
クラーディ公爵はご満悦な表情を浮かべてカロスを牽制すると私に視線を送る。
「ランドルフ、ご挨拶を」
クラーディ公爵がそう言うと、ランドフルは面倒とばかりにふぅっと息を吐いた。
「はじめまして、バシリッサ公爵。ランドルフ・クラーディと申します。以後お見知りおきを」
そう言って私の手を取ると軽くキスをした。それを見ていたクラーディ公爵はさらに満足気な顔をする。
それとは反対に私の横にいるカロスは見なくても機嫌が悪いとわかる。カロスから発動される波動が私の体をぐいぐいと押してくる。私とキツキは感情が昂ると魔素が漏れるけれど、カロスの場合は魔力がダダ漏れるようだ。
「私の主催で勝手な真似を………」
カロスがポツリとそう言うのを聞いてバッと横を見る。
わぁ、やっぱり怒ってる。
「カロス、落ち着い……」
「はっ! このぐらいで女々しい奴め。そんなに大事なら首に紐でもつけておけよ」
さらにギョッとして振り返ると、さっきまで丁寧に挨拶をしていたランドルフはカロスを目の前に悪態をついていた。
「………チリとなりたいのか?」
「お前程度に俺が負けると思っているのか?」
何、この人ー!
それを聞いたカロスの髪は揺れ動く。
気持ちはわかるけれどちょっと待ってよ!
今はパーティ中!! カロスは主催者でしょー!!
お客様である周囲は騒然としだす。そんな中でクラーディ公爵は余裕の表情だ。
その様子を見て食わせ者だなと思った。
おじいちゃんが人を焚き付ける人をそう呼んでいた。他にも意味があるけど、とにかくだ。カロスを止めないと。
それと目の前の人と。
シキが動こうとしたその前に私は二人の間に入り込む。だって、どうみてもこの二人を止めるには“力”が必要になってくるから。カロスに至っては周囲にいる人間に止められるかわからない。ランドルフの実力は知らないけど、二人が激突したら収集がつかなくなるのは目に見えているし、何よりカロスの誕生日パーティが台無しになってしまう。
だからややこしくなるその前に。
「はい、しゅーりょーでーす! そこまで!」
カロスとユヴィルおじ様との喧嘩の仲裁のように、二人の間に入り込んだ私は両腕をぐーと開いて二人の間に距離を作る。さすがのクラーディ公爵も私のこの行動には驚いたようで呆気に取られていた。
「邪魔ですよ、お姫様。女は下がっていてもらえますか?」
「は? あんたこそどつくわよ?」
せっかくのお祝いの席に何してくれているのかと、私は繕うこともせずに地を出してギロッと睨むと、ランドルフは一瞬豆鉄砲をくらったような顔をしたけれどクククッと笑い出す。
「なんだ、全然姫なんかじゃないじゃないか」
「姫じゃないし」
「じゃあ何だよ?」
「ナナクサ村村民よ」
「…ナナ………村民?」
それを聞いたランドルフはブフゥッと口から息を盛大に漏らすと、大層可笑しそうに大笑いをする。
その笑い方に自分でカミングアウトしたんだけれど、なんだか異様に腹が立つ。
「わかった………くくっ、わかった。今日は俺の負けでいい。面白いものを見せてもらったよ、お姫様」
「勝ち負けじゃないし。それに姫じゃないってば」
「わかったわかった。今日は撤退するよ。じゃあまたな、お姫様」
そういって勝手に話を進めて満足そうに手を振りながらランドルフは周囲の目も気にせずに会場から出て行く。
あの様子なら絶対にわかってないな。
「おや、あのランドルフを止められるとは。これはこれは。本当に相性が良さそうですな」
どこをどう見てそう思ったのだろうか、この公爵様は。
「宰相補佐官殿、今度こそ我が家門にも便宜を図っていただきたいものですな」
「何の冗談か」
「どういう意味かはお分かりでしょう? あなたは実質宰相なのですから」
クラーディ公爵は軽くカロスに礼をすると、彼もまた会場を後にした。
帝国のことをそんなに知っていないけれど、きっと稀に見るお騒がせ親子なんだろうなと思う。
「何だかすごい親子だったね。本当にシキの親戚なの?」
「………ああ、ラシェキスの血縁だよ」
「それにしても、カロスにあんなこと言える人がいるんだね」
「彼らは帝国の名門でね。元はやはり皇族の枝分かれの家なんだけど、代々皇后を輩出して皇女も家門に迎え入れ、更には他国への王家にも娘達を嫁がせて来たからその権力は絶大だ。“北の皇族”とも呼ばれている」
「北の皇族……」
「ああ、大昔から帝国の北の防衛も兼ねてきていて、その力は常に磐石だ。皇族に唯一平気で口出しをしてくる一門だよ」
「へえ」
だからカロスに対してもあんな態度なのか。
「カロス、すまなかった。伯父と従兄弟が」
「あんなのはいつも通りだ。ラシェキスが気にすることではない」
カロスもシキにも手に負えない人がいることに驚く。
「ヒカリ、疲れただろう? 君は先に部屋にもどりなさい」
「あ、でもまだパーティは続くんでしょ?」
「あとは私一人で大丈夫だ。これ以上、君を人の目に晒すのは危険なようだからね」
カロスは心配した面持ちで私を覗き見る。
「ラシェキスも助かったよ。私はヒカリを部屋まで送ってくる。今日はありがとう」
「あ、ああ」
「あ、シキ………」
シキともう少し話をしたかったけれど、カロスにぐっと肩を押されてそれが叶わない。
見上げると、煌びやかな照明の元、カロスの顔色はよくなかった。
すぐに収まったとはいえ、騒ぎになったのだから主催者としてはいい気なんてしないだろう。これ以上カロスを疲れさせたくはないなと思ってカロスに促されるまま、私は彼と歩みを揃えた。
カロスと足音が鳴り響く廊下を歩く。
会場から出てきた私たちは近くの階段から上階へと上がっていた。
二階にある部屋の前まで来ると私達は向かい合う。あとはカロスにお休みを言って別れるだけだ。
でも、そのカロスがさっきから様子がおかしい。会場からずっと迷いがあるかのような顔をしている。
大丈夫だろうかと顔を覗き込んでいると、カロスは口を開いた。
「……ヒカリ。その首飾りはラシェキスから貰ったものなのか?」
そう聞かれて私は自分の胸元にあるペンダントを指で触ると頷く。
「うん、そう」
「…………そうか。明日はキツキのところに帰る日だ。寝坊をしないようにな」
「ふふ、そんなことはしないよ」
私は子供の心配をする母親のような事を言うカロスにクスクスと笑って返すと、暗かったカロスの表情が少しだけ緩む。
「では、おやすみ」
カロスはそう言うと私の頭を引き寄せておでこにキスをすると、そのままぎゅっと抱きしめる。驚いたけれどカロスはすぐに手を離して翻って会場へと戻って行った。
どうしたのだろうか。
このタイミングでキスすることも包容されることもこの数日はなかったのに。
カロスの行動を不可解に思いながらも、私は部屋の扉を開けた。
<人物メモ>
【キツキ】
ヒカリの双子の兄。祖父の実家を継いでリトス侯爵となる。
【ヒカリ】
キツキの双子の妹。祖母の爵位を継いでバシリッサ公爵となる。恋愛に対しての謎防御力の強い女の子。
【カロス/黒公爵(カロス・クシフォス)】
帝国の宰相補佐。黒く長い髪に黒い衣装を纏った二十歳の男性。魔力が異次元すぎて一部から敬遠される。ヒカリに好意を寄せる将軍の愚息。
【シキ(ラシェキス・へーリオス)】
へーリオス侯爵家の次男。銀髪の帝国騎士でヒカリの再従兄弟でもある。クラーディ公爵の甥。
【クラーディ公爵(イオニア・クラーディ)】
北の領地であるオンドラーグ地方の地方統括。長男はオンドラーグ侯爵。60歳でそろそろ代替え。帝国の狂剣と呼ばれる。
【ランドルフ(ランドルフ・クラーディ)】
クラーディ公爵の三男(21歳)。銀髪銀目でシキの従兄弟。性格は至って好戦的。
〈更新メモ〉
2022/01/01 誤字修正
2021/11/14 加筆