合法ロリの困った姉キ【2】
俺の姉キは、兎に角、落ち着きが無い。
今もあっちへウロウロ、コッチエうろうろと、止まるということを知らない。
しかも、お菓子を食べなから歩いては、時々思い出したかの様に、俺の所へ戻って来て、感想や雑多な事を言ってくる。
「弟くん、弟くん、お腹は減ってませんか?」
俺が答える間にも、首を傾げ、体だけフリフリしてる。
こんな姉キでも、そのまま子供料金で入場してしまえば、年齢詐称で下手をすると詐欺罪になる。
まァ、映画館側が子供と言っているので、問題無いと思うのだが、姉キはそうゆう事だけは何故かうるさい。
この侭では、入場不可能なのだが、もう1人待ち合わせてる人が来れば全て解決する。
「お待たせしました兄上様。七曜の土星なるこの日、学び舎での塵芥を排除する運命に授かりしゆえ、遅れてしまいました」
「玲奈ちゃん!!玲奈ちゃん!!」
姉キが、走り寄って来て、玲奈さんに飛びつく。
「我が真名は、アスモデウス!色欲を司る悪魔!!世界を渾沌に貶める為、地獄から遣われし者!!」
レイナさん、くるりと回って謎ポーズ。
姉キが振り飛ばされ尻もちを突き、涙目で俺を見てきた。
「レイナさん、悪魔でも良いケド、姉キが泣きそうだから」
この、厨ニ病な娘は俺の従兄妹で、訳あって同居してるのだが。
「現かな世の仮の名であっても、レイナと呼び捨てにお呼び下さい!」
う〜ん、凄く大人っぽくて、モデルみたいなプロポーションなのに、この残念なセリフ。
俺が、姉キを起こしてると、片目を隠しながら、またポーズ。
イヤ、ポーズ付けてないで、せめて手伝って。
「兄上様!その者、ジブリール!!三大天使であり、我々に仇名す輩!惑わされては為りません!!」
「ハイ、ハイ、じゃあそろそろ入ろうか?」
「玲奈ちゃん、日増しに言動が可笑しくなってきましたね」
と言ってる、姉キも相当だけどな。
「大人2名、子供1名でお願いします」
今度は、スンナリとチケットを売って貰える。
「そう言えば、レイナさんランドセルは?」
「我が、背にランドセルは似合いませぬ。我が棲家に捨て置きました。」
そう、このレイナさん小学6年生。
「玲奈ちゃん、プリチュア、パリピー見終わったら、任侠映画見ちゃあだめ?」
姉キが可愛く、レイナさんに聞いた。
「ダーク.メア.ナイトストーム!!!」
漆黒の闇へと墜ちるがよい!!
この厨ニな小学生と超合法ロリな姉キ、そして俺でチケットは結果的に辻褄が合ってる事に。
終わり