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真緒パーティー VS 厄災龍(前編)

今回から、厄災龍との戦いが始まります!!

厄災龍……その気になる実力は!?

 「戦闘態勢!!!」


 「分がっだだぁ!!」


 「くそっ!! こうなったら戦う他無いか!!」


 「ここは私達に任せて、ショウさん達は何処か安全な場所に避難して下さい!!」


 「あ、あぁ……分かった」


 突如、目の前に現れたドラゴンに対して、真緒達は即座に戦闘態勢を整える。切り替えの速さに付いて行けないショウ達は、リーマの言葉に従い安全な場所へと避難する。


 「さて……これからどうする?」


 「まずは私の“鑑定”を使って、出来る限りの情報を引き出します!! スキル“鑑定”!!」


 ショウ達の安全を見届けた真緒達は、ここからどう戦うべきか、思案を巡らせる。すると真緒が、少しでも多くの情報を手に入れる事で戦況を有利に進める為、ドラゴンに対して“鑑定”を発動させた。




 ミルドラ Lv86

種族 ドラゴン

年齢 1200

性別 雄

職業 厄災龍


HP 18000/18000

MP 6000/6000


STR 1400

DEX 800

VIT 250

AGI 650

INT 500

MND 150

LUK 300


スキル

疫病ブレス 奇声 執着する舌


魔法

無し


称号

厄災の主 異端者 道化師の親友




 「(こ、これって……)」


 色々と気になる箇所はあるが、真っ先に思ったのは……。


 「(“道化師の親友”……もしかして、この“ミルドラ”と呼ばれるドラゴンは、生前師匠と親しい関係だった?)」


 道化師という単語を見れば十中八九、エジタスの事を思い浮かべる。勿論、真緒も同じ事を思い浮かべた。


 「それで、どうだったんだ!!?」


 「えっ、あ、えっとその……“鑑定”して見た所、攻撃重視に偏ったステータスになっていました。STRが1400あるのに対して、VITは250しかありません」


 「成る程……それなら、四人で一気に畳み掛けるのが最適かもしれないな」


 「でも、口がらはあの疫病が漏れ出でいるだぁ。迂闊に近づげないだよぉ?」


 「大丈夫ですよハナコさん。私の炎属性の魔法があれば、近づいても問題ありません」


 「それじゃあ作戦通り、一気に畳み掛けるぞ!!」


 「「「おぉ!!!」」」


 フォルスの掛け声と共に、真緒達は厄災龍である“ミルドラ”目掛けて一斉に攻撃をし始める。真緒は剣、ハナコは拳を使って接近戦を仕掛け、魔法を扱うリーマと弓を扱うフォルスは、後方で支援に回る。


 「キュアアアア!!!」


 するとミルドラは、近付いて来る真緒とハナコ目掛けて大きく口を開き、疫病を含んだ深い霧状のブレスを吐き出した。


 「リーマ!!!」


 「分かっています!! “スネークフレイム”!!」


 迫り来るブレスに、真緒はリーマに声を掛ける。するとリーマは、真緒が声を掛けるより前に魔導書を開き、魔法を唱えていた。リーマの魔導書から、炎で形成された蛇が生み出され、ミルドラが吐き出したブレス目掛けて放たれる。


 「ギシュ……ギシュアアアアア!!!」


 リーマの放った魔法がミルドラのブレスを掻き消した。吐き出したブレスが掻き消されたのを目にしたミルドラは、吐き出すのを止め、代わりに自身の舌をリーマ目掛けて目にも止まらぬ速さで伸ばして来た。


 「リーマ!!!」


 「リーマぢゃん、避げるだぁ!!」


 「えっ、何!?」


 ミルドラの舌は、まるで弾丸の様な速さで近付いて来る真緒とハナコの真横を通り過ぎ、リーマに直撃しようとしていた。


 「くそっ!! リーマ、すまない!!」


 「うぐっ!!?」


 迫り来る舌に対して、フォルスは止むを得ずリーマの横腹を蹴り飛ばした。この咄嗟の機転によって、蹴り飛ばされたリーマは舌の軌道から外れ、舌はそのままリーマとフォルスの真横を通り過ぎる。


 「すまなかった。咄嗟とは言え、いきなり横腹を蹴り飛ばして……」


 「い、いえ気にしないで下さい。お陰で助かり……フォ、フォルスさん!!?」


 「!!?」


 その時、リーマの目に飛び込んで来たのは、フォルスの背後から迫り来るミルドラの舌だった。リーマとフォルスの真横を通り過ぎた舌はその後、大きく旋回してフォルスの背後へと回って来ていた。


 「うおっ!!?」


 リーマの逸早い呼び掛けのお陰で、フォルスはギリギリの所で回避する事が出来た。


 「あ、危なかった……ありがとうリーマ」


 「礼なら要りません。それよりも、また来ますよ!!」


 「何!!?」


 リーマの言う通り、回避した筈の舌は放物線を描く様に上へと移動し、リーマとフォルスの真上に到達した途端、勢い良く降って来た。


 「避けろ!!」


 降って来る舌に、リーマとフォルスは素早く避ける。舌は勢いに任せて、地面に激突した。柔らかい舌の筈だが、地面に突き刺さっていた。


 「何て執着心の強い舌なんだ……」


 何とか、舌の追跡から逃れる事が出来たリーマとフォルス。一方、ミルドラ目掛けて走り出していた真緒とハナコは、目前まで迫っていた。


 「強烈な一撃を与えよう!!」


 「分がっだだぁ!!」


 そう言うと真緒は、持っていた純白の剣を強く握り締め、ハナコは脇を閉じて両腕を引いた。


 「スキル“ロストブレイク”!!」


 「スキル“インパクト・ベア”!!」


 「!!!」


 真緒とハナコの二人から放たれる強烈な一撃。その瞬間、身の危険を感じたミルドラは出していた舌を凄まじい速さで引っ込めた。


 「まさか!!? ハナちゃん、今すぐ後ろに飛んで!!」


 「えっ!!?」


 嫌な予感を覚える真緒。そしてそれは数秒後、現実となった。凄まじい速さで舌を引っ込めたミルドラは次の瞬間、真緒とハナコ目掛けて疫病を含んだ深い霧状のブレスを吐き出した。


 「「!!!」」


 真緒の警告によって、スキル発動を途中で止め、慌てて足下の地面を蹴り、後ろへ飛んだ事で何とか当たらずに済んだ。


 「マオ、ハナコ!!!」


 「マオさん、ハナコさん!! 大丈夫ですか!!?」


 「フォルスさん、リーマ……私達なら大丈夫だよ」


 咄嗟に避けた真緒とハナコの下に、リーマとフォルスが安否を確認しに駆け寄って来る。


 「良かった……マオさん、あれを見て下さい」


 「あれって……」


 リーマが指差したのは、先程ミルドラの舌が突き刺さった地面の後。中が黒く変色し始めていた。


 「どうやら、疫病を含んでいるのはブレスだけじゃ無さそうだ」


 「まさかあの舌も!?」


 「舌は俺が惹き付ける。ブレスに関しては今の所、リーマの炎属性しか対処する方法が無い……頼んだぞ?」


 「任せて下さい!!」


 「マオ、ハナコ、次は確りと攻撃を当ててくれ」


 「分かりました。頑張ります!!」


 「オラも頑張るだぁ!!」


 「キシャラブラァアアアアア!!!」


 するとその時、ミルドラが真緒達目掛けて、疫病を含んだ深い霧状のブレスを吐き出した。


 「マオさん、ハナコさん!! 私を信じて、恐れず突き進んで下さい!!」


 「分かった!! 行こうハナちゃん!!」


 リーマの言葉を信じて、真緒とハナコの二人は、疫病を含んだ深い霧状のブレス目掛けて走り出す。


 「“スネークフレイム”!!」


 リーマの魔導書から、炎で形成された蛇が生み出され、ミルドラが吐き出したブレス目掛けて放った。


 「よし!! 霧が晴れ……!!?」


 リーマの魔法によって、再びミルドラのブレスを掻き消した。しかし、霧が掻き消えたその瞬間、霧の中から突然舌が飛び出して来た。


 「し、しまっ……!!!」


 死角からの攻撃に、反応が遅れてしまった真緒。避ける事が出来ず、ミルドラの舌が触れようとしたその時、舌に矢が突き刺さった。


 「ギギュアアアアア!!?」


 「こ、この矢は!?」


 「言っただろう? 舌は俺が惹き付けるって」


 「フォルスさん!!」


 ミルドラの舌が、真緒に触れようとした瞬間、フォルスは風属性魔法である“ブースト”を唱える事で矢を加速させ、真緒を見事に守ったのだった。


 「さぁ、行け!! あいつに強烈な一撃を叩き込め!!」


 「はい!!」


 「行ぐだよぉ!! マオぢゃん!!」


 フォルスの矢が舌に突き刺さり、分かりやすく痛がるミルドラ。この絶好の機会を逃すまいと、真緒とハナコはスキルを発動させた。


 「今度こそ!! スキル“ロストブレイク”!!」


 「叩き込むだぁ!! スキル“インパクト・ベア”!!」


 二人のスキルが、痛がりを見せるミルドラ目掛けて放たれる。迫り来る二人の様子に、ミルドラは端から見ても分かりやすい笑みを浮かべる。


 「……ギシュシュシュ」


 「「!!?」」


 真緒とハナコの二人が、渾身の一撃を叩き込もうとした瞬間、突然横腹に衝撃と痛みを感じた。気が付いた時には二人供、壁まで吹き飛ばされていた。


 「な、何が起こったの?」


 「わ、分がらないだぁ……急に横腹に衝撃が……」


 「ギシュシュシュ」


 「「!!!」」


 その時二人が目にしたのは、ミルドラの細長い両手がこちらに迫って来ている光景だった。


 「マオさん!! ハナコさん!!」


 「くそっ!! あいつあんな細長い手足の癖に、動きは俊敏なのかよ!!」


 端から見ていたフォルスとリーマは目撃していた。真緒とハナコのスキルが当たる直前、痛がっていた筈のミルドラが細長い手足を使い、勢い良く薙ぎ払っていた。


 「うぐっ!!」


 「あがぁ!!」


 リーマとフォルスが狼狽えている間に、ミルドラは両手を使って真緒とハナコを握り締める。


 「不味いですよ!! このままじゃ、マオさんとハナコさんが!!」


 「くそっ!! 離しやがれ!! “三連弓”!!」


 「“ウォーターキャノン”!!」


 捕らわれた真緒とハナコを救い出す為、リーマとフォルスはミルドラ目掛けて巨大な水の塊と三連続の矢を放った。


 「ギギュアアアアア!!!」


 しかしミルドラは、細長い手足を利用して、自身の体を自由自在に動かす。それにより、リーマとフォルスが放った魔法と矢は外れてしまった。


 「このままじゃ、マオとハナコは握り潰されてしまう!!!」


 「そんな!!? いったいどうすれば!!?」


 「ぐぐっ……苦じい……」


 「うぅ……も、もう駄目……」


 『…………行け……』


 「…………えっ?」


 リーマとフォルスが不安と心配を寄せ、真緒とハナコが握り締められて苦しんでいる中、誰かの声が聞こえた。


 「ね、ねぇ……ハナ……ちゃん、今の声って……」


 「うぐっ……痛いだぁ……」


 「(ハナちゃんには聞こえて無い? じゃあ、いったい誰が……)」


 『出て行け……!!!』


 「うがぁ!!?」


 また誰かの声が聞こえる。しかも今度は、ハッキリと明確に聞こえた。声と一緒にミルドラの握り締める強さも高まった。


 「(ま、まさか……この声は……ミルドラの……!?)」


 『出て行け!!!』


 「(これは……声というよりも想い……ミルドラの抱く想いが、直接触れ合う事で私だけに伝わって来ている!?)」


 『出て行け!!! ここは……ここは僕と……“エジタス”の大切な家だ!!』


 「!!!」


 その瞬間、真緒の脳裏に見覚えの無い情景が写し出される。

圧倒的!!

これまで多くの修羅場を潜り抜けて来た真緒達を、まるで赤子の手を捻る様に嘲笑うミルドラ!!

次回 そんなミルドラとエジタスの出会い、そしてこの一方的な戦いに決着が!?

次回もお楽しみに!!

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