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異世界に行っても存在する、成りたい自分と成れる自分の壁。  作者: 棚橋 将紀
第2章 目覚めと困惑
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目覚めと困惑 1

ここは何処なんだ。

なんで気温がこんなにも違うんだ?

拉致でもされたのか?

身体が元気なのはなぜなんだ?


頭の中には沢山の『?』が並んでいた。


しばらくそのまま考え込んでいると、近くで話し声が聞こえるのがわかった。

俺はゆっくり身体を起こし、周りを見渡し、声のする方へ向かう。


どうやら俺が目を覚ました場所は、木製の(へい)と、何かの建物の外壁の間だった事がわかった。

なんでこんな隙間に捨てられていたのか。


建物の横からそーっと顔を出し、声のする方を見てみると、そこには女性2人がなにかを話している姿があった。

衣服はとても高級品とは思えない、むしろボロボロとも言える布の服。

楽しそうにお喋りをしているが、貧困街にいることだけはよくわかった。


言葉は何語なのかさっぱりわからない。

英語でも、韓国語でも、中国語でも、フランス語でもない。

全く聞いたこともない発音。


国外だ。

ここは日本じゃない。


しばらく2人を見ていたが、こちらに気づく様子はない。

ポカポカ陽気な住宅地で、外で井戸端会議。

比較的平和な場所なんだろう。


2人がいなくなるのを待ち、俺はこの場所を見て回る事にした。


俺が隠れていた建物の表側に抜き足差し足移動してみる。

入口の外側天井近くには、看板の様な物がぶら下がっている。

何かが書いてあるが、全くわからない。

お店か何かだろうか。


入口は全開になっていて、中に入れる様になっている。

そーっと中を覗き込んでみるとーー


「&%&$@%&%!!」


建物内の奥にあるカウンターから何かを言われた。

俺は怖くなり、再びこの建物の裏手に急いで逃げ込む。


怒られたのか?

でも、笑顔に見えたけど……

それよりもあの中はヤバイ。


数秒しか中を覗けなかったが、建物の中には、剣や槍などが多く並べられていた。


やばいやばいやばいやばい。

早くここから逃げよう!!

そんな事ばかりが頭を支配する。


気持ちを落ち着かせ、俺は、木製の塀伝いに逃げる事にした。


物音を立てない様に建物の横に行き、周りを見渡すと、ここは集落だという事がわかった。

建物の殆どが木製の小屋の様な作り。

所々に看板の様な物がある。


人は疎らで、そのほとんどが女性の様だ。


ん?


いや、待て。

ゴリマッチョなおじいちゃんがいる。

なんだあれ。

めっちゃ鍛えてんじゃん。

しかもなんで上半身裸なんだ。

ランニングしてるアメリカ人かよ。


あんなのに武器を振り回されたらたまったもんじゃないので、俺は急いでここを出る事にした。





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