2節 誘惑な精神統一
私はしばらくそのままの姿勢でいると、クローバーさんの声と目の前に姿が見れる。それに黄緑色の上下下着姿だ。しかし私の目は明らかにつぶっている。
「ねぇ、海塚君。私と楽しいことしないかしら?ほら、今は目をつぶってるから誰にもいない空間になってるわよ」
私の心臓の鼓動が早くなる。私は無言のまま、そのままの姿勢で待つ。
「もう、私を困らせるつもりかしら?ほら、胸触ってもいいわよ?」
我慢の限界だった。私は恐る恐る彼女の黄緑色のブラから覗かせている柔らかそうな胸に手を差し伸べていく。しかし手を伸ばした瞬間に頭に強い衝撃を受けた。
「痛っ」と言って目が覚めてしまった。
私の目の前に私の肩幅ほどの銀のザルが転がっていた。横を見ると二人は何の動きも変わらない姿勢で目をつぶって正座をしていた。
目をつぶっているクローバーさんがかわいらしく胸に目が入ってしまった。
ダメだ。精神を整えなくては。これはそういう仕掛けなんだ。またアレを喰らいたくなければ……。
「あん……そんなに……」
クローバーさんからそんな言葉が出てくる。私は目をつぶった。そして大きな衝撃音が聞こえる。
心の中で『何も聞いてませんから』という言葉を目をつぶって唱える。
「おかえりなさいませ、海塚ちゃん。お姉ちゃんともっともっと楽しいことしましょう?ほら、もっと触って……ね?」
『あれは偽物だ。あれは実は男なんだ。絶対にそうだ』と訳の分からない言葉を唱えながら気を取り直す。
「あっ、メアちゃん。私の下着脱ぐのまたやってくれないかしら?」
「はいです」
彼女は私の目の前でメアちゃんに黄緑色の下着を外させようとしている。
「はぁ……はぁ……無理だよ、これ」
私は我慢の限界で目を開けてしまった。
「クロロクロロ。終わりにしよっか」
「ぶはっ!!」
私はいつの間にか目の前にいたちゃんと服を着ているクローバーさんを見て豪快に鼻血を出してしまった。
「海塚君!?大丈夫!?ねぇ、ボス。終わりよ。クローバーエンド!!」
私は鼻血を出しながら気を失ってその場で寝転がっていた。そう、私の精神はいい意味でやられたのだ。




