1節 血だらけの訪問者
あれからしばらくしてジョルダーさんはこう言い出した。
「二人ともよくなったし、そろそろ俺らは別行動するか、セロリア。まだ他の奴らには詳しい話してないしな」
「そうね。私たちはこれで」
彼女たちは玄関の方へ向かおうとする。私とメアちゃんが立ち上がろうとしたら「体に触れると辛いだろうから」とその行為を阻止する。
「あっ、そうそう俺らの連絡先は二人のスマホに登録しといたから何かあれば連絡くれ。じゃーな」
そして彼らの廊下を歩く音と玄関の扉を閉じる音がする。
その直後にメールが受信された。宛先はジョルダーさんだった。
内容は一文。
『彼女に何かするなよ』と。
私はその一文にこう返答する。
『あんたに言われたくないわ!!』と。
それを送った数分後だった。玄関の扉を揺さぶる音が聞こえる。
「誰だろ?」
「メアちゃんはここにいてね」
ったく、ジョルダーさんは戻ってくるなんて。私の返答が嫌だったのかな?と思いつつ、扉を開けて外を見る。
そこには血だらけの一人の女性がいた。手には二つの剣を持っていた。
「すごい傷……」
後ろに何かいる気配がした。そこには廊下に立って口に手を添えて目を丸くするメアちゃんだった。
「急いで手当しないと……」
私はその女性を布団の上に連れていくことにした。これから、彼女と共にとんでもない事件に巻き込まれるとはこの時はまだ思ってなかった。




