2節 火と氷と止と無
トランプが私のところに十三枚来ていた。先の順番にいる二人は一枚ずつ多く持っていた。
「さて、どうしようか。俺的には止まって欲しいな。止動付権」
彼はいきなりその場に立つ。他の二人に反応はない。
「おい、何してんだよ?」
「そうだった。こいつには効かねぇんだった。なぁ、お前も止まってる内にトランプ見ようぜ?」
「断る。そしてさせない。無封状態」
他の二人は何も無かったかのようにカードを見ているようだ。
眼鏡の野郎は私を睨むなり、トランプを出す。一番低いハートの三を出してきた。続いて横の男性はダイヤの四を出してくる。
「氷見してもいいからね、海塚君」
「それを言うなら火見でしょ?」
図書館で出会った男女が私を責める。棄権なのになにか遠回しに言ってるようだ。
「ちぇっ。めんどちーな、止動付権」
また止めやがった。
「お前、止めるなよ」
「は?お前、カード見られてるんだよ。後ろ向け、バカ」
私は後ろを向くと氷の壁に火が後から当たっているようだ。その火が当たるところに私の顔が反射して見える。
「なぜ教える?」
「それよりもお前にとってこいつらは何だ?相当憎んでそうだが、まさかお前が手にした本を持った時、こいつらの本物を見てしまったとかか?」
「あぁ、まさしくそうだ」
「くそっ。これだから年上はあまり好きじゃねえ。こいつらから潰すか。まぁ、お前は……いてぇ……」
「さっきのバトルでやられたのか?」
「はぁ?殺すぞ、てめー。お前の付けられた傷のせいで攻撃された時に広がったんだよ」
「だから病院へ救急車を呼んだのに」
「お前が呼んだのか。ふーん、そこの本の野郎じゃねえんだ」
「お前、本のこと何か知ってるのか?」
他の二人が動き出した。どうやら、眼鏡野郎が私への回答をすることなく解除したようだ。
「ひとまず無攻化、無壁、無眼」
「ちっ。バレたか」と男性。
「皆さん、もう少し楽しみましょう?」
私はハートの八のカードを一枚そこに置いてその上にクローバーの五を置いた。次は女の番である。さぁ、どう来るか。




