青春! 爽快!
1
「……ありません。」
頭を下げる。
「ありがとうございました。」
二人ともこう言い、ため息をつく。
「もう、薫は強いよ。一瞬でこっちの王詰ますし」
「まぁな。圭太も前より強くなったと思うよ」
「本当? 嬉しい」
「また、薫が勝ったのか」
と、部長の歩先輩。歩先輩は、アマ三段とかなり強い。薫でも、勝てない。
「はい、でも圭太も上手くなってきたと思います」
「そうか、来年は団体戦で決勝まで行きたいな」
豪快に笑う部長。将棋部は、七人。三年生は、一人。二年生は、三人。1年生は、三人。女子は、一年と二年に一人ずつ。
「あれ? 飛鳥は?」
と、圭太。目線を左から右へ動かしいるか確認しながら言った。
「いないな、どうしたんかな」
「また、来てないのか。圭太と薫、ちゃんと来るように言っといて」
「わかりました。」
僕と薫は、顔を合わせてため息をつく。
「お待たせ!」
「遅い!」
飛鳥が、「お待たせ!」と言うと僕が「遅い!」と言うのが定番化している。
「前から思ってたけど夫婦漫才みたいだね。」
「それはないです」
否定する僕。「私も、嫌」と言わんばかりに頬を膨らませて睨んでくる飛鳥。
「飛鳥、もうちょい早く来てね」
と、薫。
「うん!」飛鳥は、薫と話す時は少し声のトーンが高くなり、笑顔になる。
「その二人が夫婦みたいだよ」と言うと「別にいいし」と飛鳥は応える。
「三人とも、仲良いよな」
笑いながら言ったのは、龍先輩。龍先輩は、イケメンでモテる。
「まぁ、幼稚園からの付き合いですかね」
「いいな、そんな友達いて」
「先輩、幼馴染の彼女いらっしゃるでしょ?」
「いるけど、あれは『女子』って感じじゃないよ」
笑いながら言う先輩。この部活は笑顔が多い。
「また、悪口言ってる。光に言うよ?」
「言わないでよ、京香。」
「なら、言わないの」
「……はい。」




