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お待たせしました…… 亜竜退治、無双します!

はい、ようやく亜竜の群れとの戦いですね。


抜き足差し足、忍び足……

亜竜の巣が見えてくる。

おー、壮観だね、こりゃ。

ボスのひときわデカイ雄ワイバーンを中心に、雌竜の群れがボスを取り巻き、ハーレムを作っている。

その外側には、雌とボスを守るように雄ワイバーンが配置されている。

うむ、狼もそうだが、亜竜のワイバーンも集団生活する獣だから、必然的に群れが生き残りやすい形になるのか……

自然って偉大だね。などと感心しているのは俺一人くらいのもの。

ナタリーも、ジャック含む狼達も、自分たちより数倍の体長がある(通常のワイバーンで3m前後。ボスに至っては5m近くある。こいつが魔獣と呼ばれないのが不思議なくらいだ)

ワイバーンの群れに怖気づいている。

俺は、ナタリーとジャックの頭をナデナデしてやる事にする。

こうするとペットも子供も緊張がほぐれるもんだからな。


「あう、なにするだ。でも、おっかなくなくなっただよ、ラスさん。ありがとな」


ジャックも、固くなっていた筋肉がほぐれたようだ。

ワフっ!

と一言啼いて感謝の意を現してくる。

ジャックが戦闘状態になったのを感じたんだろうか、狼達も緊張がほぐれていく。

さて……と。

ここからは俺達の舞台だね。


「ジャック、俺が突っ込んで切りまくってやるから、お前たちは逃げ出すやつを片付けろよ。安心しな、奴らの牙はお前たちには通用しないから」


と、もう一言……


「ナタリー、ジャックの傍から離れるなよ。奴らの牙や爪は通用しないようになってるが、下手すると、お前が嘴で攫われる恐れはあるからな」


「わかっただ。やっつけてくんろ、あいつら全部!」


「まかしとけ!」


一言叫ぶと、巣へ向かって突進していく。

亜竜ワイバーン達は、最初は驚いたようだが、小さな人間一人が走り寄って来るだけだと見ると、護衛の数匹が面倒臭そうに俺に向かってくる。

ふっふっふ……数匹なんて問題にせんよ!

俺は魔力刀(胴田貫バージョン)を造り出すと、もう片手に魔力槍を持つ。

一番早く俺に当たった一匹は、俺とすれ違う瞬間に真っ二つ!

次のやつは槍の長さを素早く伸ばして目に突き入れる!

一瞬で2匹を屠ると、他の奴が慎重になる……

しかし、俺の足は止まらない。

刀で首を切り落とす、槍で顎から頭へ貫き通す!

お次は槍を消して、大型手裏剣を作り出し、見えぬ手裏剣で首筋を切り裂く!

刀が血で見えるようになったと判断して、刀を消す。

さて、次からは魔法・魔術だ。

火の魔術で開けた嘴の中に炎の塊を突っ込んで消し炭に、猛毒の水を口の中に流しこんで即死させ、風の竜巻でズタズタに、大岩を降らせて潰す。

風の竜巻魔法を使った時に、静電気で雷が起こるのを確認した俺は、大竜巻を作り出して、当たるを幸いと落雷をワイバーン達に食らわせてやる。

30分もすると、ワイバーンの群れは、ボス一匹を残して、あらかた倒していた。

逃げようとした奴も数匹いたようだが、ジャックと仲間たちが逃さぬように囲い込み、ジャックの牙と爪で致命傷を与えているようで……

つまり、残るは、こいつ!

ボス一匹だけだな。

さすがにボスのワイバーン、取り巻きが全滅しても慌てていない。

しかし、さすがに雌が全て倒されたのは怒り心頭らしく、全力の咆哮を俺に向けて放ってくる!

うむ、さすがにワイバーンのボス、魔獣化しているようで、咆哮に魔力が込められていた。

通常なら、ここで固まってしまい、手も足も出ないまま食われるか爪で引き裂かれるのだろうが……

ところがどっこい!

俺に貧弱な魔術や魔法は通じんよ!

俺は、魔力刀(斬馬刀バージョン)を造り出す。

刃渡り4m以上の、見えぬ刀。

そいつを両手でもち、ボスへ向けて走りだす!

本能で、ヤバイ?!

と感じたのか、ボスワイバーンは飛び立とうとする。

しかし、俺のほうが一瞬早く、斬馬刀を振りおろし、片腕と片翼を切り落とす。

空中戦が不可能になったボスは、かなりの魔力を込めた咆哮を俺に向けて放ってくる。

くーっ!さすがに死にものぐるいの咆哮だ、相当な圧力すら感じる。

俺でなきゃ、普通に心臓麻痺してるレベルだよ、これ。

しかしな、俺に目をつけられたのがお前の不運だ。

迷わず地獄へ行けーい!

俺は、斬馬刀を振りかぶり、ジャンプする。

墜ちる勢いもつけて、ボスワイバーンを左右に真っ二つにする!

気がついたら、ジャックたちの方も終了していたらしい。

ワイバーンの群れは、全て退治されていた。

さて、終了時のお決まり事。鑑定魔法だ。


人族ダークエルフのクオーター ラスコーニコフ 2歳

異名:人の形をとりし死神

レベル115 修行僧 冒険者

体力   10597(10145)

魔力   11499(10699)

素早さ  2288

器用さ  1873

賢さ   2958

魔法・魔術:

適合率(高)

無属性(99%)、闇属性魔法(99%)

地属性(78%)、水属性(78%)、火属性(78%)、風属性(78%)

聖属性(72%)、光属性(72%)

適合率(中)

適合率(低)

武器・防具:

適合率(高)

鋼鉄のナイフ(特殊能力:なし)攻撃+2

適合率(無)

なし

ギフト:

恐れを克服する、己を超える、仲間を呼ぶ



魔獣族(魔狼からの進化) ジャック 3歳

異名:人を超える存在のペット

レベル57

体力   257(145)

魔力   198(79)

素早さ  93

器用さ  60

賢さ   85

魔法・魔術:

適合率(高)

地属性(65%)、風属性(65%)

適合率(中)

適合率(低)

武器・防具:

適合率(高)

適合率(無)

なし

ギフト:


俺は理解できるレベルの伸びだが、ジャックが凄いな。

それだけ活躍したってことか……

もう、魔獣の上位レベルになってるな、これ。

俺達は、とりあえずワイバーンの死骸を放っておいて村へ戻る。

報告と、確認や死骸を引き取るために馬車や荷車を持ってこなきゃいけないからだ。

ま、とりあえずは終わった。


「ナタリー、ジャック。村へ戻るぞ。依頼は終了だ」


急激なレベルアップの兆候で、眠いんだよ……

ジャックも眠そうだな。


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