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クエスト -「俺の勝ちはそれじゃない」-

 「ほへ~凄いですね!さすが師匠!あれ読んでたんですか!?あれですかね、良くテレビとかである未来予測って奴ですかね!?」


 元気よくミストがそんな発言をする。それはちょうど炎皇がバインドを避け、ユーシスを召喚したところだった。


 「…違う、そんなすごいモノじゃない。…炎皇がやっているのは、相手の手札、フィールド、墓地、そして自身の手札、フィールド、墓地から。そのターン、その場の最善手をみつける力…そうデュエリストの誰もが持っているデュエルタクティクスの力」

 「デュエルタクティクス?」

 「…プレイング能力と言ったみたいなもの、だから相手の情報を全て調べ上げ、数分先の未来まで予測して指令するいわゆるネットゲームの未来予測とは別の能力…だから」


 そう言った時、炎皇は不意に転移し向かってきた猿王に吹き飛ばされた。


 「…ああやって予測を外し、やられることもある。でもどんなに予測を外し、ダメージを受けても再び立ち上がり持ち直す…その粘り強さとデュエルタクティクスこそが炎皇の強さの秘訣」


 そう、どんなに展開したってやられることもある。それがデュエルタクティクスと言うものだ。だからこそどうなるかワクワクし、一瞬の駆け引きが面白くなる。そしてどんなにやられたとしてもリカバリーできるのもまたデュエル。激○葬にモンスター全て破壊されたって手札一枚で再び、フィールドにモンスターをそろえてみせる。…その粘り強さこそが炎皇の持ち味であり、強さなのだ。


 「…ま、だから相手が強い時には強くなるけど、弱い時は予想を外して弱体化するって弱点があるんだけどね。この強敵相手、一体どう戦うんだろう」


 その言葉を言った時、炎皇は光の鎖で猿王を縛っていた。これからどうなるのか私はワクワクしながら戦いを見続けた…。


☆☆☆


 ジャッジメントロウで猿王を縛りつけた俺に向かってルーレは走り出した。そして自身のレイピアを取り出す。現在の俺の手札はゼロ、そして今だデパフ魔法によって動きを封じられている…そう考え、決着をつけるために動き出したのだ。


 現在、ユーシスはドラードと戦っている。この状況は実質ルーレと俺の一対一。もはや勝ち目のない状態だった。


 「残念だがこれで終わりのようだな!!」


 そう叫んだルーレの攻撃が俺の胸へと向かってくる時が止まったかのように思える時間の中俺も呟いた。


 「そうだなこれで終わりだ!!」


 俺はルーレと同じように剣を突き出す。既に効果時間は終わっていた、動かないように見せかけていたのだ。お互いの剣が阻む者なくお互いの胸へと向かっていく。


 そしてお互いを貫抜く寸前。俺は叫んだ。


 「この瞬間を待っていたぜ!!トラップカードオープン!光機雷!!」


 お互いを突き刺すのと同時に何かが爆発する音がした。それはビルの土台を破壊し、公園にいるすべてに降り注ぐように巨大なビルが倒れる。

 そう、最初猿王の攻撃によって減らされたように見せかけセットしたカードが発動したのだ。


 「何!?」


 ビルの状態に気づいたルーレは驚き、その場から逃げ出そうとする。しかしそれはできなかった。突き刺したレイピアを握る手を俺に抑えられていたからだ。


 「貴様…まさかこれを狙ってバカな!!自らが負けてでも布石を打ったというのか!!」

 「俺の勝ちはそれじゃない。そもそもクエスト自体がイレギュラーだったんだ。俺の今の目的はただ一つ、弟子のためにこのクエストをクリアすることだ。お前に俺が倒されることは関係ないんだ。ただクエスト自体がクリアできればいい…それが俺の勝ちだ!…だから!!」


 俺はルーレの手を握る力を強くする。見渡せば動きの遅いドラードは倒壊範囲から逃げられず、鎖で縛られたままの猿王もまたそうだった。


 「お前にはここで俺と散ってもらうぜ!!」

 「私がこんな無様な方法で!!貴様~!!」


 そのルーレの叫びと共にビルは倒れ、そこにいた全ての物を打ち消した…。


☆☆☆


 薄暗い室内を傷だらけの老人が歩いていた。その目に宿るのは憎悪。侮っていた相手に倒された怒りがその老人を包んでいた。


 「よう、おっさんどこ行ってたんだ?」


 そんな老人に一人の男が声を掛ける。彼は組織で豪炎と言われる男…タルタスだった。


 「ふん、お前には関係ない!!」


 老人は彼を無視して歩き始める、だがその歩みは止まった。自身の胸の辺りに鋭く熱い痛みが現れたからだ。


 「そりゃないんじゃないの?人の獲物に手を出しておいて」

 「き、貴様…」


 老人…ルーレの胸を貫きタルタスの腕、ルーレは口から血を吐き地面に倒れる。


 「こ、このようなことをして組織に…」

 「組織何て関係ねーよ。俺は俺が満足したいように動くだけだ!」


 瀕死のルーレに止めを刺し、タルタスは立ち上がる。


 「そうさ、誰にも邪魔させね~折角面白くなってきたんだからな~!!そうだろう炎皇!!」


 その高笑いはいつまでも続いていた…。


☆☆☆


 -摩天楼の決戦- クエストクリア

  Reward 「ミラーミラー」

  Next Quest 「邪悪なる意思」

  Next Stage 「アルル大聖堂」

  Next Stroy

  「謎のローブ男、七破天ルーレを退けたあなた。図書館では重要な資料は見つからず途方に暮れる。最後の望みをかけ古代より続いている大聖堂に望みを託したあなたは大聖堂に向かうこととなる。祭りの中、起こる惨劇と日食が呼び出す邪悪なる意思が目を覚ます… 」


 「はあ、やられた状態で倒したらどうなるか疑問だったが消える前にクエストクリアすればギリギリセーフなのね」


 俺は復活エリアに大の字に倒れながら、ムービーを見た後、表示されたクエストクリアの報告を見てそう呟く。


 そして表示を変え、自身のデッキを確認した。その枚数は39枚…光機雷が失われていた。


 「負けちまったな…」


 蒼く広がる大空を見ながら俺はそう呟いた。この日のクエストはここで終わり、それぞれは帰路についたのだった。


補足

・無茶振りについて

無茶振りの原因は炎皇にもあります。実はミライこと未来は炎皇の歳の離れた従妹です。単純に言えば憧れの従兄のいいところを見たいといった立場から起こるものです。例を挙げると従弟「兄ちゃんってあれができるってほんと!?」従兄「あ、ああできるぞもちろん当たり前じゃないか!!」従弟「じゃあやってやって!!」従兄「え!ああ(やるしかない…!!)」っと言った感じの内容を長きに渡りやり続け、炎皇もなんとか無茶振りを成功させてしまうし、楽しんでしまうのでそのまま無茶振りがズルズルと続いてしまいました。

またそのような関係を続けた結果、闇妃の中の認識は後述の占い特性も相成って


 炎皇 >>>>>知り合い >>>>その他


という認識になっており、炎皇が誰かに負けるなどとは微塵も思っていません。相打ちについても初めからこれを狙ってたんだ、私の思いつかないことを実践するそこにしびれry状況です。


・未来予測について

闇妃の未来予測は自身と自身が深くかかわった人物の未来は不安定になり、見ることができないという弱点があります。なので前述の通りいとこの関係である炎皇本人の未来は直接みることはできません。ただし、炎皇の周囲の人間を介して炎皇の未来の可能性を調べることはできます。具体的に言うと今回の件で炎皇がどう行動し、どう敵と戦い、負けるか勝つかわからなくても。ミストの未来を見ることで彼女が炎皇の元にやってきて弟子入りをし、自身の元にやってきてクエストに挑むことになるといった可能性を知ることはできます。このようにして自身と自身と関係が深い炎皇などの未来は周りにある未来を集めていくことで予測するのです。ただこれはあくまで確定した未来ではない、未来不確定者の行動によって未来は変わってしまうのであくまで勝つんだろうな~ぐらいの認識です。

ちなみに未来の予測の不安定さは深く付き合うほど、闇妃が関与しようとするほど見えなくなります。完全に見えないのは自身を除けば炎皇だけです

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過去作紹介

結城中学ロボ部!!
学園×スポーツ×ロボット×VRMMO! 仮想現実の世界で巻き起こる少年達の熱き戦い!

おすすめ短編集
『ハーレムなんて絶対いやだ!』や『プロ・ゲーマー ノリ』などがあります
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