クエスト -「無駄なんかじゃなかったさ。これで終わりだ!!」-
「はっ!!見せてやるぜ此奴の力を!!我が身を犠牲に発動せよ!!スピリットチャージ!!」
その言葉と共にタルタスの周りを回る一枚のカードがドラスネープに吸収される。それと同時に羽をその背中かから生やしたドラスネープは天井に向けて舞い上がった。
「スピリットチャージ!…守りや攻撃の要である手札をあえて減らすことによって発生する能力か…!!」
「いっくぜー!!」
タルタスは飛び上がったドラスネープに飛び乗りこちらへと向かってくる。
から
俺は手札を確認し、撃つべき手を考える。
<C-光騎士ユーシス…光を継し戦士。その極めた剣技が敵を撃つ。こう騎士的な?(笑)
<I-閃剣リース…閃光を思わせるような鋭い剣、使用者の剣速が上昇する。光の速さを越えてクリアry…>
<A-双刃一閃…剣を持った人型が二人いるときに発動可能。二つの剣撃が敵を切り裂く。いわゆる協力奥義ってやつです>
<M-守護結界…攻撃を一度だけ無効にする結界を張る。使いやすさナンバーワン>
<M-シャイニング・ジャベリン…五本の光の槍を作りだし、敵を撃つ。攻撃は敵を軽く追尾する。魔法っぽい魔法ですよこれは>
「飛び回るなら再び地に落とし這いずりまわさせるまでだ!!我が敵を狙い撃ち貫け!!光槍!!シャイニング・ジャベリン!!」
「無駄だコストをさらに払いもう一度スピリットチャージを発動する!!」
再びタルタスの周りを回るカードの一枚がドラスネープに吸収される。そして硬質化した鱗が光の槍を弾き返した。
「っち!」
「俺の相竜は固いぜえぇぇ~!!」
尻尾をしならせ鞭のように叩きつけてくる攻撃を俺はその場所を飛び退いて回避する。ドラスネープは叩きつけた勢いをそのままに尻尾を無理やり横に動かし追撃を行ってきた。
俺は体を逸らしそれをギリギリで回避しながら尻尾を切りつける。
硬質化した鱗によって碌にダメージを与えられていないことに気付いた俺は一旦奴らから距離を取るべく走り出した。
「おらおら~!!逃げるだけかぁ~!!炎皇!!」
「厄介な能力を使いやがって!!」
狭い室内がドラスネープによって破壊されていく、辺りは粉塵が舞い。崩れた瓦礫によって徐々に逃げ場がなくなってきた。
(一体一じゃ無理だ…このままじゃいつか逃げ場がなくなる…なら数を増やす!!)
「悪いが逃げるだけじゃないさ、来い我が戦友光騎士ユーシス!!そして発動!!閃剣リース!!」
光と共に一人の騎士と一つの剣が現出される。俺は剣をユーシスへと投げた。ユーシスは自身の剣の代わりにその剣を握る。
「受け取れユーシス」
「心得た!!」
剣を受け取ったユーシスは俺と反対側の壁に向かって走り、ドラスネープを中心に円を描くようにお互いに動く。
「かく乱しようってかぁ~?甘いんだよ!!俺は更にコストを払う!!豪炎の意味!思い知りな!!」
三枚目のカードがドラスネープに吸収される。そしてドラスネープが口を開いたかと思うとそこに巨大な炎球が生成されていた。
「おいおい、まさかあれを飛ばす気じゃ…」
「ボルカニックバースト!!」
「うぉおおお!!」
俺に対し放たれ迫りくる炎球から俺は必至の思い出走って逃げる。
(確かスピリットチャージの能力はカードをドローした時に強制的に切れたはずだ。三枚目まで使いそして能力が残っていることから考えて奴の手札は残り一枚…いけるか)
瓦礫によって逃げ場を失い火球に相対した俺は考える…結論はすぐに出た。
(って色々言ってられる状況じゃねーか…覚悟決めていくしかないかね!!)
俺は意を決し火球に突っ込んでいくそして同時にカードの効果を発動させた。
「は!!自暴自棄になったか特攻だなんて…な!!」
火炎の中から影響をまったく受けないように飛び出してきた俺を見てタルタスが驚く、そしてすぐに理由に気付く。
「防御系魔術か!!」
「ご名答!!行くぞユーシス!!」
「応!!」
俺はユーシスと共に合流するように中心に居るドラスネープに向かって走り出す。それを見てタルタスが唇を軽く釣り上げた。
「たった一回防げたところで二度目は防げまい…やれ!!ボルカニックバースト!!」
「それは…どうかな!!」
飛び出した火球に俺たちは立ち向かっていった。
「うぉぉおお!!双刃!…一閃!」
俺とユーシスは互いに交差しながら×の字のように火球を切り裂く、二人が協力したことにより生まれた斬撃は火球を切り裂き、ドラスネープに大きな傷をつけた。
「んなぁあ!!ドラスネープに傷を!!うおっ!!」
「ちっ火球のせいで威力が落ちたか!!止めは刺せなかったが…充分だ!!」
アビリティの勢いを利用し空へと舞いあがった俺はドラスネープが傷を負い、突然動いたことでバランスを崩したタルタスへと向かう。
「まずは一刃!!」
「しまっ!!」
タルタスの腹を大きく切り裂くように突き進み俺はそのままの勢いで落ちていく、俺の後にユーシスも同じように飛び出し切りかかった。
「はあ!!」
「二度目はさせね~ってつってんだろうが!!」
だがその一撃はアイスピックにより受け流され、そしてそのままの勢いを持ったアイスピックはユーシスの首に突き刺さった。
「ぐっ」
「無駄な攻撃だったな!!まずは一匹ぃ~!!」
ユーシスが光の粒子となって消える、俺はそれを見ながら油断しているタルタスに話しかけた。
「無駄なんかじゃなかったさ。これで終わりだ!!」
「何!!」
タルタスが振り返り俺に気付く、俺の手には先ほどまでユーシスが握っていた閃剣リースが握られていた。そう、攻撃が躱されるのも計算の内、攻撃を外したように見せてユーシスは俺に剣を渡していたのだ。剣を使えなくした俺のために…。
「馬鹿な、落ちたはず!!なぜ!?あれは、そうか鱗に剣を!!」
「硬質化のおかげで落ちずに済んださ!!そしてこれが本当の双刃の一閃だ!!」
そう、俺はタルタスを切り裂いた後、硬質化によって丈夫になった鱗に剣を挟み込み、そこで態勢を整え切りかかったのだ。
俺の剣がタルタスを再び切り裂く、ダイレクトアタックを受け崩れ落ちるタルタス。同時にドラスネープも消えていった…。




