レギオン -向カウ-
「フォトンスピード!!」
「光武装!!」
「はああ!!くらえ!!」
俺は光を纏い、光でできた武装を装備したアーサーへと殴りかかっていく。右腕を大きくしならせ顔を狙って拳を突き出すがそれはアーサーの手によって受け止められてしまった。
「甘い!!」
アーサーは腕を後ろに引くように引っ張り同時に膝を付きあげて俺の腹を狙う。俺はフォトンスピードで上がったスピードを活かして咄嗟の判断で相手の膝を足で踏みその勢いを利用して後ろに飛び退く。そして空中でカードの効果を発動させた。
「甘いのはお前だろう!!喰らえ、飛蓮脚!!」
同時に足を蹴り上げアビリティの効果を上げる。空気でできた脚撃がアーサーへと向かうがアーサーは自身の武器である手甲と発動した光武装の効果でそれを受け流した。
「格闘術とはただ、技を使えばいいというものではないと教えたはずだがな」
「うっせぇ!!」
俺は残り三枚となった手札を確認しながらどう攻めるかを考える。アーサーの技術は高く、アビリティを発動していないのに今だ崩すことはできないでいた。
<M-ファイトパワー…光を体に纏い攻撃力を上昇させる。これが…気っというやつか!!
<A-光速拳…光の速さで相手を殴る。発動に合わせて拳を突き出すと速さが上昇。光り輝く俺の拳が~悪党どもを打ち砕く~(以下略)>
<A-闘技壁…腕を交差させて相手の攻撃を防ぐ盾を作り出す。腕の交差がしっかりしているほど防御力上昇。文字似てるけど闘技場じゃないからね?>
(っち、攻撃が見極められている以上パワーじゃ意味がねぇ…出の速い光速拳を不意打ちで決めるしかねえ)
武術家としてのミユの技術はアーサーに教わったものだ。言うならば流派は同じ。ほとんどの攻撃はその癖を完全に理解しているアーサーに見抜かれる。ミユが勝つためにはゲーム内に存在する技を使う必要があった。
(それを理解してるからこそ俺に此奴をぶつけたんだろうな。俺を確実に負けさせるために…まったく舐められたもんだぜ。そして胸糞わりぃ…後で覚えてろよ!!)
「しゃりゃ!!」
まっすぐ殴りかかると見せかけて途中で体を捻り横にそれる。多少引き付けられるかと思ったがアーサーはフェイントに惑わされることなくこちらに殴り掛かってきた。
「ふん!!」
「させるか闘技壁!!」
アーサーの強烈な一撃を障壁を出すことで防ぐ、そしてそれと同時に動き出す。
(チャンスはこの瞬間だ!!誰だって攻撃直後は隙になる!!)
攻撃が終わりバックステップで少し後ろに引いたアーサー目掛け拳を振るう。同時に効果を発動させた。
「ここだ!!光速拳!!」
その攻撃をアーサーは顔を少し逸らすことによって躱した。
「なに!?」
「攻撃前にここだ!!とはタイミングを教えているようなものだ。そういうところが武術家として未熟だというのだ!!」
振り切った拳を手に取りミユを投げ飛ばす。
「うわ!!」
「技とはこう使うものだ。叫ぶならせめて躱されない用にしてからするのだな!!震撃脚!!」
空中で身動きの取れないミユにアーサーのアビリティによる脚撃が当たる。大きくダメージを受けたミユは手札を一枚失い。地面に倒れた。
「く、くそぉ…」
「こんなものか?」
「まだだ。まだ終わってねえ!!」
手札がゼロになったミユはそれでも立ち上がる。その様子をアーサーは何もせずに見ていた。
「は!!追撃しないのかよ。よっぽど俺をぼこぼこにしたいらしいな!!」
「…」
「なら、その余裕を今すぐにでもなくしてやる『光り輝く武術の煌めき。今、カードとなって敵を撃て!!来いカード!!』」
ミユはカードをドローし再びアーサーへと立ち向かっていった…。
☆☆☆
「思ったよりやるじゃないか。地勇の弟子ってのは案外名前だけじゃないな」
「オジサンこそいい年してる癖に割と動くよね」
俺とマサキの戦いはお互い相手の動きを計りながらそれなりに続いていた。カードや武器を使い一進一退の攻防をし、いまだにお互いに手札は五枚と言う状況だ。
(大体相手の攻撃の傾向は確認した。相手の目的が俺の足止めなことを考えれば。そろそろ決めに行く必要があるか)
俺は今まで動きを変え、深く攻め込むように動く。
「お、もうこっちのことを読み切ったってとこかな?心外だな~まだ俺は力の半分も出してないぜ!!」
相対するマサキも先ほどまでとは戦術を変え動き出した。
俺はちらりと手札を確認した。
<I-フレアダブルソード…二振りの炎の剣。二刀流…つまり攻撃力二倍!!>
<C-スライム…最弱のモンスター。プルプル、プルプルプル>
<M-剣炎…剣から周りを巻き込む炎を生み出す魔法。うっかり巻き込まれないようにね!>
<M-ファイアーストーム…炎の竜巻を発生させる魔法。森では使わないでね?>
<T-ワイヤートラップ…ワイヤートラップを設置する。通せんぼだ!!>
相手は既に三枚のトラップを仕掛けている。だが相手のこれまでの傾向、地勇の弟子と言う条件、この場所の地形からおおよその位置は理解できる。
俺は相手を誘うため、トラップを仕掛け最初の位置からあまり動かない相手に向かって魔法を放つ。
「動かないなら動かせてやるさ!!逆巻け炎の渦…ファイアストーム!!」
炎がマサキへと向かっていった…。




