説明書 -世界観-
[世界観]
時代は2030年代の近未来。2010年代に突如としてPT社によって発明されたVR技術により様々な出来事が起った。まずVR技術がゲームではなく現実に転用されたことにより、高度なNPCが人間の代わりに店員として重宝されるようになり、世界各国でも多くの割合を占めていた第三次産業…サービス業が軒並み潰れ、多くの失業者が出現すると共に就職浪人が出現した。
事態を重く見た政府とPT社は対策を打つ、本来商業登録をした人間にしか使わせなかったアプリ制作ツールを公開し、自由化を促した。失業者や職に就けなかったものはアプリ製作者となって仕事を行い。家が無い者でも生きていけるように街中には設置型VRマシンが設置される。そうしてアプリ製作者となったものがVR内で様々なものを作り、それを利用するために様々な生活基盤がVRへと移行していった。
また、VR製作者やそれに関連するもの。様々な商品の開発者など多くの職業はVRによって自由な時間に仕事を出来るようになり、さらにそれが開いた時間にVRを使うと言ったことで発展を促す。この世界では昼間にMMOをプレイしていてもおかしくない世界となっている。
加えて、VRでは実際に商品を調べて購入することが出来るため、その購入した商品がしっかりと届くために流通業の発展。そして信頼を獲得するためにエリートトラック運転手や地域集積型倉庫デパートが生まれることとなった。
単純に言えば、一昔前の職業情勢と真逆の職業情勢となっている
VR内では怪我を負うことも無く、多くの武術の教育やアトラクションの遊び場が動く中で、ある異常が判明する。
…子供の体力測定の記録が飛躍的に伸びているというのだ、原因を調査した結果、VRを使用することで生まれる人工の天才児ともいえる子供…VRチルドレンが発見され、さらにVRに適合できない電脳アレルギーも発見される。最初は簡単に頭がよくなれると喜んでいた社会だったが、様々な問題がでるにつれ荒れ始める。しかし手軽にできる能力の高い子供を、社会に不可欠となったVRを、人は手放すことができず、社会は混乱しながらもそれを受け入れることにした。だが問題は依然と残り、事態を重く見たPT社はこれ以上の問題が発生することのないように禁則事項を制定、もとより他者にVR技術の情報公開はしていなかったがそれもさらに強固となり、PT社が秘匿するシステムの上澄み、アプリケーション部分のみしか変更できない調整が施された。
そして、問題は残りつつも世界がそれになれ、落ち着いてきた頃合い…それがこの小説の舞台の時である。
[用語解説]
<VR>
・偶然による技術のブレイクスルーによって実現した技術
・発表されると同時に熱狂的な注目をされ、様々な事柄に使われだし世界を変えた
・多くの人がその利益を享受する反面、数多くの問題が溜まっていっている
<機械分野>
・VRと違いブレイクスルーが起きなかったため昔の基準と技術レベルは同じ
・この技術が進歩しなかったため、以前とは逆に人が作り、人工の者が売ると言った形に変化していった。
<ブレイブカード>
・世界初のカードゲーム型VRMMO
・物語の舞台
<タクティカルコントローラー>
・電脳アレルギーのようなVRマシンを使うことができない人用のテレビ出力でVRを楽しむための外部機器
・普通のVRと同じ一人称視点とタカの目視点の三人称視点を切り替えられる
・現在は流通したててで最低限の機能しかないがこれか強化されていく予定
<設置型VRマシン>
・家の無い人や、急きょ用がある人のために道端に設置されているVRマシン
・入るとロックされ外部からは一切の手出しができない
・これさえ、あれば何とかお金が稼げるため様々な人たちの生命線
<VRチルドレン>
・いわば人工の天才児
・VRをプレイする際、プレイヤーはアバターを自身の体と認識してゲームを行う、アバターは大抵の場合通常の人間の体より性能が良くできているため、それを長時間使用し続けると現実世界に戻った時も自身の本当の体の状態がアバターの状態だと誤認して脳がその性能を引き出そうとする、そしてそれに対応するために体が適応しながら成長するために通常の人間の限界を超えた能力の人間が生まれる現象のこと
・能力の上昇は身体能力、知能など多岐に及ぶ。但し感情面は禁則事項に当てはまるためゲーム自体での変化がないため変化しない、また能力の上昇率は使用したVRや本人の資質によって異なる
・これは子供の間でしか起こらない、成長期(大体20歳くらい)を終えると現実の体の方が本当の体だと馴染んで理解するため、能力の変化がしなくなる。単純に言えば常に成長して自身の体の状態が変わるという状態が誤認を作り出す元凶なのでそれがなくなるから変化しなくなるということ
・VRチルドレン発生による影響は大きく、以下のような問題が起こっている
・VRチルドレン間の能力差での階級社会
・頭が回るが感情面が未熟な子供たちによる能力の低い大人達への反抗、いじめ。それに伴う大人たちの劣等感や確執。
・飛び級制度を利用した小学生の社会人誕生による社会の乱れ
・我が子を能力の高いVRチルドレンにするためのVRの強要
・能力の高い子供に対する恐怖心から化け物呼ばわりしての育児放棄
・感情と知能の不一致による廃人化(子供のようにしたいのだが知能が高いため恥ずかしく、また何をすればいいのかわからずに自分を見失っていき廃人化する)
・全能感に支配された子供による反社会的行為
・はじめから持っているため、何かを得たという感覚が少なく満たされない子供による暴走行為
・これらはまだまだ一例であり、これからも増えていくと考えられている
<電脳アレルギー>
・VRに関連するアレルギーのこと
・VRチルドレンとは逆に、アバターを現実の体の差を誤認できずに急激に変わった能力に対する拒絶反応が起こることで発症する
・症例としては吐き気、眩暈、蕁麻疹から重症になると意識喪失、臓器不全、半身不随まである
・正確にはアレルギーとは言い切れないのだが、症例が多岐に渡り、そして全てがVRに関連して起こるため無理やりアレルギーとひとまとまりにして定義付けられた
・VR世界に飛び込んだ時の現実の体からアバターへの変化による拒絶、現実に戻るときのアバターから現実の体への変化による拒絶が発症場所として多い
・これはVRチルドレンのように子供の間でしか発症しない、ただし一定以上の症状がある場合は完治せずに大人になっても電脳アレルギーのままである
・電脳アレルギーは完治できる症例である、一度症状が起こっても重度化する前に一切のVRを絶ち、大人になるまで耐え続ければ現実の体が馴染み、軽度の症状なら後遺症も残らずにいくらでもプレイできるようになる
・しかし、前述のVRチルドレンの影響から、例え電脳アレルギーでもVRを止めることが出来ずにいる例が多いため完治例は少ない
・電脳アレルギーには様々な問題が付きまとう。以下がその例である
・自身の子をVRチルドレンにしたいがために電脳アレルギーだと分かっても認めず、VRを強要し、悪化、重度化するケース
・親の期待に応えるため自ら我慢して挑んでしまい、悪化、重度化するケース
・アレルギーと言う名前から遺伝すると誤認され、電脳アレルギーの子が生まれた場合、人知れず捨てる、または誰の目にも入らないように隔離される、結婚などができなくなるなどと言った出来事が起こる
・様々なサービスがVRで提供されるためVRに入れない電脳アレルギーは社会不適合者として見られ、また様々なことで制限を受ける
・VRチルドレンたちに何も持たないからと奴隷のように酷使される
・いくら努力してもVRチルドレンに勝てないと絶望して人生を諦める
・生まれただけで優劣の決まる社会に恨みを抱いてテロリスト化する
・VRチルドレンと共に電脳アレルギーの数も増えており、さらに様々な問題が生まれると予想される
<七色の担い手>
・ブレイブカード初期の超高難易度フィールドに存在するバハムートを百匹狩りマラソンをしたことで有名になった集団
・実際はチームなどは組んでおらず、バハムートの最上級レアを求め集まっただけの集団
・超高難易度フィールドの最上級レアが出たのはこれが初めてであり、現在でも最強のカードの一つと呼ばれている。
・メンバーは七色(七属性)で炎ノ魔皇、水術の精霊、風舞の賢者、幻電の帝王、地策の勇者、光武の将軍、闇の占術妃という異名を持つ
<飛び級制度>
・政府が教育改革のために過去に設定した制度
・年齢を問わず試験に合格すれば大学院卒業まで行える
・本来、誰も使うことのない見せかけだけの制度だったはずが、人工天才児ともいえるVRチルドレンたちの発生により、日常的に使われるようになった。
<禁則事項>
・VRが人体、および社会に及ぼす影響を考えて禁止されている事項
・様々なものが存在するが第一に挙げられるのは感情制御
<コピーアース>
・現実世界をそのままVR化したVRアプリのこと
・遊園地、観光場所、田舎など様々なバリエーションがある
・VRを始めるだけで行けて、虫などの障害もなく、遊園地などでは事故の危険なく、アトラクションでも実際の体への怪我の可能性も無いので便利
<PT(Primordial Tree Company)社>
・VR関連技術全てを取り仕切る会社
・世界すべてがVRに頼り切っている状況なので影響力が強い
<スワロー(Evolution Swallow Company)>
・世界で一番か二番の大きさの大手企業
・様々な分野の商売を手広くやっている。
<店舗NPC>
・多くの人が仕事を失い、世界が恐慌に陥った原因の一つ
・高度な人工知能を持ち、通常の人の店員以上に接客をこなす
・また現実の人と違い、コストも掛からないし、人間関係の問題もないし、講習の必要もなくハイパフォーマンスが期待できる
・これにより、サービス業はVRに次々と移行され、現実にある多くの店舗がつぶれ失業者を出した
<VRアプリ製作者>
・VRにより、多くの失業者が出た時にその失業者たちの受け皿となるためになることが推奨された職種
・アプリ部分の自由化により、基礎部分以外は誰にでも簡単に自由にカスタマイズすることができ、ゲーム、武術道場、遊園地など誰もが個人の経営で行うことができるようになった
・NPCに店を任せることもできるため、基本自由な時間が多い
<エリートトラック運転手>
・VRにより、家に居ながらも実際に商品を手に持って買えるようになったためその商品を届けるための仕事が重要になった
・そのため、一昔前は底辺と言われたトラック運転手が今や資格の必要な高収入のエリートとなっている
<地域集積型倉庫デパート>
・VRにより、デパートは本来の役割が薄くなり、危機に陥った。その為、流通と組んで新たな形態となって生き残った
・VRによる世界規模の売り上げ、流通把握システムを使い、その地域でよく売られるものが迅速に届くように倉庫に送られる。その倉庫の役割を果たす
・故にデパートの製品を見ればその地域の特徴全てが分かると言われ、以前よりも様々な売られるようになっている
[その他]