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チュートリアル -カードショップ-

 「到着~。ようこそブレイブカード始まりの町、始まりの町へ。まあ誰もが一回は必ず訪れるはずなんだけどな」


 俺は二人より前に町へ入り両手を広げて二人を歓迎していた。俺のその行動をセナさんは恥ずかしそうに、ユーリは冷めた目…いわゆるジト目で見つめている。


 「こほん…。ま、まあとりあえずだな。ここに来れば大抵のものが揃う。基本的にここから先にある町はそれぞれの特徴によって品揃えが変わるから安定したものをそろえたいならここにくるべきだな」


 滑ったことを理解した俺は場の空気を無理やり変えた。セナさんはそうなんですね~と乗ってくれたがユーリはジト目のままだ。…おのれユーリめ…。


 「とりあえず、まずは基本のカードショップに行こう。その後は武器屋を訪ね、ギルドに行って周辺の魔物やダンジョンの把握、クエストの受け方を勉強してもらう…いつまでそんな目をしているんだユーリ!!とりあえず行くぞ!!」


 俺は今だジト目を続けるユーリを無理やり引っ張って歩き始めた。この町の一番大きな建物がカードショップだ。店内に入ると数多くのプレイヤーがカードを吟味していることがわかる。


 「よし、来たな。まずカードの効果などを話す前にカードの入手の仕方について説明しよう。まず君たちが知っている方法についていってもらおうか」


 俺がそういうとまずユーリが相変わらずジト目を続けたまま言い放った。…俺の何がいけなかったていうんだそこまで引っ張らないでくれよ…。


 「モンスターの撃破」

 「一番有名な方法の一つだな。モンスターを倒すと倒したモンスターと同じモンスターのカードが出現する。但し同じモンスターのカードでもノーマル、レア、スーパーレアなどランクが存在し、出現確率も変わる。同じモンスターの中でも強い個体を倒した方が外れ…つまり何もでない確率が下がり、レア、スーパーレアが出る確率が上がるな…さて他には?」


 「このようなショップ店舗での購入…ですか?」

 「…まあ、ここまでわかりやすく見せてるわけだからそりゃ気付くよな。そう二つ目の方法はそれだ。基本的にショップでの購入はパック買いかばら買いの二つがある。このあたりは普通のカードゲームを買うのと同じだからわかりやすいが、わかりやすく説明するとパック買いは数枚のカードがランダムで入っている商品を買う物だ。ランダム性があるが当たればバラで買うより安い。…ただしいらないカードばかり当たることもある。ばら買いはランダム性がなく欲しいカードそのものが手に入るが一つの値段が高く買いにくいって言うところだな。お金があり、一つのカードを欲しがっているならばら買い。お金がなかったり、他のカードも欲しいならパック買いが基本だ。…ちなみにこのゲームでは販売されているカードは基本的なもので強力なカードなどはモンスターを倒したりなどをしないと手に入らないから注意しろ…それとショップで他のカードを買うための資金はカードを売却するかクエストをクリアすれば手に入る…他には?」


 「対人から戦って奪う…この間ウルフ奪った。バハムートが欲しかった」

 「おい…やめろよな!!バハムートは俺のエースモンスターの一体なんだぞ!!おいやめろそんな目で見るな!!やらんからな…絶対やらないからな!!。…。…こほん。そうだ。対人戦で戦い相手を倒すと倒した相手のデッキからカードを一枚奪える。…ただしこのカードはお互いにランダムで選択される。必ずしも欲しいカードが手に入るわけではないし、必ずしも大切なカードを守れるわけでもない。ちなみに魔物に負けた場合、ロストペナルティとして同じようにカードを失うが、こちらは相手に移るのではなく完全にカードがロストしてしまうため保護カードという救済措置がある。この保護カードには五枚のカードを選択できそのカードは魔物に負けてもロストの候補には選択されない…対人戦には効果がないからあまり意味がないと思われるかもしれないが魔物相手に負けることも少なくないしキーカードを失うのは大変だ。だから今のうちに設定したほうが良いぞ」


 「はい」

 「ん」


 二人はポチポチとメニューから保護カードの設定を行う。終わったタイミングを見計らって俺は続きを説明し始めた。


 「四つ目の方法はオークションだ。メニューの中からオークションを選択すれば、プレイヤー間で使われるオークションを利用することができる。…オークションにはショップで売っていないレアなカードなどが多く流れている。つまり欲しいカードがあればオークションを探すのが手っ取り早いというわけだな。…ただし、オークションはプレイヤー個人が商品の対価を決められるためぼったくりに近い価格になってしまう。さらにプレイヤー間での安易な交換…加えてリアルマネートレードの抑制のためにプレイヤーの付けた価格からさらに運営側が一定の価格を追加する…リッチにならないとまず利用できないから注意が必要だ」


 今の初心者のお前たちには無理だな…と付け加える。それと同時にユーリが質問を掛けてきた。


 「リアルマネートレードって何?」

 「リアルマネートレードって言うのは現実のお金でゲームのアイテムなどを買う行為のことだ」

 「何がいけない?課金とかある」

 「う…む。まあそこらへんの線引きは難しいが強いていうならお金を払う対称がプレイヤーか運営か…っという違いだ。運営が制御しながら課金を行う分には問題はないが、プレイヤー間で勝手にお金のやり取りが始まるとゲームの強さがお金で買えるようになってしまってゲームの公平性が失われてしまう…まあそんな理由から禁止されていることが多い…特にカードゲームではカードを対象としたリアルマネートレードがしやすいのでこうしてプレイヤー間のやり取りには運営が関与してそれを抑制する必要があるんだ。…リアルマネートレードことは理解したか?」

 「うんわかった」


 「それじゃ次いくぞ…最後となる入手方法それはクエストとイベントだ。クエストはギルドが公式に発表している公開クエストと、NPCの住人が発生させる隠しクエストの二つが存在する。公開クエストは基本的に発生と完了の仕方がすぐにわかるためショップのように基本的なカードが報酬に出される。隠しクエストは普段からNPCと会話をしたり相談を聞いたりすることで偶発的に発動するクエストだ。発生とさらに欲しがるものが曖昧で完了が難しいがその代り強力なカードが手に入ることも多い…暇があればNPCの住人と交流しておくといいぞ、特にこのゲームのNPCは面白い奴が多いからなカードアニメとかで見るような奴らが多いから。何かあったらよろしいならばデュエルで決着をつけようとかいってNPCとカードバトルすることもある…。イベントは言わゆるイベント戦のことだなこれには運営主催のものとプレイヤー主催のものが存在する。運営主催のものは運営が用意した特殊なカードが、プレイヤー主催のものは主催者が用意したカードの詰め合わせか、運営が特別に作ってくれた効果の無い記念アイテムがもらえるな」


 「プレイヤー主催のイベントですか?」


 セナさんが興味を引かれたのかプレイヤー主催イベントのことを聞いてきた。俺はわかりやすくそのことについて伝える。


 「プレイヤー主催イベントはその名の通りプレイヤーが主催するイベントのことだ。…基本的にMMOゲームと言うのは運営がイベントを考え行うがそれだけではプレイヤーの需要を満たせないことも多い。だからこのブレイブカードではプレイヤーが独自にイベントを企画して参加できる制度を取っているんだ。まあ飽きさせないようにするための仕組みってところかな。運営にしっかりと連絡を取ればプレイヤー主催イベントでも運営が必要なアイテムを用意してくれたり、場所を用意してくれたりする。その辺は他のゲームよりユーザーに親切なところだな。…具体的な例でいえば俺がこの間参加したイベント…友情ごっこごっこがプレイヤー主催のイベントに当たる」


 「ごっこごっこ?ごっこなのにごっこするの?」


 ユーリはこてっと首を曲げて疑問を表した。


 「ああ、友情ごっこってのはまあアニメであったことなんだがそこはとりあえず四期を見てくれ、イベントの主な内容は参加したプレイヤーの一部がゲス役となり、プレイヤーと共にパーティを組んで二週間冒険をするんだ。参加者はお互いに誰がゲスかわからない状態で二週間後一斉にゲスが裏切り突如他のプレイヤーに遅いかかる。そしてただのプレイヤー役が「どうしてこんなことを!!」っていったら「俺がゲスだったのさ、楽しかったぜおまぇらとのぉゆ・う・じょ・うごっこはよ~!!」と言って戦う。プレイヤー役は「お前はそんな人間じゃないはずだ。俺たちと一緒に冒険してたお前が本当のお前なんだ!!絶対に目を覚まさせてやる!!」とか言って戦いになり、各所でお互いにつぶし合っていると主催者が登場して「しゅ、主催者!!そうか全てお前の仕業だったんだな!!」主催者「はいはい我のせい我のせい」といって特別に手札10枚まで解放された主催者と戦って倒して終わるってイベントだった。ちなみに俺は当時ゲス役だった。なかなか楽しかったな~あれは」


 するとそれを聞いたセナさんは引き攣った笑顔を浮かべた


 「なんていうか喧嘩になりそうな内容ですね…」

 「そうでもないぞ?みんなイベントだってわかってやってるからな。リアルでやったら喧嘩ものかもしれないがノリに任せてみんなが成りきって子供のように遊ぶ…VRの醍醐味の一つってやつだ」

 「VRの醍醐味ですか…」


 セナさんはそういったきり俯いて黙ってしまった。しょうがないので俺は話を進める


 「よし、大体わかったかな?じゃあ早速パックを購入してみよう。そこのNPCに話しかければ手に入るから買ってきなさい」


 その言葉を聞いたセナさんとユーリは互いに顔を見合わせ、店員の元へと向かっていった。そして走って帰ってきた二人の手元にはカードパックがそれぞれ三個ずつ握られている。


 「ふむ、セナさんは風幻の暗殺者、ユーリは氷塊の軌跡か。まあどっちもそれぞれの属性のカードが多く入ったパックだな」

 「ねえ、なんでこれ袋に入ったままなの?」


 ユーリが純粋な質問をしてくる。俺はその言葉にこの子は何を言っているんだ?と言う目をして見つめた。


 「何言ってるんだ…?その何が出てくるかわからないパックを開けるときのドキドキ感が溜まらないんだろうが!まだこの領域までたどり着けてないとは…お主もまだまだだな」

 「いや、初心者だし…」

 「ははは…」


 俺の言葉にユーリはむすっとし、セナさんは苦笑いを浮かべる。そしてパックを開け始めた。俺は後ろから出たカードを見る。

 その中でいくつか優秀なカードを発見した。


 「クイックサイレンスとポイズンクラウド、ブロウオフか凡庸性が高い当たりのカードばかりだなセナさんの方は、これは儲けものだ、それでユーリの方は…アイスフィールドと粉雪、氷冷の太刀か…なんともニッチなカードばかり…」


 「ここでそれぞれの属性とカードの種類について説明しようかそれを聞きながらデッキを変えるといい」


 俺は説明を始める。


 「まず、カードの属性として炎、水、雷、風、地、闇、光の六属性が存在するそれぞれの特徴は

炎…攻撃

水…防御(氷属性もここに入る)

雷…持続

風…妨害

地…環境

闇…能力を下げる

光…能力を上げる

…だ。またモンスターや魔法、道具、トラップには種類が存在し、種類によって特徴が変わる。例を挙げると俺の魔王始めましたデッキに入っているのは魔族-魔王軍という種類のモンスターで特殊能力を持つものは少ないが基本性能が高いのが特徴だ。逆に妖精種などは攻撃力などは皆無だが援護に優れている。またそれらのまとまり以外にもテーマというのが存在する。洞窟のっとか一定の名前が同じカード群のことだな。これらはそれぞれシナジー効果…相性がいいのでまとめておくと使いやすいぞ」



 ふむふむとユーリとセナさんは自身の手に入れたカードを確認する。そしていくつかのカードを現在のデッキのカードと入れ替えたようだ。


 「ん、終わった」

 「とりあえず、デッキを変えてみました」

 「了解、もっとしっかりとデッキ変えるのはまた今度な。次は武器屋いくぞ!!」


 お~と俺が手を挙げるとセナさんは恥ずかしながら、ユーリは無表情でそれに続いた。周りのお客様は微笑ましいような顔で生暖かくこちらを見守っている。


 …俺たちはカードショップを飛び出した…。

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過去作紹介

結城中学ロボ部!!
学園×スポーツ×ロボット×VRMMO! 仮想現実の世界で巻き起こる少年達の熱き戦い!

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