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最終章
協会理事長に就任した川上氏は、これまでに無かった新案を次々と発表し、そして組織の改革を断行した。それまでの古い慣習や、悪しき伝統を切り捨てて、若手を積極的に登用した。真っ向から反対を唱える理事達も、やがて多数がそれを支持するまで、そう長い時間も要しなかった。それは、川上氏が純粋に鳩競翔を未来志向で描いている事で、理念が周囲に浸透して行くからであった。そして、何よりも周囲を驚かせたのは、協会理事長の2年交代案であり、各ブロックの持ち回り制を提案した事だ。各ブロックには、改革実行委員を選出し、外部からも有識者を招き入れた。川上氏が、又数年後に請われ再就任するまでの間、確かに協会の体質は徐々に変化して行った。そして、間もなく長年鳩競翔をして来た郡上氏が、高齢の為引退。高橋氏も数年後に引退した。しかし、次代を担う若手は急成長し、佐野が副会長に、矢内も同じく副会長に・・やがて佐野会長として東神原連合会を束ねるもっと鳩競翔が難しい時代に突入して行く時にも、理念を受け継いだ若手達が補佐をして行く。




