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隻眼の竜  作者: 白木
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明日はやって来る

「隻竜号は、今4歳。次の年は5歳になります。年齢から言えば、働き盛り、壮年です。しかし、3羽に共通するのは、スピードバードだと言う事です。時速140キロを越えるスピードを持つ鳩達だと言う事です。それが、天から授かった稀有の才ある鳩達の最大の欠点なのです」

「・・・」


 絶句した。全く声も無く、その場が凍った。このCHレース翌日早朝帰りの祝勝会では全く無くなっていた。


「申し訳ありません。しかし、これを言わねば、明日に繋がる話が出来ません。承知の上で敢えて発言させて頂きました」


 香月が頭を下げた。


「では・・隻竜号、黒竜号にはどうせよと?」


 磯川が絞り出すような声で言うと、


「厳しい状況をまず把握される事です。スピードバード故の、視力の低下。暴露すれば、紫竜号がGNレースに参加した最後のレースは、殆ど視力が無い状態だったのですから・・」

「え・・何・・?」

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