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隻眼の竜  作者: 白木
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次代を担うべき若手

 実は・・この直感は少なからず的中したのであった。それは1年後、大金を投じて導入したジョゼフ号は突如、その命の炎が潰えてしまうのだった。病気であった。良くこの第一腹の200キロ優勝鳩を残したものだ・・周囲からそう言われる事になるなど、この時点で誰が予想等出来ようか・・ジョゼフ号直仔達で、この鳩以上に活躍した鳩は居なかったのである。それは、何度も問題提起して来ているが、DNAと言う眼に見えない作用のせいだ。卵で海を渡ったジョゼフ号直仔、カオール号との交配は唯一羽のみ、このDNAこそ高橋鳩舎の明日を繋ぐものであった。

 その名は、2年後にその名が浸透する、ジョゼフ2世号・・この200キロ優勝鳩の事である。

 ここから数年間が、東神原連合会の第二期黄金時代と言われる活躍で、次々と銘鳩が誕生して行く。佐野が数年後異血を導入、芳川が、いよいよ香月系第3世代を使翔し、川上鳩舎も第5世代と言われる白川系の一群がどっと開花し、そして速水も又、父の遺産である速見蜂系をこの数年の間に土台の構築をして行くのである。

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