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隻眼の竜  作者: 白木
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次代を担うべき若手

 その相談役の言葉に、矢内も少し自分の方向性と一致する部分もあった。


「あ・・それより、相談役、私にお話って・・?」


 途端に相談役の顔が綻んだ。


「あ・・ああ。特に大事な用でも無かったんだが・・君の所に、白川さんの所に居たシェットランドシープドックのドンの子が居るだろう?」

「あ、はい。数匹3年前になりますが、生まれて、その中の一匹の子犬を分けて貰いました」

「実はね、そのドンに雌犬を交配させたのがわしなんだ。でも、ドンはもう年だ。子は望めんし、聞けば何匹か生まれた大半は雌犬で、現在健在な雄犬は君の所に居る一匹だけだと言う事だ。どうだね?わしの所に先日血統も確かなんだが、リリィと言う雌犬を借りて居る。見合いさせて見ないか?」

「え・・」


 思わぬ提案に、矢内の顔も綻んだ。

 相談役が続ける。

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