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隻眼の竜  作者: 白木
78/938

治療

「どうだい?健ちゃん、凄いだろ?」

「ええ・・凄いですね、圧倒されますよ、この数」

「ふふ。これでも全体の3分の1って所。一時は全体で、9800羽と言う時期もあったんだけど、最近はそれと比べて7割強って所かな」

「へえ・・それでも凄い数ですよね」

「この100キロを制するなんて、至難の事だよ。けど、この100キロで常勝を誇った鳩舎がある。驚異的な事だ」

「香月鳩舎ですね?」

「そうだ。血統だ、云々と言う者も居るけど、そうじゃない。100キロなんて血統で勝てるなんてもんじゃ無い。手腕だよ。それも誰も真似が出来ない手腕だ。俺はね、健ちゃん、この連合会に入って、それまでの自分の競翔観を一変したよ」

「・・それは?」

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