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隻眼の竜  作者: 白木
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次代を担うべき若手

「私が客観的に見まして・・関西連盟、中四国連盟、九州連盟は、ほぼ川上さんを支持すると思います。理事職は12ブロック12名。その中の6ブロックは、既に川上さんで決まっていると言って過言では無いでしょう」


 しかし、小谷が、


「しかし、金石の言う接待や、買収工作等露骨な椅子取り合戦が始まっていると言う事について、磯川君はどう思っているの?」

「それは、郡上さんが言われる通りですよ。川上さんがはっきり立候補の意思表示をしないからです。そして今の世の中の仕組みからしても、仕方が無い事だと思っています。私の病院関係の中でも接待や、ツケ届けなんて言う事は常態化しています。かと言って、それらを一掃して潔癖を追求したとしても途方な労力を費やすだけで、根本的な解決にはならないと思うのです。要は、それを承知しながら、悪く言えば・・利用するかと言う事だと考えます。小谷さん、矢内さん、私の考えを言いますね?」

「はい・・」


 磯川らしいクールな言葉だった。しかし、この男はそれに対して明確な指針を必ず用意する。それが年配の2人が、助言を求める理由がある。

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