沸き起こる激情
「いや・・関係無くは決して無いんだ。東神原連合会が誕生したのだって、3つの連合会、春川連合会、神原連合会、東神原競翔会が合併して出来た訳だし、初代会長を高橋さんが引き受けて、私が副をして随分と苦労しながら、やっと東神原連合会と言う組織が出来たんだ。良く言われるのは、巨大な組織をまとめるのは大変だろうと言う言葉だが、これは各支部内倶楽部の勉強会とか、郡上さんや、高橋さんと言う立派な人達が大勢居てくれたお陰だ。他の連合会と比べて会員相互の連携や、コミュニケーションの場が図れているからだと思っている。例えば教育部を設置してパネルディスカッションをやったり、特に郡上さんが参加されてからは、選挙の後援組織のようなミニ集会を度々開いて、講義を行ったり。だからこそ、人選をして支部長などの役割分担をやって貰っているんだ」
「仰る事は理解出来ます。しかし、だからこそ何故金石さんを?それこそ皆さんが相容れないと認めておられるのに」
矢内がそう言うと、川上氏は少し考えているようで間が開き、そして・・
「君達だから・・言っておくか・・。中林さんが向こうの協会の理事をされてたのは知っているよね」
「ええ・・はい」
佐野、矢内が頷く。




