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隻眼の竜  作者: 白木
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一目惚れ

 矢内は、その鳩達の姿態の美しさに、まず目がいった。


「これは、どの鳩も綺麗だ」

「そうでしょう?私も一羽、一羽選び抜いて良い買い物をしたと思っています。どうです?矢内さん」

「分りました。じゃあ・・買いましょう。時期的に見ても、もうすぐ秋ですし、春の競翔に間に合いそうだし」


 考え抜いた種鳩選びだったが、案外今回はあっさりと、ヤンセン系を導入する運びとなった矢内だった。ただ、2番の種鳩を10羽の中から選び出すのに、矢内は迷った。どの鳩も甲乙つけ難く、日下部氏に選んで貰う事に。そこに敦美さんが入って来た。

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