落ちてきた少女
初投稿です。
至らない点も多いと思いますが、なにとぞよろしくお願いします。
2250年11月22日、東京。
空から、何かが落下してきた。
そう断言できるのは、一瞬で地面が割れ、クレーターが出現した瞬間を目撃したからだ。
夜の静寂が引き裂かれた轟音。
巻き起こった土煙が次第に晴れていく。
黒いスーツに、深い緑色の隊服を上から纏った“国防軍“の部隊が瞬時に駆けつける。
中心に“ソレ“は横たわっていた。
白い肌。ところどころ破れた見慣れない服。
血の代わりに、淡く暗い光の粒子が舞っていた。
ソレは、少女だった。
「子供、か…?」
部下のひとりが、あり得ないものを見るように呟く。 異常な光景に呆然としていた男──部隊を率いる隊長は、その声に現実へと引き戻された。
「子供が落ちてきた!! 早く保護しろ!!」
男は、喉が裂けんばかりに怒鳴った。響いた声も闇へと溶け消えていく。
「しかし、隊長。もう死んでいるのでは──」
部下がそう言いかけた、その瞬間だった。
空間が軋む。
突如、膨大な魔力が放たれた。
その場にいた全員が身を強張らせるほどの圧倒的な“力“。それも意識を失っているはずの彼女から。
空気が震え、兵士たちは本能的に硬直した。
恐怖。声を出そうとしても空に散る。
誰一人、動けなかった。
唯一、部隊の隊長は呼吸を再開した。彼の部下に強く鋭い目を向け、叫ぶ。
「……生きてる……あの子はまだ生きている!!!
隊長命令だ、救護班を呼べ!!」
そして、後に誰もが知ることになる。
あの日、空から現れた“彼女”が、この世界のすべてを変える存在であったことを。
全ては、この日から始まった。
お読みくださりありがとうございます。
最強少女の魔法奇譚、始まりました!
☆転生もの作品も連載中!!
ぜひそちらもお読みください(^^)
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