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虎時さん♡

「虎時さんっ!」


 竜は見慣れた景色にどこかほっとした。竜は勢いよく車外へ飛び出すと、荒川の土手を見てから、向かいのゆーむを見た。


 麒麟達とはみなかみで別れ、虎時の運転する車は群馬のみなかみから仙台へ行く前に、新潟の関川「大したもん蛇祭り」で有名な道の駅関川へ来ていた。


 結局、虎時は竜を麒麟に任せられなかった。麒麟には荷が重かったからだ。


ーー麒麟のやつ、今度は自分の番なはずなのに、ばっくれたな。


 まだ、竜と「袖触り合うも他生の縁」で垣間見える夢うつつがあるに違いないというのに。

私人の四神の中でも、才知に長けた麒麟な割に繊細さんなのだ。

虎時はもとから、どんな事があってもどうでもいい、どうあっても良い精神でいるので竜と添い遂げられると思ったのだが。


「竜ちゃん。トイレ休憩でもしますか?」


「うーーん、トイレより、焼き団子食べたいな!」


 竜は、そう言うと道路を渡って、焼き団子を売る売店まで走って行ってしまった。虎時は関川ふれあいど~むに入り、入り口近くの自動販売機で無糖コーヒーを買い一口口に含んだ。


「道の駅関川、ここは江戸時代に米沢藩の参勤交代で重要な道路米沢街道……※新発田から山形県米沢を結ぶ街道で13の峠があり、特に道の駅関川近くで言えば、「大里峠」「榎峠」「鷹の巣峠」の3つの峠があるが、ここは竜ちゃんにとって……ン?」


 虎時はシャツの裾を引っ張られた感覚がしたので、ふれあいど〜むの奥の方へ目をやった。


 古い時代の着物を着た少女が虎時と視線が合いにっこり笑い奥の方へ走って消えた。

 他にも子供達の気配がした。


「この奥は、大したもん蛇祭りで練り歩く藁で作られ担がれる大蛇が展示されているらしいが……」


昼間でも薄暗く白い床の視線の先には大したもん蛇の大蛇の姿を見ることは出来るが、少女に誘われ一歩前へ出た虎時だったが、行くのをやめた。


「子供達がザワザワ……このざわめきはなんだ。大したもん蛇まつりの余韻でしょうか。……荒川沿いになにかある、遺跡がある気配がするかなぁ?」


持っていた携帯で検索すると荒川台遺跡がヒットした。


遊んでいる様な活気ある子供達の気配。


「虎時さーーん、こんなところにいたの?」


 竜が勢いよく重いガラス戸を開けて入ってくると、子供達の活気は奥の方へと消えた。


「コーヒーを買っていたの」


「虎時さん、ほら見て、焼き団子買ったよ。虎時さんも食べる?」


「それじゃあ、一口頂きます!」


虎時は竜から焼き団子を受け取ると口に含んだ。


弾力のあるお餅とあまじょっぱい味噌だれが心地よいハーモニーを奏でる。


「竜ちゃん、この味噌だれの粒々は何かな?」


虎時の問いに何かしら答えてくれた竜だったが、その時虎時の脳裏では別の景色に魅入ってしまっていた。


しきりに美味しかったかと尋ねる竜だったが、虎時はそっと竜の肩を叩きふれあいど〜むから出た。奥の大したもん蛇が展示されている入り口ドアを開けてこっちを見ている子供の気配もした。

 2人は外へ出た。


「……それにしても、竜ちゃん、ふれあいど〜むなだけに『ふれあい』を好む者たちがいるのでしょうか?」


「ん、虎時さん、私と触れ合いたいの?」


「冗談w」


 竜だって気がついているはずだ。でも、あまりにも竜にとってこの地が親和性が高い荒川の土手近く、水気のある場所だからかなのか至って気にならないらしい。

その方が虎時は気になるのだが。どうして何も気が付かないなのだろう。

 竜はもふもふ焼き団子を食べている。




 


参考


新潟観光ナビ

https://niigata-kankou.or.jp/spot/7228

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